幸せな夢

微睡みの中、唇に何かあたたかい感触を受けた気がする。

かなり深く眠っていたらしい。

起きたらすっかり朝日が昇っていて、いつもより2時間も余分に寝ていた。

寝付きも目覚めも、とても良かった。

めめは今日朝から仕事だと共有のスケジュールに入っていたので、起きたらもういなかった。

御礼を言おうとメッセージを開くと、めめから先に連絡が来ていた。

🖤『ぐっすり寝てたから起こさないで帰ります。また何か不安になったらいつでも呼んで』

🖤『あと、ちょっと我慢できなかったのでご褒美もらいました笑』

ご褒美ってなんだ？何か私物を持って行ったのかな？と思うけど、見た感じ物は減っていない。

洗面台に向かって鏡で自分の顔を見た時に、急に唇に受けた感触の事を思い出した。

💚「あっ……えっ!?」

思わず唇を触る。

ご褒美、ご褒美ってまさか。

めめ、だって夢みたいにしたいと思ってないって…いやでも夢に引っ張られつつあるって………

鏡に映った自分の顔がどんどん赤く染まっていく。

💚「……俺がちゃんと好きになってから、って言ってたくせに…」

その日は何も手につかなくて次に会ったら文句言ってやると思っていたけど、夜は久しぶりにあの夢を見た。

終