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キルアと猫と×××の甘々シチュ
よ』
「……×××」
呼ばれても、返事は遅れた。
「ちょっと待って、今——」
あなたの腕の中には、丸くなった猫。
喉を鳴らしながら、気持ちよさそうに撫でられている。
「にゃー」
「ほら、可愛いでしょ」
そう言って微笑むと、
キルアの表情が、ほんの少しだけ固まった。
「……ふーん」
短い返事。
明らかに機嫌がよくない。
「さっきからさ」
腕を組んで、視線を逸らしたまま。
「オレのこと、一回も見てねーけど」
「え?」
振り向いた瞬間、
キルアと目が合う。
「その猫には、ずっと構ってんのに」
声は落ち着いてるのに、
不満が隠れてない。
「……オレ、負けてね?」
冗談っぽく言うけど、
耳が少し赤い。
あなたが笑って猫を撫で続けると、
キルアはついに近づいてきて——
「おい」
猫とあなたの間に、すっと手を差し入れる。
「撫でるの、交代」
「キルア?」
「猫は後」
きっぱり。
「今は×××の番」
拗ねたように、でも真剣に。
「……オレだって、構われたい」
小さくそう言って、
あなたの袖をきゅっと掴む。
猫が「にゃ?」と鳴くと、
キルアは一瞬そっちを見てから、ため息。
「……悪いけど」
あなたのほうを見て、まっすぐ。
「×××はオレのだから」
独占欲は強すぎないけど、
ちゃんと本音。
結局、猫は足元へ。
キルアはあなたの隣にぴったり座った。
「……ほら」
少しだけ得意そうに。
「やっと、こっち見た」
キルアは腕を組んだまま、あなたから少しだけ距離を取った。
「……別にいいけど」
口ではそう言うのに、
視線はちらちらこっちを気にしてる。
「その猫のほうが大事なんだろ」
明らかに拗ねてる声。
「にゃー」
猫が鳴くと、キルアは一瞬そっちを睨んで——
「……返事すんなよ」
#HUNTER×HUNTER
桐生ここあ
1,144
庭の桜
687
#キルア
めるるん
82
ぼそっ。
思わず笑うと、
キルアはむっとして振り向いた。
「なに笑ってんだよ」
「だって、子どもみたい」
その一言で、完全に火がつく。
「は!? 子どもじゃねーし!」
勢いで言ったあと、
あなたがキルアの頭にそっと手を置く。
「はいはい」
なで。
「拗ねてるキルアも可愛いよ」
一瞬、固まる。
「……っ」
顔が赤くなって、
視線が泳ぐ。
「そういう言い方、ずるいんだけど」
文句を言いながらも、
なでなでされるのを拒まない。
「……猫ばっか見てたからさ」
少しだけ、素直な声。
「オレも構ってほしかっただけ」
もう一度、頭を撫でると、
キルアは小さくため息をついて、あなたに寄ってくる。
「……最初からそうしろよ」
肩に額を預けて、
拗ねたまま甘える体勢。
「今日はオレ優先な」
命令っぽいけど、全然強くない。
猫が足元で丸くなると、
キルアはちらっと見てから勝ち誇った顔。
「……ほら」
「ちゃんとオレのとこ戻ってきた」
完全に機嫌回復。
キルアはあなたの腕に、ぐいっとしがみついた。
「……離れんなよ」
完全に子どもみたいな言い方。
「今日はオレのだから」
そう言って、肩に頭を預けてくる。
重さも距離も、遠慮ゼロ。
その様子を見て、
足元の猫が「にゃー」と鳴きながら近づいてきた。
「……おい」
キルア、即反応。
猫をじっと見下ろして、眉を寄せる。
「さっきまで独占してただろ」
「にゃ?」
「今は交代な」
しゃがんで目線を合わせて、
指を一本立てる。
「×××はオレが使ってるから」
完全に意味不明なのに、
言い方だけは真剣。
猫が首を傾げると、
キルアはむっとして続ける。
「可愛いのは認めるけどさ」
ちょっとだけ声を落として。
「……オレの場所、取んな」
そう言い切ってから、
あなたのほうを見て、ぎゅっと腕に力を入れる。
「ほら」
甘えモード全開。
「ちゃんとオレ見てろ」
あなたが頭を撫でると、
キルアは一瞬で機嫌が直る。
「……ん」
目を細めて、
撫でられる位置を自分で微調整。
「そう、それ」
完全に甘やかされる気満々。
猫が少し離れたところで丸くなると、
キルアは勝った顔で小さく言う。
「……分かってくれたみたいだな」
そして、あなたにだけ聞こえる声で。
「今日は、独り占め」
子どもっぽくて、拗ねやすくて、
でも甘え方が全力なキルアだった。
猫は少し離れた場所で丸くなりながら、
じーっとこちらを見ていた。
「……まだ見てる」
キルアがぼそっと言って、ちらっと猫を見る。
「にゃ」
「……なに」
睨み合い、数秒。
「見てもいいけどさ」
そう言いながら、
キルアはあなたの腕にさらに寄ってくる。
「邪魔はすんなよ」
完全に対抗心むき出し。
あなたがキルアの頭を撫でると、
キルアはすぐに機嫌を直して、目を細めた。
「……ん」
「ほら、×××」
自分から少し頭を傾けて、
撫でやすい位置にくる。
「そこ」
要求が細かい。
猫が「にゃー」と小さく鳴くと、
キルアはまたそっちを見る。
「……見学なら静かにしろ」
猫は何も悪くないのに、
なぜか叱られている。
それでもキルアは気にせず、
あなたの服の裾を掴んで離さない。
「……奪われないって分かっててもさ」
小さな声で。
「こうしてないと落ち着かねーんだよ」
そのまま、肩に頭を預けてくる。
猫の視線?
