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キルアと×××甘々シチュ
任務が一区切りついたあと、
キルアは珍しく何も言わず、あなたの隣に腰を下ろした。
「……なぁ」
少し間を置いてから、ぽつり。
「今日、結構疲れた」
弱音を吐くみたいな声に、思わずそっちを見る。
「なにその顔」
そう言いながら、キルアは少しだけ近づいてくる。
「別にいいだろ。×××の前だし」
肩が触れて、
そのままキルアは体重を預けてきた。
「……ここ、落ち着く」
いつもの余裕も、からかいもない。
ただ素直に、安心しにきてる。
あなたが何も言わずにいると、
キルアはさらに距離を詰めて、額を肩に預ける。
「オレさ」
小さな声。
「×××がいると、ちゃんと休めるんだよ」
指先が、服の裾をきゅっと掴む。
離れないための、小さな仕草。
「ちょっとだけでいいから」
そう言って、目を閉じる。
「……こうしてて」
完全に甘えに来てるキルアに、
珍しさよりも愛しさが勝つ。
しばらくすると、呼吸がゆっくりになっていく。
「……ありがと」
ほとんど聞こえない声で、そう呟いて。
強いハンターじゃない、
ただのキルアが、そこにいた。
キルアは一度、あなたの顔を見上げてから、少し迷うみたいに視線を逸らした。
「……なぁ」
小さく呼んで、次の瞬間。
「よいしょ」
当然みたいに、あなたの膝の上に座る。
「ちょ、キルア?」
「今さら驚くなって」
そう言いながら、腕を軽くあなたの腰に回して、体重を預けてくる。
「……ここ、一番落ち着く」
声が低くて、眠そうで、完全にガードが下がってる。
あなたが動かないのをいいことに、
キルアはそのまま額を胸元に預けた。
「×××がいるとさ」
目を閉じたまま、ぽつり。
「考えなくていいことが増える」
いつもなら絶対言わない言葉。
「強くいなきゃ、とか」
少しだけ腕に力が入る。
「……忘れていいんだろ」
そのまま、静かな呼吸。
完全に安心しきって、眠りに落ちたのが分かる。
―――
しばらくして。
「……ん」
キルアが小さく身じろぎして、ゆっくり目を開ける。
状況を理解するまで、数秒。
「……」
一気に顔が赤くなる。
「……オレ、寝てた?」
「うん」
「……膝……」
言葉が途切れて、視線が泳ぐ。
「わ、忘れろ」
そう言いながらも、降りようとしない。
「……別に、嫌じゃなかっただろ」
小さく、照れ隠し。
「×××の前なら……いい」
そう言って、そっと距離を詰め直す。
「次は寝ないから」
ぼそっと付け足して、
「……でも、もう少しだけ」
照れたまま、甘える位置に戻るキルア。
強がりと素直が混ざった、
あなただけが知ってる顔だった。
次は寝ないって言ってたのに」
そう言って、あなたが少しだけ笑うと。
「……っ」
キルアの肩がぴくっと跳ねた。
「うるせ」
即答だけど、声が弱い。
「膝の上で熟睡してたよね?」
「してねーし!」
勢いで言い返したあと、
自分でも無理があると思ったのか、視線を逸らす。
「……ちょっと目、閉じてただけ」
「腕も回してたけど?」
「……」
完全に黙る。
耳が赤い。
分かりやすすぎる。
「キルア、甘え上手だね」
その一言で、限界。
「っ、×××……!」
顔を上げて睨もうとするけど、距離が近すぎて迫力ゼロ。
「それ以上言うな」
そう言いながら、
逆にあなたの服をぎゅっと掴む。
「……オレが悪いみたいじゃん」
「実際そうじゃない?」
一瞬、悔しそうに眉を寄せてから——
「……悪かったよ」
小さく、素直に。
「×××の膝、居心地よすぎんだよ」
ぼそっと本音。
「だから……」
一拍置いて、
「責任取れ」
完全に開き直り。
「次も、オレが疲れたらこうするから」
照れてるくせに、
ちゃっかり甘える気満々。
「……嫌なら言え」
そう言いながら、
離れる気は一切ない。
からかいは成功。
でも結局、甘やかす側に戻される。
キルアは一瞬だけ黙ってから、ふっと口元を歪めた。
「……×××」
低く名前を呼ばれて、
次の瞬間、ぐっと距離が詰まる。
「な、ちょ——」
言い終わる前に、視界がキルアで埋まる。
近い。
息がかかるくらい。
「さっきから、楽しそうだな」
声は落ち着いてるのに、目が真剣。
あと少しで触れそうで、
でも——止まる。
キルアは、わざとそこで止めた。
「……キスされると思った?」
にやっと、意地悪な笑い。
「顔に出てる」
完全にからかい返し。
「オレがそんな簡単にするわけねーだろ」
そう言いながら、
親指であなたの顎の下に軽く触れて、すぐ離す。
触れたか触れてないか、ぎりぎり。
