テラーノベル
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「分かった」
そう言い残して、ショッピングモールまで急ぐ。山や海が見える割には、住宅街が立ち並んでいて商店街まであるらしい。とても便利なところだ。
そんなことを呑気に考えながらモールについて気がつく。女物の服が全く分からない。LINEをしてもっと具体的に聴いてみようと思ったけれど、今更連絡先を交換していない事に気がついた。
あの透明感のある肌に似合う服はなんだろうと思いつつ、若者向けの服屋を物色していると、妙に心惹かれる服を見つけた。
真珠色でフレアスリーブのトップスと、海を想像する透け感のあるセルリアンブルーのロングスカート。彼女の想像にぴったりだ。
男女ともに人気の店だったが、流石にこの服を持って会計に行くのは恥ずかしい。そう躊躇っていると、僕の横を通り過ぎて行った若者が、セルフレジを利用しているのを見る。島ではなかなか見ないその光景を目の当たりにし、 僕は島の行き遅れた価値観を恥じた。
買い物袋を持って走ると、五分程で家の場所まで戻ることができた。
部屋のドアを開けると、おかえり、という声とともに崎野の姿が飛び込んできた。どうやら、ソファでアルバムを眺めていたようだ。
「買ってきたよ」
「君のセンスに任せちゃったけど、どうかな」
「あまり期待しないでよ」
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