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学園長『期待していますよ』
晴明『ありがとうございます………』
僕には嫌いな人がいる
それは自分の上司だ
嫌いな理由は僕を見てくれないから
どうせ僕なんてその人の代わりに過ぎないから
そんなの分かってる
だから心の底から嫌いだ
彼の仕草が嫌い
透き通る肌が嫌い
言葉が嫌い
突然口が悪くなるところが嫌い
僕を見てくれないところが嫌い
髪が嫌い
口が嫌い
鼻が嫌い
彼の全てが”大嫌いだ”
嫌い
嫌い
嫌い
けど、僕は知っている
少しだけ好きあるのを
その好きはほんの1個にしか過ぎないのにこんなに好きになる
こんな僕が嫌い
学園長『好きだ、晴明』
告白された
もちろん彼のことが嫌いだから僕は言った
晴明『あなたは誰と間違えているんですか?貴方がほんとに好きなのは違うでしょ?』
貴方は驚いた顔を見せて俯いた
否定、しないんだ
ズキと痛みが入る
少し痛いな
酷い、貴方酷い
こんな僕のことを分かってて告白しに来てるんだから
学園長『誰とも間違ってませんよ』
晴明『嘘言わないでください、分かります。貴方はご先祖さまの事が好きですよね?良いんですそれで…………..僕は、』
晴明『それじゃ、もう行きますね』
僕は無理やり笑顔を作り行こうとした
学園長がとっさに晴明の手を掴む
学園長『話は終わってねぇぞ、』
真剣な眼差しで僕の事をまっすぐみていた
“好き”
少し、少しだけの好きのせいでだんだん嫌いが好きになっていく
けど、叶わない
と分かっててもそんな僕の事をほっといてどんどん好きになってゆく
晴明『だって、貴方は……….僕なんかじゃなくって、ご先祖さまが好きなんだから、もう話はこれで終わって((
掴んでた手を学園長が自分の方へと引っ張る
晴明『や、辞めてくださいは、離して…………..』
あぁ、溢れて溢れてもう抑えられないほどに溢れて
期待してしまう
どうせ僕の事は好きじゃないのに
学園長『離しません。私はいや俺はお前のことが好きなんだよ!晴明。お前の事が頭から離れない』
晴明『…….!!それ本当ですか?本当に、本当の本当に僕何ですか?』
学園長『本当です。私はお前、安倍晴明を愛してるんですよ』
学園長『こんな俺だけど、お前を幸せにする覚悟はある。付き合ってくれ』
晴明『こんな僕でよろしければ』
幸せ、幸せ好きで怖い
こんなに幸せなんだ
好きなんだ
あぁ、もう一生この人なしでは生きていけない
[完]