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#らんこさ
ゆっち
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3e1
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蒸し蒸ししい暑さを遮るようなエアコンの涼しさと音に起きた。
でも、まだ起きたくなくて目を閉じておく。
喉は喋れないくらいに痛いし、下半身も氷のように固まって動かせない。少し肌寒くて、思い出せないけれどどこか懐かしい匂いと俺の汗臭い臭いが混じっている。
どれくらい出産に体力を使ったんだろうかと、目を閉じたまま少し笑えてきてしまう。
悪いけど、もう少しだけ眠っていたい。
そう思いながら、また気を遠のいてく瞬間___
「____…なつ」
「……え?」
久しぶりに聞いた声に、思わず目を開けてしまった。久しぶりに出した声はガラガラで少し痛い、起きたばっかの視界にはぼやけているが、目の前に誰かがいる。
紫髪の男、黄色い琥珀を持った瞳に、チャームポイントみたいなアホ毛
ぼやける視界が少しずつ輪郭を取り戻し、俺の目に写ってくる。
会いたくない彼が、いた___
周りを見渡せば病院じゃなかった。
シックなベッドに、小説と参考書が沢山置かれた本棚、懐かしい俺らの制服が壁にかけてある。
彼の、部屋だ___
肌寒く、素肌に感じるシルクっぽい布の感触に下を見てみると、俺もいるまも産まれたままの状態だった。まるで、俺と性行為をしたような、あの時の事故を思い出させるかのような光景に頭が真っ白になる。 驚きすぎて固まっているそんな俺をいるまはじっと見ている。
「い、ぃ”、…る、まっ…」
早く離れたかった。
俺を見て欲しくなかった。
勝手に離れてしまった俺なんかに、お前に会う価値などないのに。
そう言いたかったのに、口から吐き出されるのは吐息だけ。離れたいのに俺の上に覆うような体制をしてるいるまを退かす事なんかもできない。
どうすればいいのか分からない俺は、いるまの顔を見てるだけで出そうな涙を引っ込もうと我慢し、顔を背ける。
「……なつッ….」
上から俺の名前を呼ばれ、 気付けばいるまは俺の体を抱きしめていた。抱きしめられては鼻にくすぐる彼の少し汗ばんだ柑橘類の香りに、余計に涙が出そうになる。
「会いたかった…」
「っ…い、るまっ……」
「なつ、…なつッ……」
彼の悲痛な叫びが俺の鼓膜を刺激する。その中に、少しだけ嬉しそうな声色も混じっていて、元から弱かった俺の涙腺は少しずつ刺激してくる。
「いるまぁ゛ッ…!」(ポロポロ
「辛かったッ…くるじかったぁッ…」(ポロポロ
1回吐き出せばずうっと出てくる弱々しい本音。そんな俺にも、いるまは俺の背中と頭を優しく撫でては相槌を打ってくれて、酷く安心してしまった。
あーあ、
こんなハッピーエンドが迎えられたらな。
次に目を開けると、目の前は夏の蒸し蒸しした暑さを持った夜なんか消えていた。
目の前にあるのは少しだけ見慣れたはずの白い天井。 横を振り向けば眩しい程の雲ひとつない快晴に、温かい風がカーテンがなびかせていた。
身体は夢と同じで鉛で上から潰されてるように動けないし、喉も痛い。手もかじかんだように冷たくて固まって動かせない。
唯一変わったのは腹に感じる重りがなくなったこと。下を見ればぽっこり膨らんだお腹はなくて、自分のつま先がしっかり見える。
___あ、ほんとに終わったんだ。
そう思いながら記憶を探ってく。
人とぶつかった結果破水してしまったこと、 早期出産を提案されたこと、無事赤ちゃんを産めたこと、
気が遠のく時に彼の名前を呼んだこと。 だから、酷く幸せな夢を見てしまったんだろう。
命懸けの行動をしたばっかだってのに呑気に自分の記憶を1つずつ取り戻していく。思い出した後、動かない腕で何とかナースコールを押そうと力を入れた。
「なつさん!起きたんですね!」
あまりにも動かない腕に数分をかけていると、たまたま部屋の前に通りかかった看護師さんに見つかった。
特に怒られもせず、体調の方を 聞かれては電話で医者を呼んでもらった。
