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テラーノベルの小説コンテスト 第3回テノコン 2024年7月1日〜9月30日まで
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陽真「久しぶり父さん。話しがあって来たんだ。」


お父さんの家はとても綺麗で無職だったとは到底思えない。

お父さん「それで話しってなんだ」

陽真「俺たちのこと何たけど、椿と俺は血が繋がってないのか?」

驚いた顔でこちらを見つめるお父さん。

椿「私たち色々あってDNA鑑定したの。」

椿「でも私とお兄ちゃんは兄妹じゃないって結果だったの。」

陽真「父さん、何か知ってるなら本当のことを教えて欲しい。」

お父さん「……単刀直入に言えばお前ら二人に血の繋がりはない。」

椿「……っ…!」

お父さん「これは陽真が赤ちゃん、椿がまだ生まれてもない時の話だ。」

お父さん「俺は会社が倒産して職を失った。でも俺は副業をやっていたんだ。」

お父さん「でも母さんはそれを知らなくて俺が無職だと思って愛想がつきたみたいだった」

お父さん「でも実は個人で投資していてなそれでお金は結構持ってたんだ」

椿「お母さんはお父さんが投資してるの知ってたの?」

お父さん「いやいや、母さんお金の管理に厳しくて内緒でやってたんだ。」

お父さん「それ以降、浮気をするようになってな。」

お父さん「裁判などでもお前らの親権は取っていたんだが二人を育てるのはキツくてな…」

椿「でもその時に私まだ生まれてないよね?」

お父さん「実は陽真には実の姉がいるんだ」

きっと紫織さんのことだろう…。

お父さん「貯金とかもあったんだけど徐々に厳しくなってな」

お父さん「それで…実の姉、紫織を施設に送ったんだ…。」

お父さん「だが俺の知り合いの資産家が紫織を引き取ってくれることになったんだ」

お父さん「しばらくして母さんから陽真の親権を取ったと連絡が来て弁護士を通した上で陽真も向こうに引き取られたんだ。」

お父さん「その後、椿が生まれたことを知らされた。」

お父さん「俺は馬鹿だったんだ。陽真の親権については実はずっと俺のものだったんだ。」

お父さん「俺も少し前に知ったんだが母さんたちは嘘をついていて弁護士も金で雇われた偽物だったんだ。」

お父さん「それも発覚して母さんたちは逮捕されたけどな。」

お父さん「でも俺はお前たちの行方を知らない。二度と会うことは出来ないと思ってた。」

お父さん「でもこうして会えて良かった……。こんな形だけど会いに来てくれてありがとう……」



私とお兄ちゃんは家を出てそのまま帰路についた。

椿「初めはねお兄ちゃんと本当の兄妹じゃないって知ってすごくショックだったの。」

椿「でも今はこれで良かったと思ってる」

椿「ねぇ、私お兄ちゃん…ううん、陽真のことがずっと好きだったの…。」

椿「陽真は私に恋愛感情なんて一ミリもないかも知れない。」

椿「でも私はそれでも陽真のことが好きなの」

陽真「俺は…俺も本当は椿のことを恋愛対象として見ることがあったんだ。」

陽真「でも妹に恋愛感情を抱いてしまう自分自身が怖かったんだ。」

陽真「だから紫織に告白された時、他人と恋愛したら勘違いだって思えると思って付き合ったんだ。」

陽真「紫織のことも好きになれてたと思う。でも心のどこかで椿のことが残ってるんだ。」

陽真「自分でも最低なことを言ってることは分かってる。紫織も椿も両方傷つけてることも分かってる。」

陽真「俺は今紫織と付き合ってる。別れてからじゃないと椿とは付き合えない。」

椿「そっか…じゃあ一度紫織さんと話そ?」



───病院

紫織「陽真、ドナーほんとにありがとう。おかげで私回復に向かってるよ!」

笑顔で話す紫織さん。少しずつだが回復の方に向かってるみたいだった。

私たちの関係、陽真の気持ちを聞いたらどう思うだろ…。

陽真「紫織、大事な話しがあるんだ…。」

真剣な顔で紫織さんに話し込む陽真。

それを察したのか紫織さん。

紫織「やけに真剣だね。どうしたの。」

そして陽真は私たちの関係、陽真の気持ちを全て話した。

紫織「そっか。陽真が椿ちゃんを気にかけてたのはそれが理由だったんだね。」

紫織「最低だね、陽真…。」

一気に空気が重くなる。

紫織「でもそれを言っちゃえば私も同じか…」

紫織「私ほんとに陽真のことが好きだった。でも陽真が椿ちゃんのことを好きなのも気づいてた。」

紫織「でもそれを言って別れられる方が嫌だったから何も言わず黙ってることにしたの。だから私も最低だよ…。」

紫織「陽真は椿ちゃんのことがほんとに好きなんだね?」

陽真「うん。」

紫織「じゃあ私たち別れよ。こんな関係お互いしんどいだけだし。」

椿「こんなこと私がいうのもなんですがいいんですか…?」

紫織「いいの! 私と陽真は姉弟だから結局付き合い続けるのは無理なんだよ。」

椿「じゃあ陽真…!」

陽真「これからよろしくな椿。」

そして私たちの生活は一変した。陽真と紫織さん、私の3人で住むことになった。

紫織さんの退院の日───

あれから前とはちょっと違う生活が始まった。

お父さんとはお正月とかにたまに会うことにした。

紫織「ねぇ椿ちゃん聞いて!この間ね、間違って私の病室に入ってきた人がいるんだけど今ちょっといい感じなんだよね//」

椿「そうなんですか?! 応援してます!」


今は陽真も私も紫織さんもみんな幸せだ。


~end~

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