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蓮香(仮)
146
#水赤
依存 ㄘゃᖾ
4
桃 愛され
体調不良ばぱろ
長め がちで
誤字脱字 許してね( ˙¯˙ )
『 不良品 にも 、 居場所 は ありますか 』
꒷꒦✝︎ ❥𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 ❥ ✝︎꒷꒦
午前 四時 十七分 。
執務室 の デスクライト だけ が 、 薄暗い 部屋 を 照らしていた 。
らん は 、 空 に なった エナジードリンク の 缶 を 脇 へ 押しやり 、 新しい 一本 を 開けた 。
もう 何本目 なのか 、 覚えていない 。
胃 の 奥 が 気持ち悪い 。 指先 は 冷え切っていて 、 キーボード を 叩く たび に 小さく 震えた 。
画面 の 文字 が 滲む 。
瞬き を しても 、 頭 を 振っても 、 視界 は なかなか 戻らなかった 。
🌸 ) ……っ 、 はぁ ……
息 を 吐く 。
頭痛 が ひどい 。 身体 も 重い 。 椅子 から 立ち上がる だけ で 、 目 の 前 が 暗く なる 。
それでも 、 らん は 作業 を 続けた 。
画面 には 、 社員たち から 提出された 報告書 が 並んでいる 。
確認 、 修正 、 再提出 の 指示 。 取引先 へ の 連絡 。 資金 の 管理 。 幹部会議 の 資料作成 。
本来 なら 、 複数 の 社員 で 分担する 仕事 だった 。
けれど 、 今 、 その 大半 を らん が 一人 で 処理している 。
社員たち は 、 定時 で 帰っていた 。
休日 も 取れている し 、 仕事量 も 以前 より 減った と 喜んでいる 。
自分 が 引き受ければ 、 みんな が 楽 に なる 。
自分 は 多少 眠らなくても 、 食べなくても 、 動ける うち は 働ける 。
だから 、 問題 は ない 。
少なくとも 、 らん の 中 では そういう こと に なっていた 。
🌸 ) ……あと 、 十二件
小さく 呟き 、 画面 を スクロールする 。
社員 から 届いた 報告書 に 、 数字 の 誤り が あった 。
らん は 修正箇所 を 入力しよう と した が 、 指先 が 思うように 動かない 。
何度も 打ち間違え 、 ようやく 一行 を 修正する 。
以前 なら 、 こんな 作業 は 数分 で 終わった はず だった 。
最近 は 、 簡単な 仕事 にも 時間 が かかる 。
集中力 が 続かない 。 記憶 も 曖昧 に なる 。 何より 、 身体 が ついてこない 。
使い古した 道具 が 、 少しずつ 動かなく なっていく そんな 感覚 だった 。
らん は 、 自分 の 手 を 見下ろした 。
骨ばった 指 。 浮き出た 関節 。 緩く なった 腕時計 。
体重 は 、 ここ 数週間 で かなり 落ちていた 。
鏡 を 見れば 、 頬 が こけている のも わかる 。
けれど 、 らん に とって 、 それ は 大した 問題 では なかった 。
新品 の 道具 だって 、 使い続ければ 劣化する 。
自分 は もう 、 とっくに 新品 では ない 。
修理する にも 時間 が かかる 。 手入れ を する にも 手間 が かかる 。
だったら 、 動かなく なる まで 使った ほう が いい 。
壊れたら 、 その とき に 処分すれば いい のだから 。
🌸 ) ……まだ 、 使える し
らん は 空き缶 を 握り潰した 。
そして 、 また 画面 に 向き直った 。
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午前 八時 。
社員たち が 次々 と 出勤してくる 。
廊下 には 明るい 声 が 響き 、 誰も が 穏やかな 表情 を していた 。
「 おはようございます !」
「 昨日 の 仕事 、 早く 終わって 助かりました !」
「 最近 、 残業 が ほとんど ない です よね 。 ボス が 調整してくれてる ん でしょうか ?」
「 そう らしい です よ 。 ありがたい です よね 」
そんな 会話 が 聞こえてくる 。
らん は 、 執務室 の 扉越し に それ を 聞いていた 。
少し だけ 、 口元 が 緩む 。
よかった 。
みんな 、 ちゃんと 休めている 。
それなら 、 自分 が 夜通し 働いた 意味 も あった 。
自分 の 睡眠時間 が なくなった こと も 、 食事 を 取れなかった こと も 、 別に 構わない 。
社員たち が 元気 に 働いてくれる なら 、 それで 十分 だった 。
しばらくして 、 一人 の 社員 が 書類 を 持って 執務室 へ 入ってきた 。
「 ボス 、 こちら 昨日 の 修正分 です !」
🌸 ) ん 、 ありがとう 。 そこ に 置いといて 。
らん は 笑顔 で 答えた 。
社員 は 書類 を 置き 、 ふと 机 の 上 を 見た 。
空き缶 の 山 。
手つかず の 食事 。
そして 、 明らかに 顔色 の 悪い らん 。
「 ……ボス 、 ちゃんと 休んでます か ?」
🌸 ) 休んでる よ ?
