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*キャラ崩壊注意!!二次創作なのでジェルくんには一切関係ありません!
放課後の教室。夕日が窓をオレンジに染める中、ひとり黒板の前で腕を組む男がいた。
「……また始まった」
遠井があきれ声を漏らす。
「静まれ……我が右腕……! お前の封印が解ければ、この教室ごと“奈落の檻”と化す……」
サタン。自称・“闇の王にして覚醒せし漆黒の悪魔”サタン様。中身はただの高校生。
「えーと、ちなみに今日は何が原因で覚醒しかけてるんだっけ?」
ジェルがノート片手に尋ねる。
「……体育の鉄棒で逆上がり失敗して、右腕を強打しました」
「現実ぅ!!」
「だが……これは単なる負傷ではない。堕天使との因縁が、俺様の封印を刺激したのだ……」
遠井は思わずツッコんだ。
「どう考えても鉄棒のせいだって!」
そのとき、ゆりちゃんが教室の後ろからひと言。
「……湿布、貼る?」
「くっ、貴様も我が力を恐れているようだな……。その優しさ、いずれ貴様の運命を狂わせるぞ……?」
「あら、そう?」
「……できれば。冷たいタイプのやつがいい」
「素直か。」
そこへ源先生が教室に入ってくる。片手には緑茶、目の下にはクマ。
「おーい。お前ら帰れ。俺の今日の業務は“飲んで寝る”なんだよ」
「貴様ごとき俗物に、この闇の儀式を止められると――」
「お前、体育で怪我したんだろ? 保健室行け」
「はい……」
「即答!?」
源先生は遠井の机に座りながらため息をつく。
「…ああいうのも、高校時代っぽくていいよな。俺も昔は、、、、、」
「先生の黒歴史聞きたくなかったな……!」
「くっ……僕だけじゃなかったか。やはり、お前もまた“選ばれし者”か、源よ……」
「“源よ”じゃねぇよ名前呼び捨てすんな」
その後、ゆりちゃんが湿布を渡すと、サタンは照れた様子で笑い
「……ありがとう。」
と小声で言ったとか。
それを聞いたゆりちゃんは、ほんの少しだけ赤くなった。
闇の力も、青春の痛みも、ちょっとだけ照れくさい――
そんな放課後だった。