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『僕の能力が未来予知だからさ、』
「んーまぁそんな簡単には教えてくれないよねぇ〜」
ナルキが困ったような顔をしながらこっちを見てくる。
「ナルキさんごめんね〜!許して〜?」
首を傾げながらナルキの顔を覗く
「はぁ〜しっかたないなぁ〜まぁいいや、じゃあ別の質問に答えてくれる?」
「別の質問??なぁに?気になるなぁ〜」
別の質問…未来予知で出てこなかった…まずいな…変な質問が来なければいいが…
「このシエルに入ろうと思った理由は??」
「……」
そこかぁ〜、まぁ確かにりれん達をここに連れて来たのは俺だけど…
「えぇ〜なんで俺だけこの質問〜?れいとかそやにはさ、こんな質問なかったじゃんか〜!」
「…なんでれいくんやそやくんにこの質問がなかったって知ってるの〜?気になるなぁ〜」
「まぁ、そこはいいじゃん〜、んでどーしてここに入ろうかと思ったか、でしょ??俺はね〜ここに、とある大事な人がいるって知ってるの、それでその人に会いに行きたいの!!」
「そのとある人って誰か聞いてもいい??」
「えぇ〜ナルキさんもよく知ってる人だよ?」
そう、ナルキさんがよく知ってる存在。そして…俺にとってはかけがえのない存在。
「…分かった…これ以上探るのはやめるよ…その代わり、立華りれんくん呼んできて〜」
ナルキは仕方なさそうに目を閉じ、諦めたような声で言った。
「ありがとう〜!!ナルキさん!!じゃありれん呼んでくる〜!!!」
俺はそういい勢いよくドアを開けた。
そして部屋に響くような声で叫んだ。
「りれん〜!!!!!次だって〜!!!!!」
「うるさ…」
ナルキの部屋から聞こえた。
別にうるさいのは承知の上だから気にしない。
「え、あ、はい…」
りれんがびっくりしながらこっちを見て返事をしていた。可愛い…
「いつり兄もう終わったんですね。」
「うん!終わったよ〜!!じゃありれんもいってらっしゃい!!」
「はい…いってきます。」
「失礼します。」
「はい、どーもー、それでりれんくん〜あのいつりくんって子どーにかなんないの〜?めっちゃうるさいんだけど…」
「え、でも…いつり兄はいつり兄なのでどうすることもできないですよ?」
「…ま、いっかぁ〜んで、りれんくん、君の異能力は水を操るってのでいいんだよね?」
「はい、問題ないです。」
「う〜ん君って常に無表情だよねぇ〜もうちょっと笑えたりしない〜?」
「…どうやって笑えばいいんですか?」
「えぇ〜どうやって笑うか?う〜ん…方法は特にないけど…なんかさ、こう…自然と笑っちゃわない??」
…この人はいつり兄と少し似てるのかもしれない、
だってこの人、作り笑顔してるもん。
僕はちっちゃい頃からいつり兄の作り笑顔を見ていた。少しだけ下手だった作り笑顔が今は自然とできている。
だからなのか僕には人が作り笑顔をしているのか分かってしまうのかもしれない。
まぁ、別にいいか…
「あ、じゃあ話変わるけど〜りれんくんってこの4歳から5歳になるまでの期間の記憶ってどこにあるの??」
…は?
「え、どういうことですか?」
「いやぁ〜実はね、りれんくんの記憶ちょっとだけ覗けてね〜その時になんかそこだけ綺麗に抜けててさぁ〜びっくりしたよね〜」
…4〜5歳…確かにそこの記憶はない……
でも、思い出そうとしたら、いっつも見えるのは雪…そして、赤いなにか…あと金髪の髪の毛
……その後はほぼ確実に過呼吸になる…
だから雪は嫌いだ。
「よくわかりませんが…金髪の髪の毛がうっすら見えていた気がします…」
この言葉を口にするだけで、胸の奥がざわつくのを感じた。うまく隠せていただろうか…
「金髪…ねぇ……やっぱりか…」
…やっぱり?どういう意味だろう…僕にはよくわからない…
「まぁいいよ、んじゃ君も終わり〜戻っていいよ〜」
「はい、わかりました。失礼しました。」
「りれん、大丈夫か?変なこと言われてねぇよな…?」
そやくんが僕が出てきたことにいち早く気づいてきたのか速攻で話しかけてきた。
毎度こんなに僕に気づくのがちょっと早すぎやしないか…?
「まぁ別に大丈夫でしたよ。」
「そっか、ならいいんだ。」
そやくんはそういい、笑った。
「ねぇ、そこにいるんでしょ〜?見てるだけじゃなくて出てきなよ、」
ナルキの言葉に、空間が揺らぐ
「バレてたか…?」
彼がそういった瞬間空間が揺らいだ。
「もうバレバレ…まぁ僕に隠す気はなかったんだろうけどねぇ〜」
「…なぁ、ナルキ。あの4人はどうだった?」
「あぁ、すっごく面白かったよ。みんなからかいがいがあって、とっても楽しかった。」
「そうか…だが、からかうのも少しだけにしろよ。」
「あぁ、分かってるよ。ヨル」
これにて第4話終わりです。
見てくださりありがとうございました。
いつもより少し長くなった気がしますが…まぁ気にしないでください。
次も読んでくれたら嬉しいです。