「 本当 です か ? 目 の 下 、 すごい クマ です けど …… 」
🌸 ) 最近 、 ちょっと 忙しくて ね 。 でも 大丈夫 だよ 笑
らん は 、 いつもの ように 笑った 。
🌸 ) みんな は 定時 で 帰れてる でしょ ? なら 、 それで いい ん だよ 。
「 え ? 」
🌸 ) 俺 が 少し 多め に やってる だけ だから 。
社員 は 、 困った ように 眉 を 下げた 。
「 でも 、 それ じゃ ボス ばかり 負担 が …… 」
🌸 ) 平気 だよ 。 俺 、 こういう の 得意 だし 。
以前 は 得意 だった 。
けれど 今 は 、 書類 の 数字 を 追う だけ でも 頭 が 痛む 。 何度 確認しても 見落とし が 出る 。 身体 は 限界 に 近く 、 簡単な 指示 を 出す のにも 集中力 が 必要 だった 。
それでも 、 らん は 仕事 を 手放そう と しなかった 。
自分 が 使える うち は 、 自分 が やれば いい 。
ほか の 人間 に 負担 を かける 必要 は ない 。
社員 は 、 何か 言いたそうに 口 を 開いた 。
けれど 、 らん が 微笑む と 、 結局 何も 言えなく なった 。
「 ……ありがとうございます 、 ボス 」
🌸 ) うん 。 今日 も よろしく ね 。
社員 が 出ていく 。
らん は 、 閉じた 扉 を 見つめた 。
少し だけ 、 息 が 苦しかった 。
自分 の 仕事 が 増えた こと よりも 、 心配させてしまった こと の ほう が 気 に なった 。
余計な 気 を 遣わせたくない 。
だから 、 もっと ちゃんと しなければ 。
そう 思って 、 らん は 再び キーボード を 叩いた 。
指先 が 震えている こと には 、 気づかない ふり を した 。
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午前 十時半 。
📢 ) ……らん 、 これ 何 だ ?
執務室 に 入ってきた いるま が 、 机 の 上 の 書類 を 見て 眉 を 寄せた 。
🌸 ) ん ? ああ 、 社員 の 分 。
📢 ) 社員 の 分 って …… 全部 か ?
🌸 ) 全部 じゃ ない よ 。 残ってる やつ だけ 。
らん は 、 さらり と 答えた 。
いるま は 書類 を 一枚 手 に 取り 、 目 を 通した 。
社員 数名分 の 報告書 。 資金管理 の 確認書類 。 取引先 へ の 連絡記録 。
それだけ では ない 。
机 の 端 には 、 別 の 部署 から 回ってきた 資料 まで 積まれている 。
📢 ) ……お前 、 これ 全部 いつ やってんだ ?
🌸 ) 夜 とか ?
📢 ) 夜 とか 、 じゃ ねえ だろ 。
いるま は 、 らん の 顔 を 見た 。
頬 は 痩せ 、 唇 の 色 も 悪い 。
椅子 に 座っている だけ なのに 、 肩 が 小さく 上下している 。
📢 ) ……らん 。 昨日 、 何時 に 寝た ?
🌸 ) 寝てない かも 笑
📢 ) は ?
