注意⚠️
キャラ崩壊、幼児化、解像度薄、あんまりttwnしてないかも、晒し行為はお控えください。なんでも許せる方向け
「ウェンくん…僕が今から、真剣に全力で赤ちゃんやるから、慰めてほしい。」
「は?」
とある事務所で、パイプ椅子に腰掛け炭酸を飲んでいた赤城ウェンは突如、横に立っていた佐伯イッテツにとんでもないプレイの要求をされた。
イッテツの方を見ると至って真剣で、いつもそらしがちな目はまっすぐこちらを見ている。
どうしたんだお前、何いってんだ、変な物でも食ったのか?だからあれだけ拾い食いはやめとけと言ったのに。
「急にどうしたのテツ、頭打った?」
「僕は至って正常だよ!疲れたんだ今日!パトロールしてたら上から植木鉢が落ちて来たり、通学途中駅で当たり屋に会うし、ビニール傘盗まれるし、ギャルに僕のノート持ってかれるし!!」
どう見ても赤城からは今の佐伯を正常には見えない。声を荒げ、途中泣き出しそうに声をくぐもらせる彼を見ると可哀想だなとは思える。
だがしかし、何故そこで赤ちゃんになろうとするのか赤城には理解出来ない。
「だからぁ〜…うぇんく〜ん……うぁおわぁあぁ…。」
だんだん膝を曲げながら椅子に座っている赤城の腰に腕を巻きつけ、腹に頭を擦りつける。
「おねがいだよぉ〜…なぐさめてぇ…。」
「もぉー、しょうがないなぁ…。」
「…!本当にっ!?」
ガバっと頭を上げ、目頭に涙を残しつつも佐伯はキラキラした目と口は八重歯を見せるそれはもう喜陽の笑顔を浮かべたた。
「じゃ、ちょっと待ってね準備するから。」
「準備?」
佐伯は事務所のカーテン付きの医療ベッドのしたから段ボールを取り出し、ガチャガチャと中を手探りでかき分け、紫色の涎掛けとおしゃぶりを取り出した。
何故事務所にしかもベッドの下にそんな物を隠してたのかと一瞬困惑と恐怖を覚えるが、付き合うと言ってしまった手前そこはスルーする事にした。
「ねぇ!これ結んで!!」
涎掛けの紐部分を掴み、背中を向け赤城に結ぶよう言う。赤城は慣れた手つきで蝶々結びをし、はい、出来たよとなるべく優しい声で呼び掛けた。
「ありがと!!」
振り返って笑う。その後佐伯は勢いよくベッドにダイブした。上向きになりとても安らかに目をつむり寝息をたてる。
赤城は肩透かしを食らったような感覚になるが、すぐ佐伯本人から説明がされる。
「赤ちゃんは四六時中泣いてる訳じゃないからね、今俺は上機嫌だからいい子におねんねしてるけど、そのうち今日あった嫌な事を思い出して泣きだすよ。」
眠りながらそう言う。まるで夜泣きの事前予告を受けたみたいだ。
赤城は少し引きつった笑顔を浮かべながらパイプ椅子を移動させ、ベッドの側に座った。
嫌な事を思い出す、そう言った佐伯はそこからたどって早速今日、朝にアパート隣人のジジィにヒーローバレして「どうせロクな事しかしてないのに税金で給料もらってんだろ?」と言われたことを思い出した。こっちだって必死に頑張ってるのに!!
「「う、あぁああぁ゙!!うぇぇええぇ゙ん!!!」」
「えっ、なになになに!?ヤバぁ!」
手足をばたつかせ、ベッドが軋む音がなる。頭を左右に振り涙で濡れた顔に黒髪がまとわりつく。
おしゃぶりがどっかに飛んでいき、赤城は急いでそれを拾って床に落ちたので一応ティッシュで拭いた。
「大丈夫だよ!落ち着いて!!」
暴れる佐伯の口におしゃぶりをつけると泣き声は止んでちゅぱちゅぱとしゃぶりだす。赤城はぽんぽんとお腹を叩いて上げる。顔の髪をどけ、少しティッシュで拭いて上げた。
ここに大きな赤ちゃんが誕生した瞬間である。
相手を赤ちゃん化させるコザカシイが現れた!
「「バブバブビーム!」」
「なんだそのふざけた技名は!?」
リトのツッコミ最中、ウェンは赤ちゃんになってしまった!