「…すんません、呼んでもらって…」
「いいんですよ!なつさん、まだお若いのにすごく頑張っていらっしゃったんですから」
そう話していると時間もかからず、すぐに医者が部屋へと入ってくる。俺が元気そうな姿を見たからか安心して笑っていた。
医者曰く、俺の子は28週目にして出産された。
早期出産の場合、赤ちゃんは呼吸器官が未発達の状態で産まれてくる事が多いけれど、息もしていたし体重も1000g以上あったため、新生児治療室で管理すれば問題もなく、後遺症リスクの心配もないと。
出産時間も予定より少し早めに終わった、所謂スピード出産。ただ、他の人達より少し時間がかかり、俺が緊張のあまり出産に力身過ぎたからだと少しだけ怒られた。 そしてその結果、今身体が動けなくなってるんだと説明された。
「…良ければ、赤ちゃん見に行きますか?」
医者にそう言われると、先程話をしていた看護師が車椅子をコロコロ転がしながらこちらを見て笑っていた。
看護師に車椅子を押して貰いながら、前に歩いてる医者に着いていくように新生児治療室の方へと向かって行く。ちゃんと姿を見れていないからか、少しだけ緊張している。
治療室の前まで着き、広い窓越しに自分の子を探す。泣いてる子やすやすや眠ってる子など、どの子も必死に生きようと頑張ってる姿に少しだけ涙が出そうになる。
「…あ、この子ですよ?」
手を指す方へ目を向ければ窓から少し近い場所で俺の子は眠っていた。 他の子より一回り小さくて、静かに眠ってる様子に死んでるか少し不安になったが、よく見れば身体が上下に動いてて生きてることがわかる。
そして、顔立ちは彼に似ていた。
彼の家で泊まった朝、俺が先に起きた時に隣で眠ってる彼の顔を思い出す。珍しくて顔を突ついていじわるをしてたら、起きてしまいやり返されたんだっけ。 整っていて、気を抜いてる時に出る少し幼い顔が、彼と瓜二つだ。
「………ッあ…」(ポロポロ
気付けば俺の頬に温かいのが濡らしていた。
俺といるまの子
それだけで苦しさと同時に嬉しい気持ちが込上がってきた。
親に言ったものの正直怖くて、何回も産みたくないって気持ちが勝ってしまって
俺が死んでしまえば彼に責任を持たせるとか、バース性のせいで他の人からは変な目で見られてばかりで、ずっと 呪いのようなものばかりに縛られ続けて
何回も殺してしまえば、この子がいなくなればまた好きな人の元へ戻れるって、楽な方に行きたくなって
それでもお腹を叩いて俺に挨拶してる時、生きていることに嬉しくて愛おしくて、余計に罪悪感を俺に持たせてきて
こんなのが母親になってもいいのかって思いながら、お腹の子の成長を見てしまっていたのに
「___…可愛い女の子が産まれてきてくれましたね」
「っ…グスッ…」(ポロポロ
「なつさんと同じ、強い子ですね」
違う。
俺は強くない。あの子が強いんだ。
出産した時に必死に泣いていた泣き声と、今こうして静かに眠るあの子を見て、自分がやろうとした愚かさを知ってしまった。
自分を、殺したくなった。
5月27日
無事に俺の子が産まれてきてくれた。
名前なんて考える暇なんてなくて、あの時医者に伝えられた後に真剣に考えた。 俺といるまの子なんて、どっちかと言うと男が産まれてくるはずなのに
なんかごめんな?こんなバカで中学生の思考を持つ俺らの元に来させて。 女の子だから、可愛くてモテる子で、なるべく俺らの馬鹿なとこが似らない子に育てるからさ、
名前はねね。女の子。
なるべく俺らの名前に似ないように。
ねねなんて名前の子、大体可愛いと思うんよね。
長い病院生活も終わり、ようやく退院した。
従兄弟に迎えに来てもらい、荷物を預けては車に入れさせて貰う。俺はお世話になった先生達に挨拶をしていた。
「なつさんなら、大丈夫」
医者はそう笑顔で言ってくれては、俺の腕の中で眠っている子の頭を撫でていた。少しくすぐったいのかタオルの中で体をくねらせている。その姿に面白くて笑ってる俺を見て医者は言った。
「…なつさん、」
「はい?」
「今回は親族の方々が来てくださったけど、
旦那様に、頼ってもいいですからね」
「…そう、ですね」
旦那様、は、いるまの事だよな。