🌸 ) でも 、 ちょっと 目 は 閉じた よ ?
📢 ) そういう 問題 じゃ ねえ だろ !
らん が びくり と 肩 を 揺らした 。
いるま は すぐに 声 を 落とした が 、 表情 は 険しい まま だった 。
📢 ) ……悪い 。 怒鳴りたい わけ じゃ ない ん だ 。
🌸 ) ううん 。 俺 が 悪い し 。
📢 ) お前 は 悪く ねえ よ 。
いるま は 、 らん の 手元 から 資料 を 取り上げた 。
📢 ) この 仕事 、 社員 に 戻す ぞ 。 お前 一人 で 抱える 量 じゃ ねえ 。
🌸 ) え 、 でも …… 。
📢 ) でも 、 じゃ ねえ 。
🌸 ) みんな 、 定時 で 帰れてる ん だよ 、笑 ?
らん は 困った ように 笑った 。
🌸 ) せっかく 仕事 を 減らせた のに 、 また 増やしたら かわいそう でしょ ?
いるま は 、 言葉 を 失った 。
📢 ) ……お前 、 自分 が 何 してる か わかってんのか ?
🌸 ) うん ?
📢 ) 社員 が 楽 できる ように 、 自分 の 身体 を 削ってん だ ぞ 。
🌸 ) でも 、 俺 は 平気 だよ 。
らん は 、 そう 言って 立ち上がろう と した 。
その 瞬間 、 視界 が 真っ暗 に なった 。
🌸 ) ……っ 。
机 に 手 を つく 。
足 に 力 が 入らない 。
いるま が 慌てて 腕 を 掴んだ 。
📢 ) らん !
🌸 ) ……ごめん 。 ちょっと 立ちくらみ 。
📢 ) ちょっと じゃ ねえ だろ …… !
いるま は 、 らん の 身体 を 支えながら 椅子 に 座らせた 。
腕越し に 伝わる 身体 は 、 驚く ほど 細かった 。
以前 から 細身 では あった が 、 こんなに 軽く は なかった 。
📢 ) ……お前 、 ちゃんと 食ってん の か ?
🌸 ) ……たぶん ?
📢 ) たぶん って 何 だよ 。
🌸 ) 最近 、 あんまり お腹 空かなくて 。
いるま は 、 らん の 顔 を 覗き込んだ 。
📢 ) ……らん 。 頼む から 、 自分 の こと も 考えてくれ よ 。
らん は 、 困った ように 笑った 。
🌸 ) 考えてる よ ?
📢 ) 嘘 つけ 。
🌸 ) ……だって 。
らん は 、 自分 の 手 を 見下ろした 。
🌸 ) 俺 、 もう 結構 古い し 。
📢 ) ……は ?
🌸 ) 使い始めて から 、 ずっと 働いてる でしょ 。 だから 、 そろそろ 不良品 に なってきた の かも 。
あまりにも 穏やかな 声 だった 。
🌸 ) 前 みたいに 頭 も 回らない し 、 身体 も 動かない し 。 最近 、 ミス も 増えた ん だよ ね 笑
らん は 少し 困った ように 笑った 。
🌸 ) そろそろ 替えどき なの かな 。
いるま の 顔 から 、 表情 が 消えた 。
📢 ) ……らん 。
🌸 ) でも 、 まだ 使える よ 。 だから 、 完全 に 壊れる まで は 働く つもり 。
📢 ) ……ふざけんな よ 。
いるま の 声 が 震えた 。
📢 ) お前 、 自分 の こと 何 だ と 思ってんだ よ …… !
🌸 ) ……え ?
📢 ) 不良品 ? 替えどき ? そんな わけ ねえ だろ !
いるま は 、 らん の 肩 を 掴んだ 。
📢 ) お前 は 物 じゃ ねえ ん だよ !
らん は 目 を 丸く した 。
何 が いけない の か 、 本当に わからない 。
動かなく なった 道具 は 、 使えない 。
使えない もの を いつまでも 置いておいても 、 邪魔 に なる だけ だ 。
それ と 何 が 違う の だろう 。
🌸 ) ……でも 、 使えなく なったら 困る でしょ ?
