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嫌いな手は今まで振り払ってきた。

嫌じゃないのか、はたまた諦めてしまっているのか。自分でも分からないことに心がモヤモヤしてしまう。

『飴村くん?』

それか───

ポンッ

『好きなのか』

『?』

頭に手を置かれたまま呟いた。その言葉は正直恐れ多すぎる。

ハテナを浮かべながらこちらを見つめるもその握られた手は離されない。

『別に好きなんかじゃないからな』

『???』

頬を染めながらそう呟くもこちらの頭の中なんて分からないんだからハテナしか浮かばないだろう。

『私は好きですけどね』

『はぁっ?!』

『そういう素直じゃないところとかです』

不意打ちをつかれてそんな言葉を放たれる。顎に手を当てうーんとして考えていた状態からそんなことを聞けば誰だって固まるだろう。

目を見開き驚きを隠せず足が止まる。

空寂Posseのころは歩いているとよく親子と間違えられたりした覚えがある。

division rap battleに参加したりしたからか今では人気になってしまってそんなことを言われなくなった。

寂しいようなそんなこともないような。

寂しいという感情を掻き乱される。心がぐちゃぐちゃになるこの関係は必要なのか、考えても出てこないなら考えること、それすらが無駄だ。

犬猿の仲だった頃の方が良かったのかもしれない、おネーサンはいつも僕の味方だし。

それでもこいつの紳士的なところに惹かれてしまう。

引っ張られて逃げて、引っ張られて逃げての繰り返し。紐に絡まってるような変な気分だ。事実こいつには助けて貰ってるようなものだ。

こんな難しい関係ではなかったはずなのに、なんて考えてもこの状態は何ひとつとして変わらない。

『素直じゃない……かもな』

くしゃっと笑った。自分でも分かるくらいに、どこか面白かった。だから変な感覚で笑った。

あの二人でしか埋まらない穴があってこいつでしか埋まらない穴がある。

それを理解してこそなのだろう。この感情とはどこから来たのやら、それはあいつとの日々が無くなった時の寂しさからだろう。

風景が綺麗だと立ち止まる。離されないその手とその温もりはどこかその寂しさを紛らわせ、愛で包み込んだ。

愛を知らなかったこの僕が、オリジナルとなってこうやって生きている。

あいつら(他の僕)にはあんなPosse、そしてこんな変なやつもいないだろう。

酷いを事をしたのにそれでも僕をここまでして尽くす。どうしようもなくて変なやつだ。そして

それを受け入れて甘えているような僕自身でさえ変なやつだな。

───寂しく心乱す愛

BL 短編ストーリー

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