一応医者にも俺らのことは説明してはいたけれど、俺の姿を見て、かけてくれた言葉だと思いたい。無意識にこの子を抱く腕が強くなってしまった気がした。
0歳5ヶ月
「おぎゃあああ…!」
「あーあー、待て待て…笑」
最近はねねの腹時計が分かってきた。料理中に泣くことと胸が張ってる感覚を覚えたら、いつでもその子の元に行ける準備をする。
料理中の火を止めてはその子の元へ行きつつ母乳の準備をし、ベッドで泣いてるねねを抱き上げる、 毎日のようにしてる行動
あれから、子育てが始まって毎日のようにねねの世話を中心とした生活が始まった。
祖母の家に泊まっていた俺は、別のマンションに住むことにし、なるべく従兄弟の家に近い場所を探しここに決めた。 マンションの隣には公園があったり、数分歩けば小さいスーパーがある。車を持ってない俺にとっては楽だし、意外と設備が整っているこの場所なら安心できる。
家族とも相談し、従兄弟の所で働く予定だった仕事を取り消し、ホームワークをし始める事した。子育て期間中は親から金を出させてもらうことにも決まってある。
そしてこの子の 夜泣きや立て続けに来るタスクの数、家事と育児の量は1人で背負うにはあまりにもキツく、家族に手伝ってもらっている。
周りが優しすぎて、俺は頭を下げてばかり。それでも、みんなはねねの子育てにずっと応援してくれていた。
「…ごめんな、ねね」
俺の胸元で必死に吸っているこの子を撫でながら呟いた。
この子は俺らに似てるのか、あまり泣かなく我慢強い子だった。お腹が空く時とトイレをした時しか泣かず、夜泣きも週に数回程度しか泣かない子で、どの家庭よりかは育てやすく助かっている。
でも、仕事で家事に取り組められない時、手伝ってくれる家族から聞くとこの子は母親、俺の事が大好きなようで、育児をしてると何回か俺に会いたがっては部屋まで聞こえてくるほど泣いてばかりだった。
最初の頃は、俺が母乳を与えられない時の為に買った哺乳瓶は飲まなかったり、昼寝も俺がいないと眠れないのかギャン泣きする。 『愛されてんね』と疲れた顔した親族に言われた事も覚えてる。
俺の事が好きなとこなんて、誰に似たんだろうか。
それに対して、嬉しいし可愛いなって思うのは彼に似てるからなのか、ただの親バカだからだろうか。
そう思っている間に飲み終え、背中を軽く叩いてゲップを出してあげるとすぐに眠り始めた。
俺の胸元に顔を寄せて、小さな手は服を掴んで眠りながら離れたくないと言ってるこの子に小さな笑みがこぼれてしまった。可愛らしいところと赤ちゃん特有の温かい体温が、俺の疲れた心に癒しをくれる。
「俺頑張るからさ、もう少し時間くれな?」
起きないようにベッドに横たわらせて俺は料理を再開した。
2歳7ヶ月
いつものように仕事のタスクを終わらせる。仕事が慣れてきたからか、終わらせるペースが前より早くなっていき、子供と過ごす時間ができてきた。
後1個の仕事を片付けていると、俺の部屋の扉が強く叩かれ、思わず驚く。
「こら、なっちゃん今お仕事してるんよ?」
「ママ!ママ〜〜〜!」
可愛らしいわがままと家族の騒がしい声が扉の前から聞こえてきて、思わず笑ってしまう。残りの作業も頑張って数分で終わらせてPCの電源を消し、デスクから立ち上がる。
部屋の扉を開けば、泣く寸前だったのか拗ねてるねねがこちらに顔を向け、顔は一瞬にして笑顔を取り戻した。
まだ歩き慣れていない足取りで必死に俺の元へ来る姿に、俺もしゃがんで手を広げて待ってみたら 歩くスピードが早くなった。
他の子より歩くのが遅くなり、最近になって転ばずに歩けるようになったものの、やっぱり不安が勝ってしまう。
テクテクと歩いてる時、床が滑りやすかったのか滑って転びそうになり、慌ててこの子の体を抱き留める。見た感じ怪我もなく泣いてないこの子に安心して一息吐く。
俺の身体に回る小さな腕が少しだけ締め付けられ、下を見れば胸元には天使みたいな可愛らしい笑顔をこっちに向けていた。
「ママ、おわりぃ?」
「おう、終わったぞ〜」
「ママ、あそぶぅ!」
「なっちゃん、仕事終わりでしょ?大丈夫?」
従兄弟から心配の声をかけられた。正直少し休ませてほしい気持ちもあるが、 キラキラした琥珀糖の黄色い目で笑うこの子を見て、つい甘えてしまう。
