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勇人side



珍しく朝仁人の姿がなくて心配だったけど、

いつもより遅く来たあいつはいつも通りで安心した。

放課後一緒に帰る約束もできたし、

その時に気持ちを伝えよう。




ーー放課後、

校庭が部活動で騒がしくなる頃、

静かな教室で1人。

あー仁人まだかなー。

“用事”で出ていった仁人を待っていると、

廊下から女子たちの話し声が聞こえた。




女子1:ねえ、○○ちゃん告白OK貰えたかな?!


女子2:吉田くん彼女いないって言ってたし絶対いけるよ!


女子3:今頃体育館裏でいい雰囲気だったりして!手とか繋いじゃってたりして、、




“よしだくん”、、、?



“仁:あー、ちょっとだけ用事あるから”



胸の奥がざわざわする。

思えば普段真っ直ぐ家に帰るあいつが用事なんて珍しい。


即座に昨日の言葉がよぎる。



“舜:なら伝えんと。誰かに取られちゃう前にさ”




なんで気づかなかった。




ー気づいたら教室を飛び出していた。




向かう先は、体育館裏。




嫌だ。


伝えられないまま終わってしまうなんて。


あの表情を俺以外に見せるなんて。



俺だけの、俺しか知らない仁人でいい。


俺のこれは、

ヤキモチなんて可愛い言葉じゃない、

俺のものにしたい独占欲になっていた。





教室から体育館までの距離なんていつもなら大した事ないはずなのに、すごく遠く感じた。


息を切らしながら体育館 裏に回ると

見慣れた後ろ姿。



勇:じんとっ!!!



仁人はびっくりして、

大きな目を更に大きくして俺の方へ振り返る。



仁:え、佐野君、、?なんでここに、、?



勇:おまえ、OKしたの?



仁:え?



勇:告白。されたんだろ。



余裕なんてなくて。息を整えながら詰め寄る。



仁:あー、うん 、、、でも、断った。

名前も知らないし、

どんな子なのかもわからないからさ。

、、、けど 。



勇:けど?




仁:告白されたらなんだか勇気貰えてさ。

、、叶わなくても、

俺も自分の気持ち、伝えなきゃって思った。



そう言うと仁人は笑った顔を見せたが、

どこか悲しそうにも見えた。




勇:実は俺も、伝えようって思ってさ。



心臓の音が煩い。おさまれ。

少しの間だけでいいから。

意を決して見上げると、

さっきよりも悲しげな表情の仁人と目が合い、

色々な感情が込み上げてくる。



勇:、、俺だったらそんな顔させない。

毎日笑わせてやるのに。

なあ、仁人、俺じゃダメなの?


俺、好きなんだよ、仁人のこと。



仁:ぇ、、?



思わず仁人を抱きしめていた。


小柄だなとは思ってたけど、

同じ男なのに、

仁人ってこんなにやらかいんだ。

心臓の音、うるさいの聞こえてるかな。

でも、やっと言えた。俺の気持ち。


仁人の顔を覗くと、

こぼれ落ちてしまうんじゃないかと思うくらいまん丸見開いた目に涙を浮かべていた。



勇:っごめん、、困らせたよな、、?



仁:ちがう、、っ


、、うれしい、の、、




、、え?今なんて、、?



仁:おれも、、、佐野君が、

ずっと、好きだったんだよ、、



顔を隠すように俺に抱きつく仁人


信じられない。仁人が俺のことを?



勇:じゃ、昨日言ってた好きな相手って、、



仁人は俺の腕の中で、こくりと頷く。


初めて話したあの時のように

耳が真っ赤に染まっているのが可愛くて、

誰にも見られたくなくて、

俺はもういちど強く抱きしめた。








仁人side



帰り道、


ふたつ並ぶ影。


隣にはずっと大好きだった人。


まさか叶うなんて思わなかった想いが実り、


今は恋人として隣を歩く。



勇:なー、仁人。

佐野君って呼ばれんのずっと気になってたんだけど、これから勇人って呼んでよ。



仁:え、今更恥ずかしい、無理



勇:俺が無理!いーじゃん、恋人なんだから!

はい、はーやーと!はーやーと!



仁:今は無理!、、そのうちね!



そう言うとちょっと拗ねたように唇を尖らせた顔が 不覚にも可愛くて笑ってしまう。



勇:俺、お前のその笑った顔が大好きなんだよなー。可愛すぎて俺以外の前で笑うなとか思うもん。



仁:なにその独占欲、やばw



勇:それくらい好きなの!

他のやつの前でその顔してたら普通に妬く!

仁人はもう俺のだから!



そう言ってぎゅっと手を握る所も愛おしい。



仁:、、”勇人” も俺のだよ。



勇:!!!!ちょ、仁人もーいっかい言って!



仁:やーだ。



夕日に照らされて、 耳まで赤く染った俺の顔に、 きっと勇人は気づいてない。


俺は繋がれた手をぎゅっと握り返した。






end.




最後まで読み進めていただき大感謝です!

長編になり完結までお待たせしてしまい

申し訳ございません💦


エピソードごとの”番”の意味ですが、

楽曲の1番2番ラスサビ。で構成する予定でつけておりました。

なので、2話か、3話完結を予定していたのですが、 6番て、、、アセアセ(エビジョブ風)

皆さんのいいねやコメントのおかげで完結させることが出来ました😭❤

皆様本当に応援ありがとうございます!

また不定期ではありますが新しい話も書きたいと思っておりますので引き続きよろしくお願い致します🙇‍♀️❤

p.s.吉田さんのソロep配信最高でしたね、、、??



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