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潜入当日
ピーガガガッ
jk「こっちは異常ありません」
sg「こちらも異常なし、怪しい人物は見当たらない」
jk「わかりました、引き続き偵察を続けます」
sg「了解」
無線で、同じ店に潜入している先輩と連絡を取る。
この先輩の名前は、ゆんぎひょん。
みん・ゆんぎ だ。
この署に勤めだしてからずっと、
僕の教育をしてきてくれた先輩で、
現場に行く時は、いつもひょんと一緒だった。
だから今回も、ゆんぎひょんと一緒に潜入捜査を任せられた。
ひょんは塩だけど、たまに砂糖になる、
厳しくも可愛いひょんだ。
2人ともヤンコチが好きっていう共通点もあり、
よくご馳走になっている。
そんな信頼しているひょんと一緒だから、
難しい案件だと知っても、
どこか安心している自分がいた。
そんな小さな油断が、
命取になるのは分かっているのに。
潜入捜査ということで、私服に身を包んだ僕。
何でだろう、、やたら人に見られる。
場違いだったかな、この服、
店に入った瞬間、浴びせられたのは、
耳の奥を揺さぶる大きな音楽と、人々の騒ぎ声。
それと、品定めするかのような視線。
その視線に、自分が警察官であることがバレているのかと
ヒヤヒヤした。
だけどその説は、ゆんぎひょんによって否定された。
ひょんは、お前の見た目のせいだって
眩しそうに目を細めて、そんな言葉を溢した。
よくわからないが、ひょんが焦ってないのなら、
きっと、バレてはいないのだろう。
周囲の目線を意識から逸らし、任務に専念する。
署長に見せられた、指名手配書の犯罪者達は、
どいつも、重罪を犯した奴らばかりだった。
ほとんどが殺人、殺人未遂を行なっている。
非道な奴らだ。
殺された人達がどんな気持ちだったのか、
考えてはいないのか
残された家族がどんな気持ちでいるか、
考えたことが一度でもあったのか
どうせ言っても無駄なんだろうけど、
そう、問い詰めたくなる。
現場へ行くと聞こえる、遺族の鳴き声。
「返して」と泣き喚くその声が、
僕の心臓をキリキリと締めた。
初日は、それが頭にこびりついて離れなかった。
許せない と強く思った。
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