「ん、大丈夫。遊んだ後、ねねも寝るだろうから一緒に寝るわ」
「そう?ならいいけど…」
「ママ!ママ〜〜!」
誕生日プレゼントで買ってあげた人形を持って俺の足元で待ってるこの子と一緒にリビングへ行った。
俺は何時になってもやっぱり弱いんだな。
5歳
ピンクの春を感じさせる可愛らしい服を着込んでは、あまり慣れない顔をして全身鏡の前で立ってるねね。
ねねもすっかり成長し、彼に似た顔立ちになってきた。やっぱり似ているな、なんて思いながら俺は前に買ってきた鞄に着替えとお弁当を詰める。
今日から保育園にお世話になる事になった。
5歳になってから、俺も仕事の量が以前より多く回ってきたため集中したく、そろそろ入れようかと近くの保育園を探して入る事に決めた。
ねねに聞けば「私はへっちゃら!」なんて言うけど、行けばきっと俺の事が大好きなこの子は離れる前にギャン泣きして争いが始まる事を俺はとっくに読んでいる笑
荷物も服装も全て整い、2人で手を繋ぎながら保育園までの道を歩く。道中に見かける鳥や猫に指を指しながら楽しそうに笑うねねに反応しつつも、俺はこの後起きるであろうアレの予測を考える。
そうしてるうちに、保育園が目の前になり入ると先生たちがお出迎えしてくれた。
「今日から入園ですね!」
「はい、お願いします」
「分かりました!ねねちゃん、こっちだよ?」
先生に呼ばれると内履きに変えて着いて行く姿を見て、思ったよりすんなりと終わったと内心驚いていた。
「ママにいってきますをしようね?」
あ、やべっ。
先生の言葉に、ねねは後ろを振り向けば俺が着いて来ないことに 困惑し始める。
「ママぁ…?」
「…ねね、いってらっしゃい」
不安にさせないように笑顔を見せながらそう言う。泣き始める前に保育園から出ようと思い後ずさりするものの、ねねはすぐに俺の元に走って来ては腰に抱きついた。
「ママっ!ママも行くんでしょ?」
「ごめんね?ママ、お仕事だから一緒に行けないんよ」
「いやだ!!ママもいくの!!」
あー、これだ。始まったわ笑
他人事みたいに思いながらも抱きつくねねの腕を離してみるも、ぎゅうぎゅうに抱きしめてきてて離れない。俺がなんて言おうと嫌だの一点張り。
先生もねねに保育園で一緒に過ごすお友達の話や、今日遊ぶゲームや遊具の話をしてみても、俺から一向に離れようとしなかった。
どうしようかと悩む先生を見て、俺はねねの頭を撫でた。
「ねね、ごめんね?」
「………」
俺を抱く腕が少しだけ緩んだ気がして、その一瞬を見逃さず俺の服を掴む小さな手を取り握りしめ、しゃがんで この子の目線を合わせる。泣く寸前の潤んだ黄色い瞳を見つめる。
「ママね、ねねの事大好きなんだよ」
「…ねねも、ママだいすき」
「ありがと。だから、ねねの事幸せにさせたいんよ 」
「………」
「ねねがママと一緒に過ごすには、ママはたくさん頑張らなきゃいけないの」
「でも、ねね、ママがいいっ!」
「うん、それはすごく嬉しい。でもね?ママが遊んでお仕事できなくなったら、ねねと過ごす時間もお金もなくなっちゃうの」
「………」
「それは、ねねも嫌でしょ?」
「………」(コクッ
「ねねが保育園でお友達と遊んでる間に、ママもお仕事頑張るからさ」
「ねねが頑張った後、ママお迎え行くから、ママにお時間ちょうだい?」
「……わかった泣」
「よし、えらい!」
そう言って頭を撫でると笑ってくれた。その後は 先生にお願いをして、ねねに手を振りながら俺は保育園から出る。
俺の言葉に素直に受け止めて手を振っててくれても、やっぱり寂しいのか俺が帰るとねねは我慢していた涙は溢れて泣いてしまっていた。
泣いてる姿に胸は針で刺されてるくらいに痛々しくなってしまったが、俺も我慢して遠くから聞こえる泣き声を聞かないように帰路へと帰って行く。
「これ、きちぃな…笑」
誰もいない帰路で独り言を零しながら、仕事を早めに終わらす為に急いで帰った。
『ママ〜!』
『ふふっ、いってらっしゃい!』
「………」
私のお友達のお母さんはみんな女の人
髪が長くて、膨らんでて、声が高くて、顔にキラキラを塗ってて、スカートを履いてて、
私のママにはないものを持ってる。
「ねね〜?」
「! ママ……」
でも、ママはママだもん!
