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続き
紅蓮「伝令！瑠璃人ペア失格」
橙「瑠璃人さん負けたんですね」
「闘ってみたかったが、仕方ない！！」
橙「待機地点はこの廊下ですよね、ゆっくり進んで……。！、下がって下さい！！」
「は、はい！！」
橙たちが下がった瞬間、橙たちがいた場所にインクが飛び散っていた。
兎白「まさか橙が気づくとは思わなかったな」
「兎白さん撃つ姿もかっこいい！！」
橙「兎白さんの待機場所。この教室だったんですか？」
兎白「あぁ、そうだ。ドアの窓から人が来るのをスコープで覗いて相手が来たら撃つという作戦だったんだが……橙も気配に敏感なんだな」
橙「あなたや雨花さんほどじゃないですけどね……ふふっ」
「何なのあんた。ファンクラブにも入ってないくせに気安く兎白さんに近づかないでよ」
「橙さんがどんな方に話そうが自由だろう！！お前が指図する言われは無いな！！」
「うるさい！！この声のデカさしか脳のないトンチキ野郎！！」
「何を〜〜？ふざけるな！！誰が頭がトンチキだ！！兎白さんばっかりにデレデレしてるお前の頭の方がトンチキだろ！！」
「私が誰とどうデレデレしてようと勝手でしょ！！」
橙のペアと兎白のペアが言い争いを始めてしまった。
橙「あの人声でかいのは否定しないんですね」
兎白「彼女の方はデレデレしてることも否定しなかったな」
「そこ！冷静に分析するな！！」
「兎白さんならこんなオレンジ頭とこのトンチキ野郎ぶっ潰せますよね？やっちゃって下さい」
兎白「そんなにトンチキ野郎と言わなくても良いんじゃないか？君のことを彼は好きなだけだろう」
「……え？」
「なっ////そ、そんなわけないです！！」
橙「分かりやすい人ですね」
「私の事好きだったんだ。あんた」
「そ、それは……その……そうです」
「でも、ごめん。あんた全然タイプじゃない」
橙「見事な振られっぷり」
兎白「何だか可哀想だな」
「同情はやめてくれ！！余計惨めになる！！」
「兎白さんみたいにかっこいい人が良いの。私は」
「じゃあ俺が惚れさせてみせるさ！兎白さんなんて目もくれる隙もないほどな！！」
橙「……ふふっ」
瑠璃人さんと似たようなこと言ってますね
「そんなことできるわけないでしょ。変な事言わないで！！」
「変な事じゃない！！！！本気だ！！！！」
兎白「何だか緊迫感が薄れてきたな」
橙「あの……私……」
兎白「！、伏せろ！！」
兎白の掛け声と共に地面に伏せた橙。しかし、橙のペアと兎白のペアは言い争いに夢中で気づくのが遅れて……
「あっ！撃たれた！」
「しまった！！」
兎白「あの屋上から撃ってきたんだ」
橙「あそこにいる方は……」
「「桃時さんと部長さんでは？」」
「なっ！桃時って奴は私が倒したかったのに！！」
「部長が付いてるならやむ得ない！！もっと精進しなければ！！」
橙「どんどん打ち込んできてます！とりあえず窓から離れた扉の影に隠れましょう」
兎白「あぁ、分かった」
橙たちと兎白たちは移動した。
兎白「ここまで来ればひとまず大丈夫だろう」
橙「それで話の続きなんですが、私はこの辺で辞退させて頂きます」
「え」
「「えぇぇぇぇぇぇぇぇ！？！？」」
「何でだ！！！！」
橙「いえ、私。先程ども言いましたが、こういうみんなで楽しむという行事はやったことがないので、参加しただけで、賞品も別に貰いたい訳でもないですし。充分楽しめましたから。それに私が参加してもし勝ってしまった場合、賞品が無駄になってしまいますから」
兎白「そういえばそうだな。では、俺もここで辞退しよう。賞品のことを考えていなかった。せっかく紅蓮先生が用意してくれた賞品を無駄にしたくない」
この二人、優しいことを言っているようで「自分が勝てる」という確固たる自信を持っている。しかもこれが、無意識のうちにやっているのだから、余計にタチが悪い！！
しかし、この二人は決して、自己肯定感が高いわけではない。
ただ単純に「強いんだろうな〜」くらいの認識で自分たちをみているのだ。
とてもめんどくさい二人である。
橙「なんか誰かにすごく悪口言われてる気がしますね」
兎白「よし。じゃあお互いに心臓を撃ち合おう」
橙「分かりました」
「本当に辞退して良いんですか？兎白さん」
「橙さん！！あなたは強い人だ！！充分他の敵とも渡り合える！！」
橙「ありがとうございます。でも、私は別に勝ちたい訳じゃなくて、この行事を楽しみたかっただけなので。だからやめます」
兎白「俺も。それに桃時の応援もしたいからな。敵だったらそれがやりにくい」
「また桃時の話……やっぱりその人には勝てっこないのね」
「だから、お前には俺がいるだろうが！！」
「〜〜〜〜っ！そういう恥ずかしいセリフ言わないで！！」
兎白「仲良いなお前ら」
「良くない！！」
「橙さん！！兎白さん！！お疲れ様でした！！」
橙・瑠璃人「はい！・あぁ」
バンッ
紅蓮「橙ペア、兎白ペア失格」
【続く】
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