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自傷少女〜ジェハ編〜(3)
最近、ソンフンに好きな人が出来たという噂が学校中に知れ渡っている。まあ勿論俺は本人から聞いたんだけども。
○○が△△さんと一緒にいるソンフンを見たのか、早速ソンフンに話しかけに行ってる。何話してんのかな?
遠くから、2人の様子を見ていると何の話をしているのかはすぐに分かった。明らかに○○が落ち込んでるってことはやっぱり△△とソンフンが付き合ってるのを知ったのだろう。
暗い表情で隣の席に戻ってくる○○を見て、咄嗟に話しかけたくなった。
「ねぇ○○」
「ん?」
まあ、知ってるけど知らんぷりして聞くか、
「ソンフンと何話してたの?」
「別に何も話してないよ、数学教えてもらっただけ」
あ〜可愛い。○○は嘘が分かりやすいなぁ。
その日の放課後、○○と2人で帰ってると窓の外からソンフンと△△さんが楽しそうに帰ってるところが見えた。
「ソンフン、△△さんと付き合ったらしいね」
「そ、そうみたいだね」
明らかに動揺してる○○。俺はちょっとだけ意地悪したくなった。
「○○は好きな人いるの?」
「え、何よ急に」
「そういうジェハこそどうなのよ」
そう来たか…笑
「俺?俺は…秘密!」
そりゃ○○が好きですなんて今言うことじゃねーよな、馬鹿な俺でもそれくらいは分かる。
「何よそれ笑 私だって秘密だし笑」
バレバレなのに必死に隠してる。可愛いな。
俺は○○の手を引っ張ったり、俺の家に誘ったりしたけど、やっぱり友達としてしか見られてない反応だった。悔しいな。
もっともっと、俺の事男として意識して欲しいのに…
次の日、教室に入ろうとすると、○○とソンフンが一緒にいるところを見た。
○○、絶対何か企んでるな。
(どうして皆そんなにソンフンのことが好きなんだ?)
確かに、顔は完璧だけど…いや、人をあまり悪く言っちゃいけない。
でも○○までソンフンのことが好きなのはちょっと悔しい。
俺が教室に入った時には○○は席に着いていて、凄く落ち込んでいた。
「どうした?お前顔死んでるぞ笑」
「わかってる」
あれ、目が腫れてる…昨日泣いたのかな?
今日は静かな○○にまた意地悪したくなった。
「まあお前いつもうるさいから助かるわ、今凄く静かで」
「私別にうるさくないじゃん!」
あ、言いすぎた?
顔をこっちに向けてきた○○の目をまた見つめる。やっぱり目が真っ赤に腫れている。
「な、何よ」
○○は目を逸らした。
「ちょっと待ってろ」
俺は急いで保健室から保冷剤を持ってきた。
保冷剤を○○に渡した後は、恥ずかしくて寝たフリをした。
その日の後から、○○はソンフンに猛アタックで、俺とは話さなくなった。毎日毎日落ち込んでる○○は俺のことは全然気にしてなくて、俺もソンフンと○○がずっと2人で話すから嫉妬しちゃうし、そんな自分が嫌になって無理に話すのをやめた。
「昨日俺風邪ひいてたんだよね」
「何してんだよ笑」
いつの間にか、ソンフンと一緒に登校することもなくなってルイと一緒にいるようになった。
「てか○○さん最近毎日ソンフンと話してんじゃん?大丈夫なの?」
「俺は○○がしたいようにすればいいと思ってるよ」
「そうじゃなくて、お前の話」
「俺?」
「ほんとに大丈夫なのか?好きな人と彼女持ちの友達が話してんだぞ?」
「…まあ、いい気はしないよね」
ソンフンに忠告でもしておこうかとも考えた。でもそれは違う。話しかけに行ってるのは○○の方だから。でもずっとこのままも良くないよな。
「まあ、様子見だよ」
「…?」
ルイは俺を不思議そうな目で見ていたけど無視した。
To be continued…