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MAKO
#儚い恋
コメント
2件
わわわ読むの遅れてすみませ〜ん親にスマホ取り上げられててこの作品のことを思いながら過ごしてました! 麻里衣ちゃん……戻ってほしいな百合奈頑張れ! 応援してます!((o(´∀`)o))ワクワク
『双子の名探偵は今日も嗤う』〜謎あるところ闇は生まれる〜
特別編
第1話 乗船
スリックの街 海辺
『ノックスファミリーとその御一行様ですね。お待ちしておりました。チケットを拝見しますね。』
船に乗る前、乗員にチケットを渡す。
『はい。ありがとうございます。では、お乗船下さい。』
『凄い船だね…。トワイライト船?』
『トワイライト…か。スリックの街には不向きだけど思うけど。』
『どういう意味ですか?』
『トワイライトっていうのはいわゆるマジックアワーの状態のことを指す。日没後の薄明るい状態のことだ。空が美しくなるんだけど…。』
クロウザーさんが分かりやすく説明してくれる。
『なるほど…。』
確かに、このスリックの街の外観からは想像できないほどの皮肉だ。スリックの街の空はこんなにも薄澱んでいるのに。
『ここまで来てなんだけど。この船に乗ればもう後戻りはできないよ。』
『…主様無しで戻る場所などありませんから。』
『私も。お姉ちゃんがいないと帰れない。』
『ふっ。分かった。』
私達は船に繋がる階段を登った。
どうやら私達が最後の客のようだ。
お姉ちゃんは先に乗船してるのかな。
トワイライト船 宴会場
『広くて煌びやか……。』
『ねぇ、ルカス、この貴族の人達って…。』
『見知った人はいないようです。フィンレイ様に伝わる心配はないかと。』
『良かった…。』
『…ボソッ。事の顛末はお耳に入るかもしれませんが。』
『ルカス?』
『いえ、なんでも。ところで主様はどこに…。』
と、その時――。
ピアノの音色が会場に響く。
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(この音色、お姉ちゃんだ…。美しくて、綺麗な音色。でも、どこか悲しくて、寂しい。
そして……怖い。)
音色が鳴りやみ、階段からお姉ちゃんが降りてくる。
コツコツコツ…。
『楽しんで頂けてるかしら。私の音色、美しかったでしょ?』
『お姉ちゃん…。』
お姉ちゃんは白いドレスを着て腰には剣を添えていた。
『来てくれたことまずは感謝するわ。ディッド様の代わりに私がお礼を言うわ。』
私はドレスの裾を持ち、頭を下げた。
『こんばんは。悪魔執事と、その主。ようこそ。人生の最期に出航予定のトワイライト船へ。』
『主様…。』
『…ディッド様が待ってるわ。こちらへ。』
私は手招きする。
トワイライト船 アトリウム
『どうかな、私の用意したトワイライト船は。』
『内装外装は悪くない。だが、名前は気に入らない。』
『残念だなぁ。トワイライト船。まさに今の彼女に相応しいと思わない?』
『は…?』
俺は隣に座るリリィの頭を撫でる。
『闇に落ちる前ももちろん美しく、優しく聡明で強い女性だけど。今は…真っ暗で全部の闇を抱えていて……また違った美しさがあるよ。ねぇ、君はどう思う?悪魔執事の主。』
『…さわら、ないで。』
『?』
『その汚い手でお姉ちゃんに触らないでよっ!!』
私は声を荒らげる。
『へぇ、お姉ちゃんを穢されたくないから?それとも…。』
クイッ。
リリィの顎をクイッと俺に近付ける。
『お姉ちゃんのこんな姿は見たくなかった?』
『っ……!!』
私は我慢出来ず、ピストルを出して撃とうとする。
の、その時――。
ドンッ!!
『っ…!!』
足元にピストルが撃たれる。
『主様…それは…っ。』
『私はディッド様に危害を加えようとするやつが大嫌い。誰であろうと、殺します。元々ここに呼んだのは…余興の為だから。』
パチンッ。
私は指を鳴らす。
ゾロゾロとリリィファミリーの仲間達が出てきた。
『遊んであげて。』
『っ、主様、私達は戦いに来たんじゃありません。』
『我々の取引は一つだけ。貴方から麻里衣様を奪還すること。ただそれだけです。』
『あぁ…残念だな。リリィ。俺たちの取引内容教えてやれ。』
『はい。私達リリィファミリーの目的は…。』
私は指を指す。
『貴方達悪魔執事を殺すこと。ノックスファミリーの壊滅。そして――悪魔執事の主、百合菜を殺すこと。』
『……!!』
『これが私の取引。ディッド様の仇になる者。そして、わたしの邪魔をする者はいらないの。』
私は見下ろしてそう告げた。
『これを片付けられたら、また会いましょう。』
私はピストルを収めてその場から消え去る。
『待って、お姉ちゃん――!』
『主様、下がってください。我々の真ん中に。』
『ボスキ、手加減しなくていい。』
『あ?最初からするつもりねぇよ。こんな奴ら。』
『リリィ様の為だ。お前達には消えて貰う。』
ジャキッ。
『俺達に勝てると思ってるのか?』
『身の程ってやつを教えてやろうぜ。ハウレス。』
俺達は一斉に飛びかかる。
カキンッ!!ズバッ!ズバッ!
