テラーノベル
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翌日の放課後の事だ。
いつも通りにいつも通りを被った帰り。
昨日倒れて、彼に遭遇した場所に彼は今日も居た。昨日はどこかからの帰りのようだったが、今日は誰かを待っている様である。
類「やぁ、昨日は迷惑をかけたね。」
声をかけると司くんはパッと笑顔を上げる。
司「迷惑だなんて思っていないから安心しろ!」
類は目を細める。彼の第一印象は太陽のような光、だった。でも、それは少し勘違いであったと気付いた。それに気付けたのは、昨日の今日で光を直視はできずとも、目を逸らさない所まで来たからかもしれない。
彼の光は、闇夜に輝く一等星であった。
類「ところで、誰か待っていたのかい?」
こてり、と首を傾げて問えば、司くんも首を傾げた。
司「類を待っていたのだが…」
類「僕を?」
司「そうだ、類だぞ!」
類「僕…。どうしたんだい?」
おずおずと類が聞けば、司はニカリと笑うものだから、類は思わず目を逸らさない細める。
司「また家に来ないかと思ってな!」
類「ぇ…」
司「む、迷惑だったか?」
司が少しシュンとするので、類は慌てて弁解する。
類「それは僕の台詞だよ…!昨日だけでも迷惑をかけたのに、今日まで…」
司「迷惑をかけられた覚えなんて無いのだが?」
類「ぇ?」
司「え?」
司の顔から笑顔が消え、真面目な顔になったのを、類は司の機嫌を損ねたと捉えた。ごめん、と言おうとして、でも、司の方が早く喋り始めた。
司「昨日から思っていたのだが、その自己肯定感はなんだ?」
類「へ…?」
司「家に帰りたくないというのも…」
類「ぁ、ぅ、」
類は意味の無い母音を発する事しかできない。
司「まあ、こんな路上で話せとは言わん。だから、またオレの家へ来ないか?」
司は恐らく本当に何も気付いてはいない。ただ違和感を覚え、ただ聞こうとしているだけだ。
だが、司が類の事が分からないように、類だって司の事は分からない。
類には一等星が汚されるように聞こえた。
類「ご、ごめ…なさ…!」
その1言だけ言って、類は走り去った。
それは、光を否定し、闇を肯定する行動だった。
司の手は空を切り、何も掴むことは無かった。
司「類…?」
己の何も掴めていない手を見つめた司は、暫くしてから帰路に着いた。
#暁山瑞希
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おもち
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コメント
1件
「一等星」、第3話まで読ませていただきました。 類くんが司くんを「太陽のような光」から「一等星」へと認識を改めた瞬間、すごく好きです。光を直視できずとも目を逸らさないところまで来た、という一文に、彼の繊細な距離感の変化が滲んでいて……。それなのに、司くんの純粋な問いかけが「汚されるように」聞こえてしまう切なさ。逃げる類くんと、空を切った司くんの手。たった2人の間に、まだ埋められない静かな溝がある。続きが気になります。