テラーノベル
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유노
彼奴は、偉大なるポートマフィアの首領だった。
赤いストールを身につけて。組織をまとめる。
不憫ながら、太宰は指揮に向いていたり、合理的判断ができる奴だった。
だが、彼は自殺愛好家だった。
入水や首吊り、はたまた薬、飛び降り。いつでも、考えているのは、自殺方法か俺への嫌がらせ。
糞青鯖野郎だった。
そして、死んだ。
彼奴は死んだ。
マフィアのビルから真っ逆さま。
そう。死んだはずだった。
でも、彼奴が死ぬ訳なくて。
彼奴は死んだ訳じゃねぇと考えていたら、案の定死んでいなかった。
様々な事を一緒に、行った。
行ったというより、振り回されたが正しいかもしれない。
川に飛び込む彼奴を追いかけ、首吊りをしたりなど、煙草が禁止されたときは、呆れるほどに酒を呑んだ。
楽しくはなかった。
なんだか、本当の事をいうのは、癪に障るから。
だから、
楽しくなかった。
それだけで充分だ。
そういえば。と、思い出したことがあった。
彼奴がマフィアのビルから飛び降りた、その前日。
彼奴に、呼び出された。
首領と呼ぶのは、何処か複雑で、それでも、命令ならば従うしかない。
その時に、ある話をしたのだ。
それは、存外真面目な話だった。
「君は、この世界が例え、多数ある世界の中の一つだとしたら。信じるかい?」
『あぁ”? どーゆう意味だよ?』
もし、私が光の世界にいて、人を救う仕事をしていたら。
君も私も、異能力もない平和な世界で、学園生活を過ごしていたら。
君は、それが、”太宰治”だと信じるかい?
それはとてもとても不思議な話だった。
彼奴が話すことに、こんな見当は付いてなかった。
でも、ただ一つ言える事だけを、彼奴に返した。
『お前みたいな奴は、そう居ねえからな。どの世界でも、俺が心底嫌いなのは、”太宰治”に決まってんだろうな。』
その翌日に飛び降りて、まぁ結局今も嫌がらせを続けられているのだが。
俺は彼奴を首領と呼びたくなかった。
だから、太宰。そう呼んでいた。
彼奴もそうだ。
中也。そう呼ぶことは少なくはなかった。
俺は、それを何だかんだ好きだったかも
しれなくて。
それは太宰もそうだったかもしれない。
絶対に聞かないが。
ただ何となく、太宰の言っていたことは本当な気がした。
嘘しか吐かない男でも、冗談には聞こえなかった。
でも、きっと。立場は変わっても、俺は俺で。
太宰治は太宰治だ。
そして俺らは嫌いあい、憎み合い、罵り合ってる。
それだけは変わらずにいられますように。
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こんにちは。或いはこんばんは。空欄の凪です。
中也視点の太宰についての話でしたね。
色々大切になってくる話です。
エピソード名は、太宰には内緒な話ってことでこうなりました。
コメントで、いい名前をあげてくれれば、そちらを採用するかもです。
考えることを放棄して、疲れたので寝ます、、。
次の日曜日をお楽しみに!
コメント
1件
うわっ、中也視点で太宰との関係を振り返る話、めっちゃ沁みた……。「楽しくなかった」って言いながら、全部一緒にやってるの、中也のツンデレすぎて笑うけど泣ける。パラレル世界の話も「どの世界でもお前は嫌いだ」って台詞が逆に絆を感じさせてグッと来た。ラストの願いも含めて、二人の強固な歪な関係がすごく伝わってくる回だった。次回も楽しみにしてます🔥