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僕と滉斗はその後も一緒に住んでバンドを組むことになった。大学の時に出会って声をかけた藤澤涼架と若井滉斗と僕で。藤澤はみんなから涼ちゃんって親しまれてる。
小学校から中学校に上がる時に名前から苗字呼びに変わるのと同じように、一緒にいる時間が長くなるのに連れていつの間にか若井呼びになっていた
何年もたったある日、若井に呼び出された。
「…元貴。俺、バンド抜ける」
「は…?なんでだよ」
「理由は、言えない」
「なんで…僕が納得する理由じゃないと許さないから!」
こうなった僕は誰にも負けない自身がある。僕のことをよく知っているからか若井はすんなり話してくれた
「…俺が元貴のこと好きになっちゃったから」
「元貴と一緒に住むこと決めた日、元貴にはそういったこと望まないって言ったから」
「元貴のこと好きになったら、そういうこともしたくなっちゃうから」
「だから、もう一緒に住むのも、バンドも辞めよう」
若井の目から涙がこぼれた。 ライブの時なんて特に泣きやすいから若井の涙なんて見慣れてるはずなのに僕の胸は締め付けられた。
「…僕は最初っからそういうこともしていいと思ってた。」
「え、」
「最初は、その……きもちいいことが好きだった、から…誰でもよかったんだけど、」
「いつからか、若井とならって考えになってて…」
「…俺、多分元貴が思ってるより重いよ?」
「…軽いより重い方がいいでしょ」
「…いいの?」
「じゃなきゃこんな話してない」
「やばい。めっちゃ嬉しい」
若井が泣きながら笑った。あぁ、恥ずかしかったけど、言ってよかったな笑
「あ、まって元貴」
「ん?」
「俺と付き合ってください」
若井が手を差し出してきた
「え、今の話からしてもう付き合ってなかったの?」
「いや、ちゃんと言わなきゃ格好がつかないから」
「俺と付き合ってくれる?」
「ふはっ、もちろん笑」
僕は若井の手を取った。あったかい。あぁ、あの時人生を諦めないでよかった
「元貴…キスしていい?」
「…聞く?」
「一応」
当然来ると思ってたから聞かれて顔が赤くなるのが自分でもわかる。
「恥ずいからこれから聞かないでいいよ」
「わかった笑 顔、赤いけど大丈夫?笑」
「うるせっ」
若井の唇が降ってくる。
「んっ//」
「…そういえば、あの時の元貴からのキス。俺の初めてだったな」
「え!?そうだったの…それは失礼しました」
「ううん。初めてが元貴で幸せ」
「僕も初めて、若井とがよかったな…」
「…じゃあ一緒にまだやったことないこと探してみようよ」
「いいね、それ」
突然若井の顔が近づいた
「んッ!んん…ッ//…突然すんなよ//」
「元貴が聞かないでいいって言ったんだよ?」
「それは、そうだけど…」
「ふふっ わがままなんだから〜」
「はっ!ちげーよ!」
「…俺、今すごく幸せ」
「…僕も」
「これから色んなことしよーね」
「…僕に色んなもの見せてくれる?」
「もちろん。大好きだよ、元貴」
「僕も。大好き、若井。」
「昔みたいに滉斗って呼んでよ」
「滉斗…大好き//」
こんな僕でも、好きって言ってくれる人がいる。大事に思ってくれる人達がいる。それだけで今日を生きられる。僕は今、毎日が幸せだ。
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私もこんなに見てもらえるなんて思ってなかったので凄く幸せです。