📢 ) 仕事 なら 俺たち が やる !
🌸 ) ……いるま に 、 こんなに 任せる のは 悪い よ 。
📢 ) 俺たち って 言ってんだろ !
いるま は 、 らん の 肩 を 抱き寄せた 。
📢 ) 一人 で 全部 背負う な よ …… 。 俺たち が いる 意味 、 ねえ だろ …… 。
らん は 、 何も 言えなかった 。
いるま の 手 が 震えている 。
怒っている のか と 思った 。
けれど 、 違った 。
いるま は 、 泣きそうな 顔 を していた 。
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午後 一時 。
🦈 ) らんくーん 、 お昼 持ってきた よ !
こさめ が 、 明るい 声 で 執務室 に 入ってきた 。
しかし 、 らん の 顔 を 見る なり 、 表情 を 曇らせた 。
🦈 ) ……らんくん ?
🌸 ) ん ? どうした の ?
🦈 ) 顔色 、 すっごく 悪い よ ?
🌸 ) そう かな 。 ちょっと 眠い だけ だよ 。
こさめ は 、 机 に 昼食 を 置いた 。
🦈 ) じゃあ 、 一緒 に 食べよ ?
🌸 ) ごめん ね 。 これ 終わったら 。
🦈 ) ……それ 、 朝 も 言ってなかった ?
らん の 手 が 止まった 。
こさめ は 、 机 の 端 に 積まれた 書類 を 見た 。
見覚え の ある 社員 の 名前 が 、 何枚 も 並んでいる 。
🦈 ) ……らんくん 、 これ も やってる の ?
🌸 ) うん 。 みんな 忙しい と 大変 だから ね 。
🦈 ) でも 、 らんくん も 忙しい よ ね ?
🌸 ) 俺 は いい ん だよ 。
らん は 、 笑った 。
🌸 ) みんな が ちゃんと 帰れてる なら 、 それで いい から 。
こさめ は 、 何も 言えなく なった 。
らん は 、 社員たち が 仕事 を 終えて 帰った あと も 働いている 。
みんな が 家 で 食事 を して 、 眠っている 時間 も 働いている 。
自分 の 休み を 削って 、 ほか の 人間 の 仕事 を 引き受けている 。
それなのに 、 本人 は 何でもない こと の ように 笑っていた 。
🦈 ) ……らんくん 。
🌸 ) ん ?
🦈 ) こさめ 、 らんくん にも 元気 で いてほしい よ ?
🌸 ) うん 。 ありがとう ね 。
🦈 ) ……違う の 。
こさめ は 、 らん の 手 を 握った 。
🦈 ) こさめ 、 らんくん が 倒れる まで 頑張ってほしい なんて 思ってない よ ?
らん は 、 不思議そうに 首 を 傾げた 。
🌸 ) ……でも 、 俺 が やらなかったら 、 誰か が やらなきゃ いけない でしょ ?
🦈 ) みんな で やれば いい ん だよ ?
🌸 ) ……それ だと 、 みんな が 大変 だよ 。
🦈 ) らんくん が 一人 で 大変 に なる のは いい の ?
らん は 黙った 。
答え は 、 決まっていた 。
自分 が 大変 に なる のは 構わない 。
自分 が 苦しい のも 、 眠い のも 、 食べられない のも 、 我慢すれば 済む こと だ 。
けれど 、 それ を 言えば 、 こさめ が 悲しむ 。
だから 、 らん は 笑った 。
🌸 ) ……俺 は 大丈夫 だよ 笑
こさめ は 、 その 笑顔 を 見て 、 とうとう 目 を 伏せた 。
大丈夫 な 人間 が 、 こんな 顔 を する はず が ない 。
🦈 ) ……らんくん 、 お願い 。
こさめ の 声 が 震えた 。
🦈 ) 自分 の こと 、 不良品 みたいに 扱わないで …… 。
らん の 表情 が 、 ほんの 少し だけ 変わった 。
🌸 ) ……誰か に 聞いた の ?
