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📖 第十五章:「増える視線」
教室の扉を開けた瞬間、いつものざわめきよりも少し熱気を帯びた空気が○○を迎えた。
男子たちの視線が次々と彼女に向かう。
笑顔を向けられ、軽く手を振られるたびに、心臓が少しだけ跳ねる。
男子生徒 A:「おはよう、○○」
男子生徒 B:「今日も可愛いね」
男子生徒 C:「放課後、一緒に帰ろうよ」
その度に○○は微笑むしかなかった。
無視すれば冷たく思われ、応じればもっと話しかけられる——そんな微妙なバランス。
だが、教室の隅で、冷たい瞳がずっと追っている。
冴だ。
冴はゆっくりと席を立ち、○○の周りに群がる男子たちの間を歩きながら、軽く腕を掴むようにして間に割り込む。
冴:「ちょっと、近づきすぎだろ」
その声には、普段の低く穏やかな響きの中に、微かに刺さる鋭さが混ざっていた。
男子たちは一瞬怯む。
「え、あ、いや……」
と、しどろもどろになり、散り散りに離れていく。
○○は内心少し申し訳ない気持ちで、冴を見た。
○○:「ありがとう……」
でも、言葉にするより先に、冴は軽く眉をひそめ、少しだけ唇を噛んだ。
放課後、廊下でも同じ光景が繰り返される。
○○の周りに寄ってくる男子たち、そしてそれをひとりひとり排除していく冴。
その姿は、まるで○○を守るための影の盾のようだった。
だが、教室の最後の空席に座った二人だけの時、冴の表情は少し変わる。
普段は見せない、ほんの少しの不安と嫉妬——それは、目には見えないけれど確かに空気に漂う。
○○が机の上のノートに目を落とす。
「……今日も、みんなに声かけられた?」
冴は静かに訊く。
問いの端々に、嫉妬の気配が滲む。
○○:「うん、ちょっと……」
○○の返事に、冴はわずかに肩をすくめた後、机に肘をつき、顔を近づける。
冴:「……俺以外の奴に、簡単に笑うなよ」
その声は、低く、ほんの少しだけ重い響きを帯びていた。
○○はその瞬間、冴の普段とは違う熱を感じた。
目を合わせると、冴の瞳の奥に、守りたい気持ちが強すぎて、少しだけ不安定な影が見えた——ほんの一瞬だけ、ヤンデレのような鋭さが。
○○は微笑んで、でも心のどこかでぞくりとした。
○○「……分かった」
廊下の窓から差し込む夕陽が二人をオレンジ色に染め、冷たい嫉妬と、温かい独占欲が混ざり合う——そんな午後だった。
END
これヤンデレっぽかった?? ⬆))
コメント
2件
え、ねぇ天才??崇めて良いですか?
続き待ってます!!