テラーノベル
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アタシは完全に誰かの記憶に飲まれてしまった。
<貴方はバレエをやりなさい。>
そう女性が言う。
{えぇ…お母さん、わたし…やりたくなッ}
{わかり、ました…}
そういってさってしまったのは白髪で蛍光ピンクが似合う女の子。フリフリの可愛いお洋服を着ている。
(お母さんは昔バレエをやってたらしいけど、なんでわたしもやらなきゃいけないの……)
でも、運が良いことに、女の子にはバレエの才能があった。バレエは嫌い。優雅にルールに従わないといけないから。けれど、簡単に言うと女の子の取りえはバレエしかなかった。
最初の発表会から、四回目までの発表会、すべて金賞。落ちてしまった演者は優秀な女の子を憎んだが、その実力は本物なので、憎んでいた演者も素直に感心した。
五回目の発表会。これで誰が一番優勝かを確定で決める。
優勝は女の子だと、会場中の皆が思っていた。
女の子はいらないことを考えてしまった。
(わたしはバレエなんてやりたくなかったのに…でも取りえはこれしか…)
{あっ}
グキッ
綺麗なターンを回るところで、女の子は足を捻ってしまった。
観客の視線。審査員の冷たい表情。なにより、一番後ろにいる母親の眼差しが一番怖かった。
舞台終了後。順位が決まる。銀賞。どうして、どうしよう。怒られる。怒られるだけじゃ済まないかもしれない。
会場から出た後、母が近づいてくる。
無言。一番怖い。
わたしの家は会場から離れていて、今日は電車で来ていた。
駅のホーム。
<……貴方にいくらかけたと思ってるの…?>
{ごめんなさい……}
<貴方にはがっかりした。>
{あの…!}
<高い金払ってやったのに…!!!!>
{でもわたしはバレエなんてしたくなかった!!!!!}
ドンッ
ガタンゴトン…ガタンゴトン…!
「はっ!…な、何だったの、今の…」
『ルイーズ…!大丈夫…?』
「なんか…かくかくしかじかで…」
『そう…だったんだ…』
「多分…さっきの、ジーナちゃんの、過去、だよね…」
コメント
1件
うわ、重い…第10話、一気に引き込まれたわ。母親の「天才に産んでやったのに」のセリフがグサッときた。才能あるからって子供の意思無視して強制するの、ホラーだよ。最後の電車のシーン、まさか…ってなった。ルイーズの過去がこんなに壮絶だったとは。次が気になりすぎる🔥
リリア💙🤍
161
25
こころん

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