🦈 ) ……いるまくん が 教えてくれた よ 。
🌸 ) そっか 。
らん は 、 また 画面 に 目 を 戻した 。
🌸 ) でも 、 間違ってない と 思う よ 。 最近 、 ほんとに 使えなく なってきてる し 。
🦈 ) ……っ 。
🌸 ) だから 、 使える うち に 使っておいた ほう が いい でしょ ?
こさめ は 、 らん の 手 を ぎゅっと 握った 。
🦈 ) ……やだ よ 。
🌸 ) こさめ ?
🦈 ) こさめ 、 らんくん が 壊れちゃう の 、 やだ よ …… 。
らん は 、 困った ように 笑った 。
🌸 ) ……ごめん ね 。
その 謝罪 が 何 に 対する もの なのか 、 こさめ には わからなかった 。
ただ 、 らん が 自分 の 命 を 、 いつ 捨てても いい もの の ように 考えている こと だけ は 、 痛い ほど 伝わってきた 。
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午後 十時 四十分 。
なつ が 執務室 の 扉 を 開ける と 、 らん は 机 に 突っ伏していた 。
🍍 ) ……らん ?
返事 が ない 。
近づいて 肩 に 触れる 。
🍍 ) おい 、 らん 。 起きろ 。
🌸 ) ……ん゙ 、っ 。
らん が 、 ゆっくり 顔 を 上げた 。
目 の 焦点 が 合っていない 。
頬 は 青白く 、 唇 は 乾き切っていた 。
🌸 ) ……な、つ …?
🍍 ) 何 してんだ よ 。 もう 帰る 時間 だろ 。
🌸 ) ……あと 、 ちょっと 。
🍍 ) それ 、 何時間前 から 言ってんだ よ 。
なつ は 机 の 上 を 見た 。
大量 の 書類 。
空き缶 。
手つかず の 食事 。
そして 、 画面 には 社員たち の 仕事 が 残っていた 。
🍍 ) ……お前 、 社員 の 分 まで やってん の か ?
🌸 ) うん …… 。
🍍 ) 何で だよ 。
🌸 ) みんな 、 疲れてる から …… 。
🍍 ) お前 だって 疲れてんだろ !
らん は 、 ぼんやり と なつ を 見た 。
🌸 ) ……俺 は 、 いい ん だよ 。
🍍 ) よく ねえ だろ !
なつ は 書類 を まとめ 、 机 の 端 へ 置いた 。
🍍 ) 今日 は もう 終わり だ 。 続き は 明日 、 社員 に 戻す 。
🌸 ) ……だめ だよ 。
🍍 ) 何 が だよ 。
🌸 ) みんな 、 定時 で 帰れる のに …… 。
らん は 、 机 に 手 を ついて 立ち上がろう と した 。
しかし 、 足 に 力 が 入らない 。
身体 が 傾き 、 なつ が 慌てて 抱き留めた 。
🍍 ) ……っ 、 おい !
🌸 ) ……ごめん 。 ちょっと 、 力 が 入らなくて 、笑
🍍 ) ちょっと じゃ ねえ だろ …… !
なつ は 、 らん の 身体 を 支えた まま 、 顔 を 覗き込んだ 。
近く で 見る と 、 さらに ひどかった 。
目 の 下 の クマ 。
痩せた 頬 。
震える 指先 。
まとも に 立つ こと すら できない 身体 。
なのに 、 らん は まだ 机 の 上 の 書類 を 気 に していた 。
🍍 ) ……なあ 、 らん 。
🌸 ) ……ん ?
🍍 ) お前 、 何で そこまで 自分 を 削れる ん だよ 。
らん は 、 しばらく 黙っていた 。
やがて 、 ぽつり と 答えた 。
🌸 ) ……だって 、 使える し 、 。
なつ の 喉 が 詰まった 。
🌸 ) みんな が 帰った あと も 、 俺 なら 仕事 できる し 。 眠らなくても 、 多少 なら 動ける し …… 。
らん は 、 なつ の 腕 に 寄りかかりながら 続けた 。
🌸 ) ……俺 が 壊れる まで に 、 できる こと は 全部 やっておきたい ん だよ 。
なつ は 、 息 を 呑んだ 。
らん は 、 自分 が 壊れる こと を 前提 に している 。
治そう とも 、 立て直そう とも 思っていない 。
ただ 、 壊れる その 瞬間 まで 、 使える だけ 使えば いい と 考えている 。
🍍 ) ……らん 。 お前 、 もう 限界 だろ 。
🌸 ) ……そう かな 。
🍍 ) そう だよ !