ねねのだいすきなママだもん。
「いってらっしゃい、気をつけるんだよ?」
やっぱり、ママと離れるのは嫌だ。保育園楽しいけど、ママと一緒の方がもっと楽しいんだもん。
「ママぁ…」
「…ふふっ、ほら、ねね?今日も頑張ろうのギューしよ?」
「!」
私が行きたくない時、ママとがんばろうのぎゅーをしようって約束してくれたの。 ママのことぎゅーすると、頭撫でられて元気が出るの! ママのおててあったかいから大好き!
「…今日の夕飯はオムライスにしよっか?」
「!!わーい!!✨️」
私の大好きなオムライス!ママおえかき上手だから、ケチャップでねこさん描いてくれるしおいしくて大好き!私が笑うとママも笑ってくれる! ママの笑顔もあったかくて大好き!
でも、よくママと保育園行くとみんなから見られるの。私のお友達もお友達のお母さんからも見られてママは嫌そうな顔をしてるの。
ママが可愛いからなのかな?!
「ねー、ねねちゃん」
あ、いつも一緒に遊ぶゆうと君だ!
「なぁに?」
「なんでねねちゃんのお母さんって男の子なの?」
……え?
「ちょっとゆうと!変な事聞かないの!」
「えー?」
「ごめんなさい、うちの子が…」
「…ッあ、いえ、そんな…笑」
…ママ、悲しそうな顔してる。
「ママぁ、大丈夫?」
「!…うん、ごめんね?大丈夫だよ?」
「…ママは、あやまらなくていいんだよ?」
よくママはおててを繋いでくれるから、私もおすそわけ!そうしたら、ママはびっくりしてたけど、また笑ってくれた。
「ありがと、じゃあ保育園がんばろっか」
「うん!オムライス!✨️」
「うん、約束だね」(ニコッ
ねねと一緒にいるママは楽しそう! ゆうと君のお母さんはずっとこっち見てる。さっきのこと、きにしてるのかな?
「なんでねねちゃんのお母さんは男の子なの?」
「ね!いつもいっしょにいる男の人!」
また、ゆうと君に言われた…
今度はお友達のりんちゃんもいる。
「わかんない。でも、ママはママだもん」
「でも、私のママもかなちゃんのママも女の子だよ!」
「それにねねちゃんにはお父さんがいないってママが言ってた!」
お父さん……
私だっていないのはふしぎだと思った。でも、その話をママにしたら傷ついた顔をしてたから、悲しい顔させちゃったから。
お父さんがいないの、ママも悲しかったのかな。みんなから見られてるのも、お父さんがいないからなのかな。
「…ママはママだもんっ、」
「おかしいよ!お父さんがいないなんて!」
「そうだよ!ねねちゃんのママ、おかまだ!」
「!」
おかま、テレビでよく見る笑われてる人!
違う、ママはそんなんじゃない!
なんで、ママにそんなこと言うの!!
ベヂャッ
「ぁ、うわああぁぁぁぁん…!泣」
「あ……」
お砂遊びをしてたから、怒っちゃって泥投げちゃった。
「えぐっ、ひぐッ…泣」
「せんせー!ねねちゃんが泥投げた!」
「何をしてるの!?ねねちゃん?」
どうしよう、先生が来ちゃった。怒られちゃう。でも、ねね何も悪くないのに、ママのこと悪く言ったりんちゃん達が悪いのに!
「っねね、悪くないもん!!泣」
タッタッタッ!
「ちょっと!?ねねちゃんダメ!!」
怖くて逃げちゃった。
ねね何も悪くないのに。
大好きなママを、守りたかっただけなのに。
「あれ?」
ここ、どこ?見たことないところだ。
どうしよう、逃げちゃって保育園から抜け出しちゃった。見たことない公園まで来ちゃった。
「うえぇ…泣」
どうしようどうしよう…
道が分からないよ、帰れなくなっちゃった。
ママに会えない。
ママと約束したオムライス食べれない。
「ううううぅ…泣」(ポロポロ
「ん?こんなとこで1人でどうした?」
「あ…」(ビクッ
どうしよう、知らない人に声かけられちゃった。
「えぐっ、ひぅ…」(ポロポロ
「あ、迷子になっちゃった?」
「!、ぅ、うん…」(ポロポロ
「そっかそっか、ひとまず公園で泣きやもっか」
優しく笑ってくれた 男の人の目は、ねねと一緒の目の色をしてた。
コメント
7件
こちらの子もねねちゃん😭😭😭😭😭😭 最後の男性はもしかするともしかするのでしょうか⋯💭💗 投稿ありがとうございます、今回も面白かったです❕