『____』この4文字が言えない。
言っても誰も気付いてくれない。
____くれない。
だったらもう死んだほうがマシだ。
遙 あれ?棗?
棗の家は父親がいなかった。母親は忙しそうにしていた。だから俺や、俺の家族がよく面倒を見ていた。
この日も、晩ご飯を一緒に食べようと誘いに行った時だった。
家のインターホンを鳴らすと棗はいなくて、棗の母親もいなかった。
遙 棗ー?
何回呼んでも返事はない。その日の夜、棗の母親が遺体で発見された。
遙母 遙、棗くんは?
遙 見に行ったんだけど、いなかった
そこから俺の母親が警察に通報、そして捜査が始まった。