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花見坂高校。通称、【花見】。日本の中でも、美術に特化したことで有名な 高校で、絵描きなら誰でも一度は花見の制服を着た自分を思い描いたことがあるだろう。
有名校なだけあって、入るのは中々厳しいのだが、、、。
『絶対花見の推薦貰えたでしょ!?!?
何してんの!?僕が絵を描くのをやめた理由分かってる!?』
「いや、、、まじか〜〜〜、、、
それ言うなら神田だって貰えただろ、、
なんならスカウト来たろ?俺のとこにも来たぜ。蹴ったけどな。」
『来たけど、、僕も蹴ったから、、。』
お互い、絵をやめた。
やめたのはお互いのせい。どんな運命だろう。いや、運命なのか?意外と偶然ではなく必然なのかもしれないが。
「なぁ、俺の一生のお願い、聞いてくんねぇ?」
詩織声がさっきより真剣な声色になった。
高校生活初日とは思えない、重い会話である。
「絵を、描き続けて欲しい。」
『お断りします。』
「頼む。俺の絵がきっかけで絵を辞めたんだろ?俺が美術界に足を踏み入れることはもう金輪際無い。だから、お前は絵を描き続けて欲しい。俺がお前の絵を邪魔することは二度と無いから。」
『無理だって、言ってるだろ。』
なんて、口ではいいながら
もうこの時既に
絵をもう一度始める口実が出来た。
と、心の片隅で思ってしまっていたのかもしれない。
だんだんと登校する生徒が増え、
少しずつ廊下や隣のクラスから声がする。
そこで僕は顔を上げた。
『 あ、僕何組か見てない!!』
下駄箱の張り紙が混む前に確認しなきゃ。
そう思い3組から飛び出そうとした時、
詩織に止められた。
「神田 光 3組11番だ。」
へ、?
「俺は、小茂田 詩織。3組10番。よろしくな」
こうして2人の高校生活は幕を開けた。
コメント
1件
『お互い、絵をやめた。やめたのはお互いのせい』——この一文がすごく刺さりました。どんな過去があって、どうして今二人がここにいるのか、まだ詳細は見えてこないのに、この因果関係の重みだけで物語の引力がしっかり生まれていますね。詩織の「一生のお願い」も、神田が心の片隅で感じた「口実」も、どちらも嘘じゃない。この複雑な距離感、今後どう変わっていくのか気になります。美術特化の高校という舞台設定も、テーマと噛み合っていて良いです。