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こちらのお話は「魔女の過去」の世界線のお話です。
先にそちらをご視聴頂いてからご覧ください。
私はハインの一部だ。
でもハインは封印されてしまったから、人里で人間に扮して生活していた。
でも私はいじめられた。
水をかけられたり、殴られたりした。
怖くて涙が止まらなかった。
でも疲れているだけと誤魔化してきた。
でもある日限界になって、人里を飛び出した。
私 「此処なら…死ねるよね…?」
もう疲れた。ハインの事も忘れて、とにかく死にたい思いでいっぱいだった。
??? 「大丈夫か…?」
するとある人が声を掛けてくれた。
その人はアデル様だった。
どうやら此処は静かで気に入った場所だった為、静かに暮らしていたそうだ。
私 「アデル様!私、ルカーンと申します!貴方様の影となる存在です!」
アデル様 「そうか…お前だったのか…よろしくな、ルカーン」ニコッ
アデル様は優しかった。
私が人里から逃げて、怯えていた時も、優しく抱きしめてくれた。
だから決めた。ずっとアデル様を支えると、これからも永遠に側に居ると。
私 「アデル様、どうしてこんなに優しくしてくれるんですか?」
アデル様 「?優しくしているつもりは無いのだが…ただ、ルカーンと一緒に居るのが楽しいだけだ」
私 「…ありがとうございます」ニコッ
アデル様は、どんな時でも、笑顔が絶えない人だった。
私 「あの…アデル様って、男性なんですか?」
アデル 「いや…性別は無いが、一応魔女って言われてるから…女なのか…?(・∀・)」
私 「ふふふ、やっぱりアデル様面白いです( ´∀`)」
アデル様 「そうか?( ・∇・)」
アデル様は人を愛していた。
遠くから人里を見て、嬉しそうに笑っていた。
今じゃこんな事、あり得ないなぁ。
ごめんね。いきなり昔話なんてしちゃって。
時々懐かしくなるんだ。優しかったアデル様が、
楽しそうに笑っているアデル様が大好きだった。
今ももちろん大好きだよ?でもさぁ、覚えていて欲しかった。
忘れないで欲しかった。手作りのネックレスも、壊されちゃった。
私 「アデル様!これ作ってみました!」
アデル様 「ネックレス?ルカーンが?」
私 「はい!アデル様に似合うかなぁって…」モジモジ
アデル様 「ありがとう。大切にするよ」ニコッ
何でですか?私が…情けないから?泣き虫だから?
「くだらない」なんて言わないで…
忘れないで…また笑ってよ…
あの時みたいに…
私 「桜…もう春なんだ…」
アデル様 「綺麗だな」
私 「アデル様は春が好きですか?」
アデル様 「あぁ、一番好きだぞ」
私 「でも人間界には花粉症っていうのがあるらしいですよ」
アデル様 「何だか目が痒くなる様な名前だな…( ̄∇ ̄)」
私 「ふふふ、でもやっぱりアデル様と一緒に見れて嬉しいです」
アデル様 「だったら、何度でも一緒に見よう。約束だ」
私 「はい、約束です。忘れないでくださいね♪」
アデル様 「あぁ!もちろんだ!」
私 「あっ…桜…」
アデル様 「くだらんな、人間はこれを見て楽しむのか?」
私 「恐らくそうかと…」
アデル様 「理解出来んな、どうせすぐに散るというのに」
私 「そうですね…」
エヌオー 「いや、綺麗だろ」
私 「何だ、お前か」
エヌオー 「花の下で約束をするとか、聞いたことがあるぞ」
私 「…くだらないな…」
それだよエヌオー、そう、本当に約束したんだ…
でもさぁ、アデル様、忘れちゃった。
今は綺麗だなんて言わなくなっちゃった。
思い出させないでよ。気にしないようにしてたのに。
アデル様 「…約束…」ボソッ
エヌオー 「どうかしたか?」
アデル様 「何でもない…さっさと戻れ」
私 「アデル様…」
アデル様 「何だ…?」
私 「私、待ってますよ」ニコッ
アデル様 「…」
アデルさん視点
ルカーンが何故か笑った。
嬉しそうな、哀しそうな顔で、私に「待ってる」と言った。
何がだ?何をお前は待っているんだ?
分からない。覚えていない。
そんなに嬉しい物なのか?
私と同じように何故か腕に番号が彫られている。
似た物ではあるが、何も分からない。
ルカーン 「アデル様」
私 「何だ?」
ルカーン 「大好きです」
コメント
5件
ルカーンさんがアデルさんと話してる時とても楽しそうだったのにな😭😭記憶をなくしてから堅苦しくなっちゃって距離を感じます。でも、ルカーンさんは記憶が戻ってくるまでずっとアデルさんを待ってると思います!!あと少し、!頑張れ二人とも〜!!
アデル様もう少しで思い出せそうな気がする..! 自分も桜の木の下で約束をすると母上から聞いた事があります! エヌオーが出た時ちょっと嬉しくて悲鳴上げました( お願いしますアデル様、思い出してくださいホントに(>人<;)