なつ の 声 が 震えた 。
🍍 ) お前 、 今 にも 倒れそう じゃ ねえ か ! 何で それで 、 まだ 働こう と すんだ よ …… !
🌸 ) ……仕事 が 、 残ってる から 。
🍍 ) 仕事 なんか どうでも いい だろ !
🌸 ) ……でも 。
らん は 、 弱々しく 笑った 。
🌸 ) 俺 、 仕事 しなく なったら 、 ほんとに 何も 残らない よ 、笑 ?
なつ は 、 言葉 を 失った 。
らん の 目 から 、 涙 が 一滴 こぼれた 。
本人 は 、 それ に すら 気づいていない よう だった 。
🌸 ) ……使えない 不良品 って 、 置いといても 邪魔 に なる だけ でしょ ?
なつ は 、 らん を 抱きしめた 。
🍍 ) ……ふざけんな 。
低い 声 だった 。
🍍 ) お前 は 不良品 なんか じゃ ねえ よ …… 。
らん の 身体 が 、 腕 の 中 で 小さく 震えた 。
🍍 ) ……もう いい 。 今日 は 何も する な 。 俺 が いる から 、 もう 頑張んなくて いい だろ …… 。
らん は 、 何か を 言おう と した 。
けれど 、 言葉 に ならなかった 。
そのまま 、 なつ の 腕 の 中 で 意識 が 途切れた 。
🍍 ) ……らん !?
なつ の 叫び声 が 、 執務室 に 響いた 。
·̩͙꒰ঌ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈໒꒱·̩͙
翌朝 。
らん が 目 を 覚ます と 、 そこ は 医務室 だった 。
身体 は 重く 、 腕 には 点滴 が つながっている 。
ベッド の 周り には 、 いるま 、 こさめ 、 なつ 、 すち 、 みこと の 五人 が いた 。
全員 、 ひどく 疲れた 顔 を していた 。
🌸 ) ……お前ら 、 何で …… 。
📢 ) 何で じゃ ねえ よ 、 らん 。
いるま が 、 らん の 手 を 握った 。
📢 ) 過労 と 栄養不足 。 しばらく 安静 に してろ って ?
🌸 ) ……そっか 。
らん は 、 天井 を 見上げた 。
🌸 ) ……仕事 は ?
🌸 ) 終わってる よ ?
みこと が 答えた 。
👑 ) 社員 の みんな で 分担した ん よ 。 思ってた より 、 ずっと 早く 終わった よ ?
らん は 、 しばらく 黙った 。
🌸 ) ……そっか 。
それから 、 小さく 笑った 。
🌸 ) じゃあ 、 俺 、 もう いらない ね 。
五人 の 表情 が 凍りついた 。
🦈 ) ……らんくん ?
こさめ が 、 恐る恐る 呼びかけた 。
🌸 ) だって 、 俺 が いなくても 仕事 が 回る ん でしょ ?
らん は 、 当たり前 の ように 続けた 。
🌸 ) じゃあ 、 もう 無理して 使う 必要 ない よね 。 これ以上 働けない なら 、 俺 は もう 不良品 だ し …… 。
視線 を 落とす 。
🌸 ) ……処分してくれて いい よ 。
医務室 が 、 静まり返った 。
らん は 本気 だった 。
自分 が 仕事 を できなく なった 以上 、 ここ に いる 意味 は ない 。
使えなく なった もの を 置いておく 必要 は ない 。
そう 考えている からこそ 、 何 の 迷い も なく 言えた のだ 。
🍵 ) ……らんらん 。
すち が 、 そっと 頭 を 撫でた 。
🍵 ) 俺たち は 、 らんらん を 使う ため に 一緒 に いる ん じゃ ない よ ?
🌸 ) ……でも 。
🍵 ) でも 、 じゃ ない よ ?
