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お久しぶりです、ぺろです。
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あるところに1匹のバクがいました。
そのバクはとても人間に人気でした
なぜなら、バクは悪い夢を食べてくれるという
伝説があったからです。
「子供の悪夢を食べて欲しい」
「怖い夢を見たくないから食べてほしい」
「なんでもいいから早く食べてくれ」
バクの家には毎日何人も何人も夢に苦しむ人が
やってきます。
バクは笑顔で全てそれを受け入れました。
どんなに不味くても苦しくても
無理やり胃に流し込みました。
みんなが自分を必要としてくれてるから
我慢しました。
ある日バクは体調を崩してしまいました。
その日だけ、夢を食べるのを断りました。
食べられませんでした
次々とやってくる人々に頭を下げ、
ひどい罵声を浴びせられたりもしました。
「夢を食べれないお前に価値はない」
その言葉を聞いた時、バクは強烈な吐き気に
襲われ、今まで食べた夢を全て吐き出しました。
その悪夢は人々の所へ戻っていきました
次々と聞こえる悲鳴。泣き声。
バクはそのまま倒れ込んでしまいました。
「 バクは美味しい美味しい夢を食べる夢を見た 」
「美味しい夢だけ食べたいバクの話。」
作・ぺろ