「わー!久しぶり!」
「トイレってどこ?」
「また一緒やん」
「緊張するわ… 」
次から次へと聞こえてくる声
俺と同じ新1年生は20分も前に着いていたらしい
俺だけ異常にソワソワしすぎてんのかと思ったら、俺の倍以上の奴がおったな…
辺りを見渡してみる
昔、俺と喧嘩した彼奴
絵が上手いあの子
ずる賢い彼
などなど…
パッと見、俺の知っとる奴は多くはないが少なくもない、 丁度良いくらいやな
「ママ〜!」
『……』
やっぱり皆、保護者と来るもんなんやな
俺は小学生の時も中学生の時も来んかった
流石に保育園の時は来たけども、
授業参観だって………
バシッッ!!!!
!?
『いッッッてぇな!!おい!』
『シャオロンッ!』
「あ〜手が滑ってぇ〜〜」
シャオロン、俺の幼馴染で親友や
イタズラ好きで悪魔みたいな性格しとるけど根はいい奴
「どーせまた、親との思い出に浸ってたんやろ?w
思い出っつっても、悪い方のやけど、」
「今日くらいはそんなの、忘れなさいなっ!」
ほらな?ええ奴やろ?
『…おう!ありがと !』
「どうも〜〜〜」
あ、そういえば……
『お前、クラスどこやった?』
「クラスぅ?あぁ〜まだ見てへんわ」
『じゃあ見てこよーぜ』
「どこにあるん」
『昇降口に貼ってあるやろ!』
「あ、そーなん!?雄介たちとだべってて分からんかったw」
雄介たちが誰かと言うと、シャオロンと同じ野球部やった奴ら
まぁー友達は俺だけやないことは、分かっとるよ
シャオロンはコミュ力高い上に人気者やし
そんなシャオロンの幼馴染が俺でええんかなって、いっつも思っとる
「なに固まっとるん、案内してや」
『分かっとるって』
『ん〜っと…卯月春…卯月春……』
「あっ!」
『あったか?!』
「ちゃうかったわ〜w 」
『なんやねんっ!!』
ほんまこいつは………
ん、?
『あったで!!!』
「ほんま?!何組!?」
『1年…5組!』
「お前何組やっけ?!」
『…3組…… 』
「………」
『………』
『…ま、まぁそういう時もあるよな!!
だって、俺ら小学生の時から9年くらい一緒のクラスやったやん!
そろそろ離れるんちゃうかなーって思ってたとこやねん!』
「……おう、」
『それに、そんな不安がることないやん!
人気者のお前やし、仲良い吉田たちと同じクラスやしさ! やってけるやろ!』
「……おう、」
『やから……まぁ…やけど!! 離れても、親友でいてくれるやろ?』
「ッ!!」
「…そんなん言われたら、断れないやん」
『えっ断る気やったん?! 』
「嘘嘘!冗談やって!」
「……それにさ、俺が不安なんはお前の事やねんけど、」
え、?
俺…?
なんかしたっけ?不安にさせるようなこと……
いや、そんな…シャオロンはすぐその場言うタイプやし…
昔のことではないんかな…だったらなんや…?
「ハァ……」
「と・も・だ・ち!!!」
『は?』
「やから、お前のクラスに友達居んのかってこと!」
『あ… 』
せや、周りの奴らが気になりすぎて同じクラスの人見てへんかった…
「…お前と同じクラス、3組の女子結構やばいらしいで」
『え、マジで?』
なんで寄りにもよって俺と同じなん…!!
「違う中学で噂で聞く程度やから、
詭弁があるかもなんやけど、 その噂によると…」
先生「はーい、1年生は各自分の教室へ移動してくださーい」
あ……
「すまん!また今度会った時に話すわ!!」
『お、おう…』
コメント
1件