エピソード10：自己暗示

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目黒）阿部先輩のことどう

思ってるんですか？

佐久間）…へ？？

目黒）あっ、、

どうしよう、なんでだろう、

俺は思わず口を滑らせてしまった。

自分でも理由は分からない。

なんで阿部先輩なのかも、

佐久間くんにこんなこと聞いたのも。

___いや、一つだけ心当たりがある。

向井康二だ。

康二、佐久間くんの事好きっぽいし。

俺そういうのほんと鈍感だけど、

康二はありがたいことに

顔に出すぎている。

いや、大きなお世話すぎたな

目黒）ごめんなさい佐久間くん、

佐久間）や、大丈夫だけど、、

どうして？？

目黒）や、その、、気になったっというか

その、すみません足止めで…

佐久間）ううん、大丈夫だよ。笑

佐久間くんが優しくてよかったけど、

絶対変なやつって思われた…

目黒）すみません変な事聞いて、

じゃあ俺行きますね

佐久間）うん、じゃあね、！

気をつけ＿＿＿

ーガコンッ

佐久間）へっ？！

目黒）びびった、、なに？？

音がした方を見ると、

階段からゴミ箱が落ちてきていた。

え、、なんで？？

七不思議とかでもないよね。

佐久間）なに、おばけ、、？

目黒）違いますよ笑

戻しに行きましょう。

そう言って俺はゴミ箱を拾おうと

歩いた瞬間、踊り場から

1人の男が降りてきた。

踊り場にある大きな窓の外は

すっかりオレンジ色に染まり、

日が差し込んで逆光のせいで

誰かがわからない。

そして階段を降りてくる1人

以外に、多分その近くで2、3人が

笑う声がした。

？）ごめんなさいっ、、

お怪我は、

目黒）？

聞いた事ある声、、

佐久間）阿部ちゃん！！

阿部）あれ、佐久間！！

目黒）へっ、阿部先輩！？？

ゴミ箱を落とした人は阿部先輩だった。

ダダダっと階段を急いでおりて、

俺より身長が小さいから

あざとく上目遣いで｢大丈夫？｣

と聞いてくる。

目黒）逆に大丈夫でしたか？？

阿部）うん！この通り！！

ありがとうね、笑

佐久間）阿部ちゃん、探してんだよね

阿部）なんでよ

佐久間）いや、言いたいことあって

阿部）へ？？笑

ちょっとまって、佐久間くんが

しようとしてるのは告白なのかな？

この雰囲気的にそうじゃん！！

夕方に下駄箱でって…

目黒）俺、行きますね、さようなら

阿部）あっ、気をつけてね目黒くん。

目黒）蓮、、、で大丈夫です。

阿部）そっか、、？

うん、そうだね、蓮じゃあね！笑

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佐久間くんに変なことを聞いてしまい、

勝手に気まずくなっちゃった…

それになんで阿部先輩に蓮呼び？？

目黒）はぁ、、ごめんなさい佐久間くん…

どデカいため息をついていると

携帯の通知がなる

宮舘｢今ここにいるからね。｣

位置情報だ。いいタイミングで、

宮舘くんって勘が鋭いな。

目黒（早く行こ）

そう思って俺はさっきの恥を

捨てるように走って行った。

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ークレープ屋さん

目黒）ごめんっ、おまたせ

宮舘）走ってきたの？？ゆっくりでも

大丈夫だったのに、

渡辺）忘れもん取れた？？

向井）こっち座り？？

皆から質問の嵐が来る。

ここのクレープ屋さんは人気らしく、

3人とも並んでいたようだった。

宮舘くんがこっちに近ずいてきた。

凛々しい顔で、近ずいてくる度に

風でなびく髪の毛、広がる

いい柔軟剤の香り。

まるでどこかの国王みたいだった。

宮舘）目黒くん、お話があるんだけど、、

目黒）、？

宮舘）クレープ食べながらでも大丈夫？？

目黒）全然大丈夫。

宮舘）よかった、ありがとう笑

ニコッと笑う宮舘くんは

いつもと違って可愛らしかった。

って言うと翔太が怒るかな、笑

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渡辺）うまそ、

向井）いただきます！って、、んま！！

宮舘）美味しいね、笑

目黒）ん、美味しい

流石人気店なだけ美味しくて

俺も3人も笑がこぼれる

宮舘）ごめん目黒くん、

そう宮舘くんに呼ばれて、

翔太と康二が前に、俺と宮舘くんが

後ろで2列になって歩く。

目黒）どうしたの？？

宮舘）や、そのさ、、翔太ってクラスで

どんな感じ？？

目黒）翔太？

渡辺）よんだ？

目黒）や、呼んでない

危ない、声がでかかった、、

でも直ぐに康二が翔太と

なにか話してるみたいで助かった。

宮舘くんが俺と一対一で

話したいってことは、誰にも知られたく

ないのかもしれない。

目黒）うーーん、翔太いっつも

寝そうになってるけど、

ほっぺつねって起きてたりさ、笑

宮舘）…そっか、、そうなんだ、

目黒）大丈夫？なんかうるって来てない？

宮舘）ううん、ごめんごめん、

翔太と俺が小さい頃から

眠たい時にやり合ってたやつだから、

なんか安心しちゃって、

目黒）…

宮舘）幼なじみだから心配しちゃって、、

初めてクラス離れるから追いつかなくて。

でも、そんなに翔太が

大丈夫そうなら 大丈夫。

目黒くんありがとうね、

目黒）本当に言いたいことはそれですか？

宮舘）へっ、？

目黒）もっと他にあるのかと思ってたけど

さっき佐久間くんに変なこと聞いちゃった

からこれも勘違いか、笑

宮舘）うん、翔太の今が

知りたかっただけ。他に

なにもないよ。

目黒）そっか、、

向井）んもう！！しょっぴー酷い！！

目黒）しょ、しょっぴー？？

向井）ああ、翔太のあだ名やねん、笑

可愛ええやろ？？

って、そんな話したいんじゃないの！

宮舘）なに、翔太悪いことした？？

渡辺）はぁ！？違うわ！！

康二の恋愛相談してただけだし。

宮舘）ああ、そゆことね。

渡辺）佐久間くん誰が好きなんかなって

言ってたから、阿部亮平なんじゃないの？

って聞いたらこれ。

宮舘）それは翔太が酷いよ。

康二だって好きなんだよ。

向井）やっぱり舘様に相談すれば

よかったあ泣

佐久間くんと話したことが

フラッシュバックして勝手に気まずくなる

そうだった、俺、康二の顔色を見て

佐久間くんと話したんだった。

阿部先輩、告白されたかな。

って、阿部先輩はもう関係ないか、笑

うん、関係ない！！お金を渡しただけ。

そうやって自己暗示して話について行った

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エピソード11：ハートと鍵のチャーム