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いりす
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ライブ終了後。熱気の残る楽屋。
「お疲れさまでしたー!」
スタッフの声が飛び交う中、らいとはソファに沈み込むように倒れた。
「むりぃ……足なくなった……」
「いや、ちゃんとある」
すぐ隣からロゼが冷静にツッコむ。
「今のMCで飛びすぎ。テンション上がりすぎでしょ」
「だって今日の会場めっちゃ盛り上がっとったやん!」
らいとは目をきらきらさせながら笑う。
汗で少し崩れた髪すら楽しそうだ。
ロゼはそんな姿を見て、自然と口元を緩めた。
「……ほんとライブ好きだよな、らい」
「好き。ロゼの歌聞けるし」
「え」
「今日の最後の高音やばかった。鳥肌立ったもん俺」
「そんな真っ直ぐ褒める?」
「事実やし」
ロゼは一瞬黙って、それからふっと笑った。
「……その顔で言われると照れるんだけど」
「ロゼも照れることあるんや」
「あるよ、普通に」
するとらいとがにやっと悪い顔をする。
「へぇ〜、じゃあもっと褒めたろ」
「やめて」
「ロゼくん今日も世界一かっこよかったです〜」
「らい」
「歌声が神です〜」
「らい」
「イケボすぎて俺耳妊娠しかけました〜」
「最後アウト」
ロゼが笑いながららいとの額を軽く小突く。
らいとはけらけら笑っていたが、次の瞬間、
「……っはぁ」
急に力が抜けたみたいにソファへ沈んだ。
ロゼの目がすっと細くなる。
「らい」
「んー?」
「今日、リハからずっと無理してたでしょ」
「してないしてない」
「本番前、袖で手震えてた」
図星だった。
らいとは視線を逸らす。
「……見んでよそういうとこ」
「見るよ。好きな人のことだし」
「っ、」
さらっと爆弾を落とされる。
らいとの顔が一瞬で赤くなった。
「ろ、ロゼぇ……今そういうターンじゃなくない!?」
「どのターン?」
「俺を甘やかすターン!!」
「じゃあ甘やかす」
ロゼは当たり前みたいに隣へ座ると、ペットボトルを渡した。
「水飲んで」
「……はい」
「偉い」
「子供扱いしすぎやろ」
「でもらい、放っておくと“まだいける!”って言って倒れるし」
「倒れん!」
「この前倒れかけた」
「……。」
「その時俺がどう思ったかわかる?」
らいとは黙る。
ロゼは少しだけ困ったように笑った。
「めちゃくちゃ心配した」
その声が優しすぎて、らいとは胸がぎゅっとなった。
「……ごめん」
「謝ってほしいわけじゃないよ」
ロゼはそう言って、らいとの前髪を整える。
指先が触れるたび、らいとの耳が赤くなる。
「ほんま距離近いって……」
「嫌?」
「嫌やないけど……心臓に悪い」
「かわいいな」
「うっさい……」
すると突然、楽屋のドアが開く音がした。
「あれ、ロゼく──」
スタッフが入ってきかける。
その瞬間、ロゼは反射みたいにらいとの頭を自分の肩へ引き寄せた。
「しー。今寝かけてるから」
「え、あ、ごめんなさい!」
スタッフは慌ててドアを閉めた。
静寂。
らいとは数秒固まったあと、顔を真っ赤にして跳ね起きた。
「っっっ、今の何!?!?」
「自然に出た」
「自然でやるな!!」
「でもちゃんと隠れたよ」
「そういう問題やない〜!!」
ロゼは楽しそうに笑う。
らいとは顔を覆ったままソファへ沈んだ。
「……ファンに見られたら終わる」
「じゃあ見られないとこでやる?」
「ロゼ!!!!」
その悲鳴みたいな声に、ロゼは声を上げて笑った。
でもそのあと、誰にも聞こえないくらい小さな声で、
「……ライブ終わった後、らいと一緒にいる時間好きなんだよね」
と呟く。
らいとは顔を隠したまま、
「……俺も」
と、赤い耳で返した。
もしよければチャッピーにこの話達作らせた文出します?性格とか書いてあるやつ。
コメント
1件
あぁ〜〜〜…もうほんっとに…ロゼらい大好き…( ꜆´߹ᴗ߹)꜆=͟͟͞͞♡ え、見てみたいですw