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小説

1 - 第1話

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2022年03月10日

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残り1年で死ぬ赤髪の彼と、ワガママに付き合わされた蟹好きな物語。













今日は生憎の雨だ。生前の彼には似合わない土砂降りの雨である。まだ昼だと言うのに空は暗い。

そう言えば彼は死ぬなら晴れた日に死にたいと言っていたっけ?どうやらその願いに神はノーと答えたらしい。こんなちっぽけな願い事くらい叶えられないのかと神を酷く恨んだ。





失礼かもしれないが、

彼が死んだと報告されても俺は驚きもせず、泣きもしなかった。

いや少しは驚いたかもしれない。

でも泣かなかったのは事実だった。


あぁ、泣かなかったのは紛れもない事実だ。


――――





パソコンと睨めっこをしながらキーボードをカタカタと叩き編集作業中、静寂を裂く音が部屋に響いた。その音の主は自分のスマホだった。

どうやら電話がかかってきていたらしい。スマホ画面には見慣れた名前が表示されていた。何度も何度見てきた名前だ。

嫌々、通話ボタンを押す。


「あ、もしもしーレトさん?あのさぁ、俺、牛タン食べたいんだよねー焼肉行かない?」

「あ、拒否権ないからね」



「…拒否権ないなら聞かなくてええやん…いいよ断るつもりなかったし」





「やったーまじんこ!じゃあ駅前に集合で!」




















数日前に俺は彼が残り1年で死ぬ事を知った。いや正しく言えば知ってしまった。想像してみてほしい。綺麗で何一つ物が散らかってない彼の部屋にぽつんとクリアファイルが置かれていたのだ。誰でも気になるやろ?


好奇心に負けた俺はそれを手に触れ、中身を見た。

脳、癌、余命

いつも元気でうるさい彼には相応しくない重々しい言葉がつらつらと並べられていた。

ドッキリか何かと疑ったがどうやら、その的中は外れ紛れもない、事実だった。


彼は潔の良い声で、

「俺、あと1年で死ぬよ!」

と言っていた。

それにつけ加えて彼はこの事を誰にも言わないで欲しいと頑なに言い、俺の”ワガママ”に付き合って欲しいとも言った。

”ワガママ”はキヨが死ぬ前にやりたいこと、らしい。


そのワガママとやらに承諾してしまった俺は暫く彼の奴隷にならなければいけないらしい。


そして、彼は早速1つ目のワガママを言った。



「___。」






それに付け加え彼は、

だってレトさん、泣きっぽいじゃん

そう言った。


口角が上がりニヤニヤした顔だった。妙に腹が立ち、キヨくんの背中をペシっと叩いてやった。












「焼肉うめぇー!」


ホントにあと1年で死ぬのかと疑問になるほどの元気っぷりと大声だ。


キヨくんってそんなに食っても平気なの?



「へーき、へーき」

頬をいっぱいに膨らませながら彼は言った。




お久しぶりです。あと数週間後に新しいスマホ買って貰えるデス。会えたらまた会おうね٩(ˊᗜˋ*)و٩(ˊᗜˋ*)و

今、皆が何してるか全く分からんけど、良かったらこの小説の設定使って見てくださいな。ははっ。

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