すち は 、 悲しそうに 笑った 。
🍵 ) らんらん が 何も できなく なっても 、 俺たち は らんらん が 好き だよ 。
みこと が 、 らん の 手 を 握り直した 。
👑 ) らんらん が 元気 で いてくれる こと が 、 一番 大切 なんやよ ?
こさめ も 、 らん の そば へ 寄った 。
🦈 ) らんくん が いなく なったら 、 こさめ 、 すっごく 悲しい よ ? お仕事 なんて 、 みんな で やれば いい ん だよ …… 。
らん は 、 困った ように 眉 を 下げた 。
🌸 ) ……でも 、 俺 に お金 とか 時間 を かけても 、 何も 返せない よ 。
📢 ) 返さなくて いい だろ 。
いるま が 、 らん の 手 を ぎゅっと 握った 。
📢 ) 俺たち が 勝手 に 大切 に したい ん だよ 。 お前 が 何か を してくれる から じゃ ねえ 。
なつ は 、 ベッド の 端 に 座った 。
🍍 ) ……なあ 、 らん 。 お前 が 使えなく なったら 捨てる なんて 、 誰 が 言った ん だよ 。
らん は 答えなかった 。
🍍 ) 俺たち は 、 そんな こと 一度 も 思ってねえ よ 。 お前 が 勝手 に 、 自分 を 捨てていい 物 だ って 決めてる だけ だろ ?
なつ の 声 は 、 いつも より ずっと 優しかった 。
🍍 ) ……もう 、 そんな こと 言う な よ 。
らん の 唇 が 震えた 。
🌸 ) ……だって 、 俺 …… 。
声 が 詰まる 。
🌸 ) ……俺 、 何も できない よ …… ?
🦈 ) 今 は 何も できなくて いい よ ?
こさめ が 答えた 。
🦈 ) ちゃんと 食べて 、 眠って 、 元気 に なってくれたら いい ん だよ ?
🌸 ) ……何も しなくても ?
🦈 ) うん 。 何も しなくても だよ ?
すち が 、 らん の 髪 を 撫でた 。
らん は 、 顔 を 覆った 。
涙 が 、 指 の 隙間 から こぼれ落ちる 。
🌸 ) ……俺 、 ずっと …… 。
声 が 震えた 。
🌸 ) ……使えなく なったら 、 捨てられる と 思ってた …… 。
五人 は 、 何も 言わず に らん を 抱きしめた 。
🌸 ) ……だから 、 壊れる まで 働こう と 思ってた …… 。 使える うち に 、 みんな の 役 に 立たなきゃ って …… 。
らん は 、 嗚咽 を 漏らした 。
🌸 ) ……俺 、 何も できなく なったら 、 誰 にも 必要 と されない と 思ってた …… 。
いるま が 、 らん を 抱きしめ直した 。
📢 ) ……そんな わけ ねえ だろ 。
なつ も 、 そっと 背中 に 手 を 添えた 。
🍍 ) 俺たち は 、 仕事 が できる お前 だけ が 好き なん じゃ ねえ よ 。
こさめ が 、 らん の 手 を 握る 。
🦈 ) らんくん が 、 らんくん だから 好き なん だよ ?
