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-———これは、僕がまだ子供の頃の記憶。
米「あははッ!こっちだカナダ!面白いもんが見れるぜ!」
加「はぁっ、はぁっ…ま、待ってよ兄さん!」
僕は息を切らしながら兄さんを追い続けていた。
突然兄さんが走り出すかと思えば「あ!面白いもんが~!」って言って僕を全力で振り回す。
兄さんって、本当に僕使い荒いんだから…
ため息を漏らしながら追い続けていると、ふと兄さんは ぱぁっと明るい笑顔を溢れ落としながら
米「オーイ!こっちこっち!」
と満面の笑みで振り向き、こちらに手を振っている。
息が切れそうになりながらと、なんとか兄さんのもとにたどり着いた。
加「はぁっ…はぁっ…、もー…兄さん、早すぎるよ…」
米「んー?そうか?…あっ!それはそうとあれだよ、アーレ!」
兄さんの指差す場所は、廊下の窓から見える大きな木。
加「アレ?」
米「そー、アレ」
アレは多文、裏庭に昔からあるただの木。
アレがなんなんだ。
また兄さんのアホらしいことに付き合わされたのか…と内心呆れてしまった。
だが、今日の兄さんはいつもと違っていたんだ。
米「…アレさ、おれいつかカナダと一緒に登りたいと思ってたんだ。あ、ほら。あの木の横にハシゴあんだろ?アレで登んの」
加「僕と…一緒に?」
米「あぁ!そーだ!」
…嬉しい。
素直にそう思った。
兄さんの思いつきは、普段自分中心の思いつきで、他人のことなんて考えてないような行動ばかりだからだ。
いつもそんな思考が頭の片隅にあった。
でも、今日は”僕と一緒に”と言ってくれた。
それが…単に嬉しかったのだ。