テラーノベル
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小さい頃からなんとなくわかっていた。でも同時に半分嘘かもしれないとも思っていた。神様がいるちゃんとした根拠なんてどこにもないし、もし神様がいるのなら、私みたいな可愛そうな人間が、生きている意味がないような人間が生まれるはずがない。そう思っていた。だがある日を境にそんな中立的な意見はガラリと変わった。神様が、半分嘘だと思っていたものが東京に、都心に私が住んでいる街に今、いる。確かに存在する。ある人は絶望し、ある人は歓喜した。私は何も思わなかった。ただただ無だった。体がふわふわして、全てが遠くにあるように感じた。
「え」たった一言だけだった。ふわふわした夢の中からいきなり現実に戻って、体が思うように動かなかった。その瞬間。
上から大きな宝石のような塊が降ってきた。
自分は死を迎えたのだろうか。死とは何なのか。何もわからなかった。ただただ呆然としていた。
…え?しんだ?いやそんな…あっさり…え?私、今まで結構悩んで、それを幾度となく乗り越えてきたのに?死にたいけど怖い…そう思って眠れない日もあったのに?死ぬの?
咄嗟に目をつぶる。
いやだ。そんなの。気づいたら手が、拳を握ったその手が前に出ていた。
「いやだ、いやだいやだいやだああああああ!」
ーゴン!バキッ!ー
…え?
鉄骨を…割った?いや、鉄骨ではない、ガラス?いや石か。私が??遠くから目をありえないほど見開いた人が走ってきた。なにか叫んでいる。
「ぐふぇっ」そこからは記憶がない。
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