すち は 、 涙 で 濡れた 頬 を 優しく 拭った 。
🍵 ) 壊れる まで 頑張らなくて いい ん だよ 。 らんらん は 、 ずっと ここ に いていい ん だから ねぇ 。
みこと が 、 何度も 頷いた 。
👑 ) 何も できなくても 、 俺たち は らんらん を 大切 に する
らん は 、 何度も 首 を 振った 。
まだ 、 信じられない 。
自分 が 何も しなくても 、 ここ に いていい なんて 。
仕事 が できなくても 、 必要 と してもらえる なんて 。
けれど 、 五人 は 誰一人 として 、 らん から 離れなかった 。
🌸 ) ……っ 、 ありがとう …… ね …… 。
らん は 、 泣きながら 呟いた 。
初めて 、 自分 の ため に 泣いた 。
仕事 の 失敗 を 悔やむ ため でも 、 誰か に 迷惑 を かけた こと を 謝る ため でも ない 。
ただ 、 自分 が どうしようもなく 苦しかった こと に 、 ようやく 気づいた から だった 。
·̩͙꒰ঌ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈໒꒱·̩͙
それから 数日 。
らん は 、 医務室 で 休んでいた 。
社員たち は 、 自分たち の 仕事 を 自分たち で 分担する ように なった 。
最初 こそ 戸惑っていた ものの 、 らん が 一人 で 抱えていた 仕事 は 、 少しずつ 本来 の 部署 へ 戻されていった 。
誰か が 残業 しなければ 終わらない と 思われていた 仕事 も 、 手順 を 整理し 、 協力すれば 定時 まで に 終えられる もの が 多かった 。
らん が 眠っている 間 も 、 組織 は 問題なく 回っていた 。
それ を 知る たび 、 らん は 少し だけ 複雑な 顔 を した 。
自分 が 無理 を しなくても よかった の かも しれない 。
そう 思う と 、 今まで の 自分 が 何 だった の か わからなく なる 。
それでも 、 五人 は 急かさなかった 。
食事 を 用意し 、 眠れる ように 部屋 を 整え 、 仕事 の 話 を 持ち込まない ように した 。
ある 日 の 昼下がり 。
らん は 、 運ばれてきた 食事 を 見つめていた 。
🌸 ) ……これ 、 全部 食べていい の ?
👑 ) もちろん だよ 、 らんらん 。
みこと が 笑った 。
👑 ) らんらん の ため に 用意した ん だよ ?
🌸 ) ……俺 、 何も してない よ ?
🍵 ) 今日 は 何も しなくて いい 日 だよ 笑 ?
らん は 、 少し だけ 困った ように 笑った 。
それから 、 ゆっくり と スプーン を 手 に 取った 。
まだ 、 自分 を 大切 に する こと は 難しい 。
食事 を する たび に 、 時間 を 無駄 に している 気 が する 。
眠る たび に 、 仕事 を しなくて いい の か と 不安 に なる 。
それでも 、 五人 が そば に いる 。
何も できない らん の ため に 、 当たり前 の ように 時間 を 使ってくれる 。
🌸 ) ……ありがとう ね 。
らん は 、 小さく 笑った 。
今度 は 、 無理 に 作った 笑顔 では なかった 。
五人 は 、 その 表情 を 見て 、 ようやく 少し だけ 安心した 。
らん が 自分 を 不良品 だ と 思わなく なる まで 、 時間 は かかる だろう 。
また 無理 を しよう と する 日 も ある かも しれない 。
それでも 、 もう 一人 で 壊れる まで 働かせる つもり は なかった 。
らん は 、 使い潰す ため の 道具 では ない 。
役 に 立たなく なったら 捨てる ような 、 替え の 利く 物 でも ない 。
眠っていても 、 食べていても 、 何も できず に 立ち止まっていても 。
らん は 、 らん の まま で 、 ここ に いていい 。
そして 、 らん が もう一度 そう 信じられる ように なる まで 、 五人 は 何度 でも 伝え続ける のだろう 。
壊れる まで 頑張らなくて いい 。
使えなく なっても 、 君 を 捨てたり しない 。
だって 、 最初 から 君 は 、 使う ため に ここ に いる ん じゃ ない の だから 。
おひさしぶり です ぅ ‼️ 体調不良 ぱろ まじ で 好き なん です けど
なんだかんだ 愛され 久しぶり だな 、、😖💭
最後 の 文 は 桃 サマ だけ じゃなくて 、 今 読んで くださった 方 にも 届いて ほしい 言葉 です 。
自分 を 大切 に してください 。 まじ で 更新 遅すぎて しぬ
♡ 1500 、、うれしいなぁってね
コメント
2件
神作 ですね 大好きです ( ? 私 も 体調不良 パロ 好きです ! ! 😖💞
読了!これ、第1話で既に心臓ぎゅってなったわ……。 らんが「まだ使えるし」って笑いながら自分を道具扱いするところ、マジで胸にくる。 周りの5人が「不良品なんかじゃない」って伝えてくれるシーン、すごく温かかった。 何もできなくてもそこにいるだけでいいって言葉、届いてほしいなって思った。 続き、絶対読む🔥