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【六番視点】
今日も教室は賑やか。
けれど私にとってはうるさいだけですわ。
私は七不思議六番、「重力」の能力を持っている。生徒達からしたら、私は「お嬢様」らしい。
「六番、すごい嫌そうな顔してるぞ、もう少し笑え」
「……二番……私はいつも笑っていますわ。周りがうるさいんだもの、嫌なのは仕方ありませんわよ」
私に話しかけてきた男の子……七不思議二番、「結界」の能力を持つ怪異。彼はまあ……七番が色々とやらかすから、そのストッパー。まあ、いわゆる苦労人ですわ。
「七番から聞いたけど、昨日の結界の見回りは異常なしだったらしい」
「どうして二番ではなく七番が?」
「いや、俺昨日先生の手伝いしてたから頼んでたんだよ」
「そうだったの」
二番は、クラスの中心で、いつものように笑っている七番を見て、ため息をついた。二番も苦労しているのね。
でも、怪異としての七番は苦労、というか自分で全部片付けるタイプだし、二番もそこだけは単独行動を認めている。七番は、まだ能力が上手く使えていない翠の盾と矛のようで、翠が怪異に襲われそうになったら、二番の結界よりも早く動いて攻撃を薙刀で受けるし、翠を守りながらも怪異を倒せる。
「そういえば二番、この前旧校舎で変な気配を感じたのだけれど、何か知っていて?」
「俺がわかるわけないだろ、俺は旧校舎に入ってないし」
……確かに。二番は昨日は先生に呼ばれていたし、その前は七番に振り回されていたわ。
私も少し違和感を覚えただけで、実際には旧校舎に確認も行っていない。けれど、あの気配は一瞬だけで、すぐに気配がフッと消えた。そんなのあり得ない。あるとしたら、怪異が能力でどこかに飛んだのか、それとも……何も分からない。二番は考え込む私を見て、
「気配とかに敏感な六番がそんなに考え込むなんてな。でも、俺ら七不思議メンバーじゃなさそうだけど」
「それはどうして?」
私が訝しげに二番に聞くと、二番は、
「だって最近怪異の出没する回数少ないから。そのせいであいつら学校の見回りサボってばかりで旧校舎には寄らないし」
「確かに……私も実際に確認には行っていないから分からないけれど……でも、七不思議じゃないなら誰が学校にいるって言いますの?この学校は二番の結界が守っているし、もし入ってきても二番がすぐ気づくでしょう?」
二番は、「確かに」と言って考え込んだ。他の怪異が学校に入ってきた、という線はなさそうね。
ふと七番と目が合った。七番は、生まれつきと言っている赤と青の綺麗な瞳を瞬かせて、不思議そうに私を見たけれど、すぐに男子たちとの会話に戻ってしまった。
「……七番」
「ん?」
「七番の気配ではなくて?だってあの人、すぐにどこかいなくなってしまうし……」
二番は七番をチラッと見て、
「……可能性はゼロじゃないけど……俺はあいつが最近旧校舎に行った、っていうのは聞いてもないし見たことないけど」
「じゃああの人に聞いてみましょう。ここのことならなんでも知っているんでしょう?」
二番は嫌そうに顔を歪めた。あら、こちらとも相性が良くなかったみたいね。
「あいつなんでも教えてくれるけど、七番と同じくらいうるさいし問題児だし……」
「仕方ないもの。いきましょう二番」
私は、嫌そうな二番の手を引いて、ある部屋へと歩き出した。
コメント
3件
第3話読んだよ〜!六番視点でのお話、新鮮だったね! 六番のお嬢様口調と現実主義なところ、めっちゃキャラ立ってて可愛いし、二番が振り回されポジション確定してて笑ったww 「七番と同じくらいうるさい問題児」って言うところに他のキャラの存在も感じられて良いね! 旧校舎の気配…あれ絶対七番だよね??赤と青の綺麗な瞳で誤魔化してそうな感じする〜!次が気になるところで終わったから続き楽しみにしてるよ!