完全スルー。
「ほら」
ぽん、と軽く自分の頭を叩いて合図。
「なで続行」
完全に甘える側に居座って、
独占モード継続。
猫はというと、
しばらく二人を見たあと——
「……にゃ」
興味なさそうに目を閉じた。
それを見て、キルアは小さく勝ち誇る。
「……勝った」
子どもっぽくて、
でも満足そうにあなたにくっついたまま。
甘々な時間は、まだ終わりそうになかった。
猫が、ふいに立ち上がった。
「……あ」
次の瞬間。
「にゃっ」
勢いよく、あなたの膝にジャンプ。
「え、ちょ——」
「おい!!」
キルアの声が裏返る。
猫は何事もなかったかのように丸くなって、
あなたの膝の上で喉を鳴らし始めた。
「……ちょっと待て」
キルア、完全に納得してない顔。
「そこ、オレの場所なんだけど」
猫「にゃ〜」
「返事すんな!」
思わずあなたが笑うと、
キルアはさらにむっとする。
「……笑うなよ」
でも次の瞬間、
キルアは考えた末に——
「……よし」
ぐいっと近づいてくる。
「じゃあ、こうだ」
猫とあなたの反対側から腕を回して、
強引じゃないけど、しっかり密着。
「三人でもいいけど」
猫をちらっと見て。
「×××はオレ側な」
猫「にゃ?」
「文句ある?」
猫は気にせず、
あなたの膝でゴロゴロ。
結果——
あなたの片側に猫、反対側にキルア。
完全に挟まれる形。
「……なにこの状況」
そう言いながら、
キルアは満足そうにあなたの肩に頭を預ける。
「カオスだけど」
小さく、楽しそうに。
「悪くねーだろ」
猫がしっぽであなたの腕を叩くと、
キルアが即反応。
「おい、触りすぎ」
猫「にゃー」
「……撫でるのはオレ優先な」
そう言いつつ、
あなたが両方を撫でると、キルアは観念した。
「……まぁ」
「今日は特別に許す」
猫と張り合いながらも、
あなたにぴったりくっついたまま。
「逃げ場なしな」
甘さも騒がしさも全部混ざって、
なんだか笑える、あったかい時間だった。
猫が喉を鳴らしているのを横目で見て、
キルアはじっと観察していた。
「……なるほど」
小さく呟いたかと思うと、
突然あなたの腕にすり、と頬を寄せてくる。
「え、キルア?」
「……こうだろ」
ぎこちない動きで、もう一回。
すり、すり。
猫「にゃ?」
「見るな」
キルアは照れたまま、さらに距離を詰める。
「……甘えたら、撫でてもらえるんだろ」
完全に学習した顔。
あなたが頭を撫でると、
キルアは一瞬びくっとしてから——力が抜けた。
「……ん」
小さく喉を鳴らす、まではいかないけど、
表情がとろっと緩む。
「……悪くない」
猫が同じタイミングでゴロゴロ鳴らすと、
キルアはちらっと見て、負けじともう一回近づく。
「オレも」
腕に顔を埋めて、動かない。
「今日はそういう気分」
完全に居座りモード。
「×××、手」
催促するみたいに、頭を軽く押し付けてくる。
撫でると、
今度は逃げない。むしろ自分から位置調整。
「……猫ってさ」
ぼそっと。
「ずるいな」
猫と同じように甘えて、
同じように撫でられて。
でも最後に、少しだけキルアらしく。
「……でも」
顔を上げて、照れた目で。
「×××に甘えるのは、オレだけでいい」
猫と張り合いながら、
結局いちばん甘えてるのはキルアだった。
to be continued….