「ハァぁ゙!?ウェンくんはお母さんだろうがぁ゙!!」
佐伯がそう叫ぶもコザカシイは満足気に飛び立っていった。佐伯はブンブンと手にもつナイフを振り回しながら、もう豆粒程度のコザカシイに声を荒げる。
「オォ゙イ!!逃げんてんじゃねぇ゙ぞ、クソヴィランがァ゙!ウェンくんが赤ちゃんになったら誰が俺のことよすよすしてくれんだよ!!」
「え?」
「あっ……」
「お前…よくウェンくんはお母さん云々言ってたけど、ほんとにそういう事してもらってたんだ…。」
「いや、リトくんこれはちがっ…」
「お前大分ネジ曲がってんね。」
「ヴッ!!!!」
心に太いトゲが刺さった佐伯は足がガクガク震え、後退りした後わなわなと全身を震わせた。
「う、う、うわぁぁぁああぁん!!!」
後ろを全力で振り返り泣きながら走り出す。
「あ、オイ!ウェンまで連れてくなよ!!」
佐伯が抱っこしていたウェンも佐伯と共に行ってしまった。
佐伯は泣きながらも全力で大通りを走り人混みを通り抜けていく。
(嗚呼、ウェンくんごめんよ!僕と君だけの秘密だと僕から言ったのに、自分からバラすなんて…!僕はなんて馬鹿なんだ!!)
「あう。」
「うぁあ!?ウェンくん!?!?」
驚きのあまり、落としそうになった赤城を踏んでの所で抱きとめ、佐伯は一人胸を撫で下ろす。
丸い頬、きらきら輝く青い目、顔や指先がじんわりピンクに染まっている肌。佐伯の腕の中にいるのはまさに赤子そのものだ。あうあうとこちらに短い手を伸ばしてつぅーと口から涎を垂らしている。それすらも何だか…
「うぇ、ウェンくん…かぁわいい…!」
完璧に幼児赤城ウェンに虜となった佐伯は、ツンと頬を指で突ついてみる。むきゅっとした感触が心地良くて突つくのをやめられない。きゅっと眉を顰められ、そろそろやばいか…と見切りをつけるが、それでも最後の一突きにとちょんっと少し深く突ついた。
「ぷぅあっ。」
「あっあぁ…、ごっ ごめんね」
「んー。」
ごにょごにょと口を波線にして、キュッと目を閉じた。何をしても可愛く見えて、佐伯は潰してしまいたくなる程抱きしめたい欲を抑え、優しく割れ物を扱うかのように優しく抱きとめた。
「てか…普通に走り出しちゃったけど、拠点に帰らないと…。でもリトくんと会うの気不味いぃー……。」
「マナくんにも話行ってるんだろうなぁー……。」
そう思い悩みながら、ずるずると腰を屈めた。暗く、険しい顔をしている佐伯を見た赤城はきゅるんと目を輝かせ、丸い手を佐伯の頬に当てた。
「ウェ、ウェンくん…いてっ!」
ぺちぺちとそのまま顔全体を叩かれる。
まるで打楽器のように佐伯の顔を叩き、数分後とても満足しそうにしてやっと手を止めた。
「いたた……そ、そうだよねウェンくん。ここでウジウジしてても仕方ないよな!」
「うあ。」
ただの頬叩きを喝を入れてもらったのと勘違いしたのか、佐伯は意を決して拠点へ向けて歩いた。
「た、ただいまでーす…」
そろ〜…っと玄関の扉を開け、顔半分を覗かせる。が、すぐにズンズンと宇佐美が近づいてきて勢い良く扉を全開に開けた。佐伯は思わず肩が跳ねる。
「テツ!! お前何処行ってたんだよ! ウェンは無事か?」
「あ、ああ…無事無事。…そんな危ない所は行ってないから…。」
「良かったぁ〜。中々帰って来ないから心配してたんだぞ。」
「ご、ごめん…」
しゅん…と顔を俯かせる。その様子に赤城は手の届くにある佐伯の頬を今度は片手でぺちぺちと叩いた。
「あっ、ありがとう、ウェンくん。」
直ぐ様顔を上げられ、手が届かなくなる。まだ叩き足りない赤城は手を左右に揺らすが、佐伯は戯れてるのかと思い指先でちょいちょいと遊ぶ。
宇佐美は頬を叩かれて何故お礼を言っているのか理解できず、それでも今はきっと面白い場面だと何処かで察しており真顔でその状況を見つめる。
「あ、そ…それと、リトくん。」
「ん?」
「マナくんに、僕の失言について話した…?」
「失言 ?」
宇佐美はなんの事かと首を傾げる。が、すぐに思い出しあぁ〜と声を出してぽんっと手を叩いた。
「別に。ウェンが小さくなったとしか言ってねぇな。」
