2度目の失恋
それは
なにわ男子を結成してすぐの頃だった。
なにかの雑誌の撮影の終わりかけ。
和也「流星ー?、」
「なんですか?」
和也「この前大ちゃんがなぁ、、」
「はい、」
和也「女の人と一緒に居たの見たんやけどさなn」
「、、ぇ゛、」
藤原「バカっ、お前ッ」
気を利かして、
丈くんが大橋くんを止めてくれたが
既にもう遅い。
和也「いったぁ、え、?何、?」
藤原「はぁ、、お前さぁn」
「あー、大橋くん。」
「*なんでもないですよ。笑*」
「丈くんも、別に僕は大ちゃんのプライベー
トきにせんから笑」
和也「???」
「ほんとになんでもないので、笑」
和也「ならええけど笑」
「あ、僕もう少しで撮影やし、はよ行かんと」
「それに大橋くん、次仕事あったと思うんですけど、いいんですか、?」
和也「あ、やば、次仕事やん」
和也「流星ありがと、!!じゃ2人とも行ってくるわ!」
バタバタ焦りながら、荷物を持って、
タッタッタッタッ
と、大橋くんが走って行った音が
やけに耳についたのを覚えている。
その音を一緒に聞いている時
僕の気持ちを知ってる丈くんは
すごい申し訳なさそうな顔をしてて。
藤原「、、、」
「さっきのさ、絶対、大橋くんに言わんといてな笑」
藤原「ほんまごめん」
「で、大吾くんはどこおったん」
「どうせ丈くんも見たんやろ?」
藤原「、、知らん方がええこともあるやん」
「遠慮なんてええからさ笑」
「*大丈夫やで僕は。*」
その言葉の嘘に気づいたのか、それとも、
これからの言葉が辛いことを暗示していたの
か、どっちなのかは分からなかったけれど。
丈くんは
ぎゅっ、と僕のことを抱きしめて
僕にしか聞こえない声で喋った。
藤原「、駅前のラブホ」
藤原「俺も大橋も知らん、女の人と2人で中に入っていった」
藤原「その時、大吾は酔ってたみたいやった。」
藤原「そんな話ごめん。辛いよな」
気遣ってくれるその声と
背中を優しく撫でてくれるその手は
泣かないようにしてた僕を
素直にさせるには十分すぎて。
「なぁっ、じょぉくん」
「大橋くんに、言わんといてなっ、泣」
藤原「うん。」
藤原「メイク、崩れちゃったな」
「ええよっぉ、もう撮影終わってるから、泣」
藤原「じゃあ着替えしといでや、な?」
「んーん、もう少し、このままがいい」
藤原「少しだけな。」
少しだけ。と言ったのに
その後、泣き疲れ寝てしまった僕に
丈くんは仕事終わりで疲れてるのにも
関わらず膝枕をしてくれて。
僕が起きたあとも慰めながら
帰ることまでお世話してくれたのは、
彼の優しさ故だろう。
2度目の失恋は、僕の心の奥深くまでえぐって
治るのにとても時間がかかった。
そして、その失恋は人を信じれなくなる
のには十分すぎるほどだった。
甘酸っぱくもなんにもない、
とても苦い青春の1ページ。
それがこの思い出の記憶だ。
コメント
1件
続きはないんですか? めっちゃ続き見たいんですけど? フォローしました。