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幡山が練習試合のプリントを眺めていると
「おっ!君が幡山狂介君ね!今年からサッカー部の顧問をすることになったからチームの信頼度はなかなかまだないけど全力で頑張るからよろしくね!」
「よろしくお願いします」
なかなか元気のいい先生だ。
「連絡遅れちゃったけど練習試合を組めました! それと…」
田山監督は続いて口を開いた。
「“条件があって幡山くんをFWで出すこと“」
幡山はLWGだ。
「FW…?!幡山はLWGですよ?幡山が問題を起こしたから慣れてないポジションでってことですか?」
根来は感情を少しむき出しにして話した。
「しかも長澤のFWは修平ですよ?修平はどこに置くんですか。」
榎田は少し時間を経って口を開いた
「俺は今までのチームメイトだった幡山が黒鷹川でどんな活躍をするのか楽しみです。それにチームが勝てるならFWでもLWGでもどこでも置いてください。それが勝つことに繋がるのなら悔しいですけど幡山をFWに置いてください。」
幡山はチームのためにここまで考えてくれるのかと思った。
根来は頷いて
「先生、詳細をお願いします。」
「えーっと、日程は急に決まったから来週の金曜ね。」
試合だ。長澤高校に来て初めての試合。幡山は静かに心臓が高まる。
部活帰りにヴォルフォン以外の部員で帰っていると榎田が話しかけてきた。
「黒鷹川の選手で注目の人っていうか…いるか?」
「俺から見てだとそうですね…。2年生FWの柳葵ですかね。去年は柳は怪我でベンチでしたけど怪我じゃなかったら俺はレギュラー剥奪だったと思います。」
幡山のシュナイダーの次に憧れのような存在だった。
「…まぁ、俺はどこの高校が相手でも全力でやりますよ。黒鷹川は特に全力を出すつもりです。俺を追い出した事後悔させてあげたいんで。」
部員一同はそれを聞いて
「お前って結構恨みが深いタイプなんだな」
「…そうですか?」
「俺は幡山が去年とは違うとこ黒鷹川に見せてやりたいよ」
次の日の練習日。サッカー部はミーティングを実施し練習試合のポジションの話をすることになった。
「まぁFWは幡山にするとしてさ、榎田はどこに置く?STはヴォルフォンで…」
しばらく話し合いをしてフォーメーションが完成し、ホワイトボードには13人の名前が描かれた。
FW:幡山狂介
FW:アンドリュース・ヴォルフォン
FW:永川悠真
MF:榎田修平
MF:野村環汰
MF:後藤李玖
DF:朝倉龍騎
DF:根来明
DF:鳥栖健二
DF:清原勝也
GK:五百城琉弥
金曜の放課後になった。
__私立黒鷹川学園第1コート
私立黒鷹川学園のサッカー部員達が会話をしている。
「今日、練習試合する長澤高校ってどこ?」
「なんか監督が注目の選手いるって言ってたけど教えてくれねーんだよな。」
「まぁ、多分あんま強くないとこだし気楽にやろうぜ」
やはり世間からの知名度は無いようだった。
__第1コートのアップの時間が始まった。
私立黒鷹川学園の2.3年生の生徒たちはある選手に目をつける。
「あ、あれ幡山じゃね…!?」
「注目の選手って幡山の事だったのか」
予想通りの反応だ。
そして去年の1年生の控えメンバーであった柳葵が話しかけてきた。
「独裁者久しぶりじゃん。お前がそっちの高校で独りよがりなプレーして部員からの反感を買ってるの予想できるよ。」
すると長澤高校の3年生の清原が柳に話しかけた。
「長澤《ウチ》の新メンバーを舐めてると痛い目見るから覚悟しとけよ。雑魚FW。」
第1コートで私立黒鷹川学園のアップが始まった。
「挨拶!!!」
「お願いします!!!!」
掛け声から威圧感がある。去年の予選こそベスト4で負けたがそれまで全国サッカー選手権17年連続出場。そして3年前に全国制覇。2年前に全国2連覇を果たすほどの強豪校だ。
そして1時間後…
私立黒鷹川学園対長澤高校の練習試合開始のホイッスルが鳴った。