「 あちゃー…やっぱまだまだだな… 」
私は夕焼けの空を眺めて呟く。
すると足元に段差があった。
そして私は盛大に転んでしまった。
「 痛かった… 」
私は画材の入ったトートバッグの中身を見事にぶちまけたのです。
「 最悪なんだけど… 」
私は涙目になりながら散らばった画材たちを集めた。
するともう一つの画材を拾う手の影が見えた。
「 大丈夫ですか? 」
声のする方を見ると黒いぼさぼさの髪と綺麗な紫の目。
そしてだぼっとした灰色のパーカーの男性…っぽい方が一緒に画材を拾ってくれていた。
「 あ、ありがとうございます…!!だ、大丈夫です…! 」
「 あ、ごめんね。そんなビビらせるつもりはなかったんだけど…君、絵描くの? 」
その人は拾った画材を私に手渡して聞いた。
「 あ、はい…!一応ですけど… 」
「 へぇ…依頼とか受け付けてるの? 」
「 まぁ一応…あ、でもお金は取ってません!そんなレベルじゃないですし… 」
「 じゃあさ…俺、依頼したいな。絵、書いてよ。 」
「 …え? 」
「 あーごめんごめん。えっと…俺デザイナーの梶本ヒズっていうんだけどね。 」
「 ヒズさん…ヒ、ヒズさん…?!あの…人気なファッションブランド、
TorNのデザイナーさん…?!わ、私は市松幸仁って言います…!! 」
「 市松ちゃんね。まぁこんな道端で話すのもあれだし俺の家来なよ。すぐ近くだし。 」
「 あ、ありがとうございます。 」
フシギな縁もあるものだなと思いながら私は超有名デザイナー、梶本ヒズの後ろを歩いた。
梶本 ヒズ かじもと ヒズ
TorN 代表取締役社長 ファッションデザイナー
〈 モード ₋ mode ₋ 〉
???
参考設計家 : シャルル・フレデリック・ウォルト
コメント
2件
ウォルトまで知っていらっしゃるとは、、!!知識量が豊富だ、すげぇ、、!! これからの展開がすごく楽しみです!