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「おいクズ共、学校滅茶苦茶にしたらしいな。」
高専に戻るや否や、私達よりも先に戻っていた硝子が口を開いた。
「仕方ねぇだろ…呪霊が多かったんだよ。」
「アレを使わなくても、あの呪霊は私一人でも祓えたさ。」
「なんだよ傑!俺が一緒に行った意味なくなるだろ!」
言葉足らずだったのか、悟が私の発言に口を挟む。
「違うよ、悟。私は悟があの技を使わなくても、体術でどうにか出来たと言いたいんだ。」
「何が違うんだよ…それじゃあ傑1人でも……」
丁寧に説明したつもりが、悟をしょんぼりさせてしまった…。
「あーぁ、夏油が五条泣かせたー。」
煽るように私を見つめる硝子。
そしてそれに乗るかのように……
「傑の意地悪ぅー!!」
悟が嘘泣きを始めた。
((全く…この2人は……))
そう思いつつも私は心の中に安らぎを感じた。
「すまなかったよ、でもあの技の破壊力は凄まじい。だからあまり乱暴に扱うのはよそうね。」
わざとらしく悟を宥めるように返事を返す。
「私もそれは同感。周りを危険に巻き込みかねないしな。」
硝子も私と同じ考えの様だった。
「わぁーったよ、力を使いこなすまでは控えろって言うんだろ?」
まるで新しいおもちゃを買って貰った子供のように乱用するものだから、そうしてもらうしかない…
しかし、回数をこなさなければ上達はしないのだけど……
((難しいね……))
ふむ……と考え込む私の顔を覗き込むようにして悟が目を合わせてきた。
「何考えてんだよ、傑」
私はそれに少し驚いて、『なんでもないさ』と返事をする。
「俺さ、たまぁ〜に思うんだけど、傑って何考えてんのか分かんないだよね、今もそうだし。」
不思議そうに見つめてくる悟に、私は何と返事をしようか少し迷った。
「……そうだね………任務の事かな。」
流石に苦しまみれの返事か……と思ったが……
「ふぅーん……俺はてっきり傑がムッツリな事考えてんのかと思ってた。」
「……は?……ムッツリ?」
悟の予想外の返事に間が抜けた。ムッツリってなんだ……、、、
「私はそういう事は考えないよ。」
「はぁ?健全な男子高校生がそういう事考えない訳がねぇだろ?」
「……という事は、悟は考えているのかい?そういう事。」
「考えてない訳ねぇだろ?」
「うわっ……マジかよ五条……」
「……悟………、、、」
私と硝子は思いっきり軽蔑の目を向けた。
「…んだよッッ!!傑が聞いてきたんだろッッ!!!」
ギャンっと悟が物申す。
私は『確かに……』と思いつつも、『流石に女性(硝子)の前で……失礼だよ…』と思った。