『担当執事達に愛される日々』〜御奉仕致します、主様〜
FIFTH butler フルーレ・ガルシア
今日の朝は何やら騒がしい。
『主様、少し腕を上げていてくださいね。』
『う、うん。』
フルーレはあさから採寸をしている。
それもそう。今日は急遽夜に舞踏会がある。
執事たちはその準備でフルーレは私の衣装を作ってくれる。
『新しく作らなくてもフルーレが前に作ってくれた衣装があるのに。』
『いいえ、昨日エスポワールに行った時いい布を見つけたんです。それで主様に作ってあげたくて。』
『フルーレ…でも舞踏会の準備もあるのに。』
『大丈夫です、俺の悪魔の力を解放すればあっという間ですから!』
フルーレは任せてください!という顔で私の採寸を続ける。
『よし、採寸終わりました。何かドレスの希望はありますか?』
『そうだなぁ…。あ、ドレスのスカートの部分、レースを入れて欲しいかな。踊った時にヒラヒラして可愛いかと思って。』
『わかりました!では主様。俺の悪魔の力の解放をお願いします。』
『わかった。』
私は本を取り出す。
『来たれ、闇の盟友よ。我は汝を召喚する。ここに、悪魔との契約により、フルーレの力を解放せよ。』
『ありがとうございます、主様。では、また夕方に!』
『ありがとう。』
フルーレは生地を抱え部屋を後にする。
(ふふっ。フルーレ凄く張りきってたなぁ…。)
『よし、主様のために頑張るぞっ!』
俺は急いで地下の執事部屋に向かう。
夕方――。
『とってもお似合いですよ、主様。』
『フルーレのおかげだよ。ありがとね。』
『い、いえ…。あ、あの。主様。』
『ん?』
『今日の舞踏会……。俺と是非踊って欲しいんです。』
『え…?』
『……あっ。す、すみません!誰と踊るかなんて主様が決めることですもんね!』
『ううん。最初からフルーレを誘おうと思ってたよ。』
『え……っ。』
『『……///』』
『ふ、フルーレ、そろそろ出ないと。』
『は、はい!』
((同じ気持ちだったんだ…。))
舞踏会会場。
『フルーレ忙しそうだな…。』
その時、舞踏会の音楽が流れた。
『あ…。』
『そこのお嬢さん。私と一曲踊っていただけませんか?』
貴族の方に話しかけられる。
『あ、え、えっと…』
『失礼します。』
フルーレが間に割って入る。
『申し訳ないです、この方は私と踊る約束をしているのです。』
『おっと、それは失礼。』
『フルーレ…』
『遅くなってすみません、主様。俺と踊って頂けませんか?』
フルーレは私に手を差し伸べる。
『はい。もちろん。』
フルーレの手を取る。
『俺がリードしますから。気楽にしていてください。』
『う、うん。』
私はフルーレに合わせて音楽に乗って踊る。
『ふふっ。』
『フルーレ?』
『いいえ、すみません…。楽しいなって思って。』
『私もだよ。フルーレと踊れて凄く楽しい。』
『主様…。はい。俺も凄く嬉しいです。』
ニコッとお互い微笑む。
この時間がずっと続けばいいのにな――
次回登場する執事
ヒント デビルズパレスの色気・ドキドキ・
センシティブ担当
(どんな担当やねん)
コメント
3件
分かったぞ、今回は、三文字の人だ‼️
👏👏👏