「でも」
一瞬だけ、声が低くなる。
「そう思うくらい、オレのこと意識してんなら」
満足そうに、少し距離を戻す。
「……それでいい」
耳は赤いままなのに、
勝った顔。
「次からは、からかう前に覚悟しろよ」
そう言って、また膝の上に体重を預ける。
「オレも、やり返すから」
照れと余裕が混ざった、
キルアらしい反撃だった。
キルアが少し距離を戻した、その瞬間。
あなたのほうが、動けなくなっていた。
「……」
視線が合わなくて、
顔が熱いのが自分でも分かる。
「……っ」
思わず顔を背けたのを見て、
キルアは一瞬きょとんとしてから——気づいた。
「……あ」
声のトーンが、すっと下がる。
「マジで照れてんの?」
からかう響きじゃない。
むしろ、ちょっと驚いてる。
あなたが小さく頷くと、
キルアは一度、目を逸らしてからため息をついた。
「……悪い」
でも、その声はやけに優しい。
「やりすぎた」
そう言って、今度はゆっくり近づいてくる。
さっきみたいに詰めない。逃げ道を残した距離。
「ほら」
頭に手が伸びて、
いつもの甘やかしの撫で方。
「そんな顔すんな」
ぽん、ぽん。
安心させるリズム。
「×××はさ」
低くて、落ち着いた声。
「照れてるほうが可愛いから」
さらっと言って、
自分も少し赤くなる。
「……オレだけ見てりゃいい」
独占欲はあるけど、
押し付けない。
「深呼吸しろ」
そう言って、額を軽くあなたの額に寄せる。
触れない距離で、でも近い。
「ほら、大丈夫」
最後にもう一度、頭を撫でて。
「今日はオレが甘やかす番」
完全に主導権を戻して、
やさしく微笑った。
キルアは、あなたの反応を見てから少しだけ迷って——
でも、もう逃がさないと決めたみたいに。
「……来い」
短くそう言って、
そのまま腕を回して、あなたを胸に引き寄せる。
強くない。
でも離れない、ちょうどいい力。
「大丈夫」
耳元で、低く落ち着いた声。
「オレがいる」
あなたの背中に手を置いて、
ゆっくり、一定のリズムで撫でる。
「さっきは悪かった」
小さく、素直に。
「×××が照れるの、可愛いと思っただけだ」
言い訳みたいで、でも本音。
少しだけ腕に力がこもる。
「……こうしてるほうが、安心するだろ」
顎が、あなたの頭に軽く触れる。
守るみたいな位置。
「無理に強がんな」
ぽん、ぽん。
「オレの前では、力抜いていい」
抱きしめたまま、しばらく動かない。
「×××が落ち着くまで、離さねーから」
そう言って、
また背中を優しく撫でる。
静かで、あたたかくて、
守られてるのがはっきり分かる抱擁だった。
しばらく何も言わずにいた。
キルアの腕はしっかりしてるのに、
触れ方はすごく慎重で。
「……落ち着いた?」
耳元で囁かれて、
小さく頷くと、キルアは少しだけ体を離した。
でも——離れきらない。
顔が近い。
近すぎて、息がかかる。
視線が合って、
どちらからともなく動けなくなる。
「……」
キルアの喉が、小さく動いた。
一瞬、距離がさらに縮まって、
唇が触れそうなところで——止まる。
ほんの一瞬の静止。
「……ここまでな」
そう言って、キルアは額をあなたの額にそっと預ける。
「×××が嫌がることはしねーよ」
低い声。
でも、やさしい。
それでも離れず、
鼻先がかすかに触れるくらいの距離。
「……でも」
小さく息を吐いて。
「こうしてたいのは、本音」
ぎゅっと、もう一度抱きしめられる。
さっきより少しだけ強く、
でも守るみたいに。
「ほら」
囁き声が落ちてくる。
「今日はこれで十分だろ」
甘さが残る距離のまま、
キルアはあなたを胸に閉じ込めた。
抱きしめたまま、キルアは少しだけ息を整えた。
それから、あなたの耳元で——
ほとんど冗談みたいな、でも本気の声。
「……次はさ」
一拍。
「ちゃんと、覚悟できてるときにな」
それだけ言って、すぐには何もしない。
からかうように笑うでもなく、
逃げるでもなく。
ただ、意味ありげに視線を落とす。
「今はこれで十分」
そう言いながら、
指先で服の背中をきゅっと掴む。
「……でも」
小さく付け足す。
「オレが我慢してるの、忘れんなよ」
声は低くて、静かで。
含みだけ残して、はっきりとは言わない。
そのまま、また優しく抱き直す。
「今日は離さねーけど」
少し照れたように、でも確信を持って。
「続きは……また今度な」
甘さと余韻だけが残って、
キルアはそれ以上、何も言わなかった。
to be continued….
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