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おにーちゃん に 「 大好き 」 は 禁句 。

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おにーちゃん に 「 大好き 」 は 禁句 。

2 - 素直 に 言いたいの 。

♥

15

2023年06月07日

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夏 「 … 」



俺は 今 、押し倒されている  。




数分前 ──────────




A M :  7 時 30 分


夏 「  ふぁ … 眠 。 」


パシャ 、


夏 「  おい 、 撮るな  」


柊 「 寝起き の 夏 ちょー 可愛い ぃ ! 」

柊 「 印刷 したら ベッド の 横に 飾ろ ー 」


ピコン ♪


柊 「 んわ 、LINE ? 」




「  スマホ 画面  」


女 1 ) 今日も 飲み会 来る ~ ?


柊 )あ ー 、行こうかな  、

女 2 ) やった ~  ! ♡

柊 )じゃ 、夜の9時ぐらいに行く 。

女 1 )待ってるね ~  !!



夏 「  …  」



また だ 、


兄貴 は いっつも 女の人 と LINE してる


返信 は 素っ気ない けど 、 きっと 向こう では 満面 の 笑み で 居る と 思う  。


女の人 と 飲み会 して 何が 楽しいんだろ 、

そんな 事 を 考えている と 、 ふと 、


兄貴 が 此方を 見ているの に 気付いた  。



夏 「  何 ?  」


柊 「 いや ?  嫉妬 してんの ?  」


夏 「  は ?  」



にやにや していて 余計 に 腹が 立った


そりゃ 、 あんだけ 俺に 好き好き 言っといて 、 女の人 と 軽々 飲み会 に 行くって 、


頭 おかしい と 思う  、



昔 から 兄貴 が ” そういう 人 ” だって 事は

知ってた  。 知りたくなかった  。


オレが 兄貴 を 嫌いな 理由 も 、

昔 みたいに 純粋 に 「 好き 」 って 言えなくなったのも 、


本当 は … 全部 言いたいのに  、



全部 …  兄貴 の せいだ  、



夏 「  兄貴 の 、ばか …  」


消え入る 様な 声で 呟いた  。


聞こえて欲しい とか 、 そんな 事 どうでも 良くて  、



気付いたら  、  押し倒されてた




兄貴 の 顔が 間近 に ある  、


数秒 遅れて 、 やっと 押し倒されてる 、って 事に 気付いた  。


夏 「  いや … 兄貴 、 ?  」

夏 「  な 、にしてんの   」



自分 でも びっくり するぐらい 声が 震えてて 、


逃げなきゃ 、 って 瞬時に 思った 。


だけど 、 何故か  、 体 は 動かなくて  、

唯 じっと 、 兄貴 を 見詰める 事しか 出来なかった  。



柊 「  …  」



じっと している と 、

急 に 兄貴 の 手が 此方に 伸びてきた



ふわ 、と 自分 の 頬に 手が 当たる 感触 が して 、 むず痒かった  。


兄貴 の 手は 少し 濡れていて  、


そこ で 気付いた



嗚呼  、 オレ  泣いてるんだ って  。

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