「そ、そうなの!?良かったぁー…。」
「まぁ、そんな言いふらす事じゃねぇし…。」
宇佐美のその発言に佐伯はウンウンと首を縦に振った。考え過ぎていたんだ。彼は少しガタイが良いだけの優しい男、そう人の秘密をじゃんじゃん言いふらす奴じゃない。いや、一瞬たりとでも彼を疑った自分が恥ずかしいよ。
首を縦に振ると、赤城の手の届く範囲に頬がいき、ぺちっとまた叩かれる。
「……将来はドラマーかな?」
「そいつの将来はもう決まってるぞ。」
いくら赤子の攻撃といえど、そう何度も叩かれては流石にじんわりと赤くなってきた。
腕も疲れてきたし、リビングに行くとソファにそっと赤城を座らす。
「かっわぁぁいい!!どしたんコレぇ!」
リビングで今回の任務とは別の任務の報告書を書いていた緋八が、赤城の姿を見るなりスマホを取り出して色んな角度で写真を撮り始める。
「マナくん…写真撮りすぎだよ。ストレージ全部ウェンくんで埋めるつもり?」
「確かに…ちょっと頭冷やすわ。」
そう言いつつ最後にパシャリと写真をとる。無いとは思うが、同期が幼児化する度、彼はこうやって写真をとりまくるのだろう。相方のライくんがなった暁には新しくスマホを買い変えるはめになるんじゃなかろうか?
本部にメールを送った所、赤城以外にも被害を食らったヒーローがいたらしく。その被害者によると、約1日たてば勝手に元に戻るらしい。コザカシイの名に相応しい、小賢しいイタズラだ。
「どうしたのウェンくん。遊びたいの?」
「んう。」
「ごめんねぇ…ここおもちゃとか全然ないから…。あるとすればリトくんが買ってたキリンちゃん専用ダンベルだけど…それだとウェンくんにはちょっと小さいかな。」
赤城の丸い頬を見ていると、また突つきたくなる衝動に駆られる。さっきは夢中になり過ぎてたけど、ちょっと、ちょっとずつ突つけば、きっと怒られない。
「へへ…何で赤ちゃんのほっぺってこんなに柔らかいんだろなぁ〜。」
ぷにぷにと柔らかい病みつき感触を堪能していると、青くきゅるんと光る目と目が合う。その目があんまりにも綺麗で、佐伯は硬直した。
きゅるきゅると揺れるハイライト。汚れなんて一切ない無垢な瞳…なんて詩的な言葉が思い浮かぶ。汚れているとは思わないが、大人になって少なからず汚れを知ってしまっている自分からすれば、その目で見つめられるとは消毒液を目に掛けられたみたいで、少し痛んだ。
「はぁー……赤ちゃんになるなら俺が良かったなぁー…だって合法的にウェンくんによしよしされるんでしょ?それだと絵面全然キツくなんないし…。」
「……あんまり、ウェンくんにする話じゃないね。ウェンくんからすれば、たまったもんじゃないのに…」
ソファにへたりと横たわる。赤城の傍に頭が置かれ、赤城の視線は佐伯のつむじへ向けられた。
はぁともう一度深く溜息を吐く。ふと、頭に手が置かれた。撫でてるかのような辿々しい動きに、うあとかあうとか何を言ってるか分からない言葉を投げかけられる。佐伯は顔を上げて、赤城の顔を見た。
「へあっ!」
きょとんとした顔から一気に蔓延の笑みになる。その瞬間、ハートを鷲掴みにされた。絶対された、その丸い可愛らしい手で!
「うぇ、うぇんくん…!慰めてくれるのっ?こんな、自分の私欲で勝手に落ち込んでる俺を…!?」
わぁっとよく分からない感動の感情が押し寄せる。思いのまま、佐伯は赤城を抱き上げていた。そのままソファを立ち上がり、きゃっきゃっと回る。
「やっぱり、赤ちゃんになってもウェンくんはお母さんだったんだ!!」
この圧倒的包容力。佐伯はすっかり舞い上がって、周りにはきらきらと光って見え花が舞ってる気すらした。くるくると回る佐伯に赤城も喜びながら笑っていた。
「…なんか、大丈夫なんか?あれ。カウンセリングとか…」
そう緋八は、震える指先をすっかり二人の世界に行ってしまった佐伯に向ける。宇佐美は腕を組んで、呆れたように首を横に振った。
「ほっとけ。あれがアイツの性癖なんだ。」
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