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【連載中】惹かれていく、ただそれだけ。

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【連載中】惹かれていく、ただそれだけ。

8 - 手当までしてくれるんですね。

2023年10月07日

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K「あ!お前ら!!」



コテージに着くと、きっくんの大声が聞こえた。



K「どこ行ってたんだよ!!」

F「お楽しみですか〜」



さも童貞のような反応を見せるFB。というか、なんだよお楽しみって。おじさんかよ。



A「バカかよ、ちげーわ」

E「すまん、風呂行ってた」



素直に白状する。すると2人は、あぁ、と納得した様子を見せた。そろそろ寝ようとしていたのか、さすがにもう飲み食いはしていないようだ。



A「じゃ、俺らもう寝るんで」

K「いい時間だもんな」

F「寝ますかー」



みんなで大きなあくびをして、コテージのライトを消した。ベッドサイドの小さなランプだけはつけておこうと、そう言って1階の2人はベッドに潜る。

それを見届けてから、俺たちも階段を登って寝る準備をした。寝る前に今日撮った写真を見ようと、スマホをいじり始めたとき。



A「えおえお」



ガーゼを持ったあろまが俺のベッドに座る。



E「なにそれ」

A「いいから、手貸せ」

E「ん」

A「そっちじゃなくて、怪我してる方だよバカ」



さっきされたことを忘れたわけじゃない。嫌な予感がして、手を差し出すのに抵抗を覚える。



A「んだよ…もうしねぇよ」



どこから取り出したのか、消毒液の染みたガーゼをさっきの傷口に当てる。



E「い゛っ…」

A「そのままほっとくと雑菌が入る」



手の怪我を擦らないようにゆっくりと、ガーゼで拭いてくれていた。普段ならこんなこと絶対にしないのに、なんで?

頭の中のぐるぐるは消えてくれない。



A「まだ染みる?痛い?」

E「ちょっと痛い…」

A「派手に擦ったもんな」



あろまは大きめの絆創膏を開け、俺の手のひらにペタっと貼った。



A「これでとりあえずは大丈夫だと思うから」



さっき見た、満足げな顔を見せる。

















E「なんでここまでしてくれるの」



ずっと思っていたことを聞いてみることにした。



A「あ?」

E「いやだって…普通あんなことしないだろ」

A「そうだな、普通は」

E「あろまらしくないよ」

A「俺らしくない…ね…」



するとあろまはふぅ、とため息を一つついた。



A「俺らしくないって、お前は俺の何を知ってるんだよ」

E「いや…全部はもちろん知らないけどさ…長年の付き合いじゃん、性格はわかってるつもりだよ」

A「そう…じゃあ、俺が何考えてるか当てて」

E「は?」

A「なんであんなことしたか、当ててみろよ」



怪我した俺の手を触りながら、あろまは俺の顔をじっと見ていた。









To Be Continued…

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