『ぐぁっ!』
『くっ、強い…っ。』
一方その頃――。
トワイライト船 スイートルーム
『…そろそろかしら。』
『ん?』
『あぁいえ…。部下達は今頃倒されてるでしょうから、そろそろ彼らが来る頃かなと。』
『あの中だったら誰とやりたいの?』
『そうですね…。正直、誰でも構いません。貴方に仇なす者、全て殺せれば。』
私は足音を聞いてスイートルームから出る。
コツコツ……。
『ここから出ないでくださいね。貴方のことは私がお守りしますから。』
バタンッ。
トワイライト船 廊下
『どこに行ったんだよ主様……っ。』
『ただでさえ広い船内だ。分かれるぞ。』
執事達は四方八方に分かれることに。
ボスキ、ハウレスは1階を。
ベリアン、ルカス、主様は2階を。
フェネス、アモンは3階を探すことに。
その他の執事はアトリウムに残り、リリィファミリー達の部下を倒していた。
トワイライト船 1階 メインシアター
ガチャッ!!
『!!ここは……?』
『メインシアターだな。』
『ようこそ。悪魔執事のお二方。』
『誰だ!!』
私はメインシアターのライトを2人に当てる。
『クスッ。イケメンが来てよかった。私はリリィファミリー幹部。ラリータ。得意なのはナイフ投げ。大好きなのはサーカス。リリィ様の代わりに私が2人を殺してあげる。』
『チッ。めんどくせぇ部下を抱えやがって……。ハウレス、相手が女でも情けかけるなよ。』
『当たり前だ。』
『では、イッツショータイム♡♡』
トワイライト船 2階 トップデッキ(プールサイド)
『お姉ちゃん、どこ……?』
と、その時――。
バキュンッ!!
『主様伏せてください!』
『わっ!』
私は急いで頭を下げた。
『一体どこから……。』
『ここよ。悪魔執事のベリアン、ルカス。そして、主の百合菜。』
『『主様…っ。』』
『残念、殺すつもりで撃ったのに。』
お姉ちゃんはバルコニーから私達を狙っている。
『あんな距離から頭を狙ってなんて…っ。』
『お姉ちゃんは、弓道もできるからその一環でに身につけたのかもしれない。』
『今そっちに行くわ。』
私は壁を伝ってトップデッキに降りる。
『この白いドレス、綺麗でしょう?赤色に染まっても綺麗なようにしたのよ。目立つように。』
『お姉ちゃん。もう辞めよう?こんなこと本当は嫌なんだよね?ただ操られてるだけなんだよね。お姉ちゃん、元のお姉ちゃんに戻ってよ。』
『私を止めに来たの?』
『そうだよ、私、お姉ちゃんを…』
私は百合菜の元まで走り、剣を抜いた。
『『主様!!』』
2人は同時に大鎌と双槍を振り上げる。
ガキンッ!!
『無駄なこと…っ。私の居場所はここよ。誰にも邪魔させないわ…っ!』
ズバッ!2人の武器を薙ぎ倒し、百合菜を押し倒した。
『っ!!』
『あーあ…。来なきゃ良かったのに。』
私は思い切り剣を振り上げる。
『『やめ……っ!!』』
トワイライト船 3階 客室
『いるとしたら高級スイートルームだけど…一つ一つ開けるんじゃ時間が…』
『とりあえず全部開けないと分からないっすよ。』
と、その時――。
バキュンッ…!
『うわっ!!』
顔のすぐ横に弾が飛んでくる。
『あっぶな…っ。』
『今のを避けましたか。』
『っ、あんたは?』
『リリィ様の側近。ルルーナです。この階のどこかにディッド様はいます。だけど…貴方達を殺してリリィ様の元に献上するのが、私の仕事。ここで死んで頂きますよ。』
『『っ……。』』
次回
第2話 それぞれの想い