コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
「テツ、好き。好きだよ」
名前を呼びながら彼の中を擦り上げる。明らかに中が締まった感覚がして少しにやける。
「おれもすき」
呂律のまわっていない口で伝えられ、愛おしいという感情があふれて口吻する。
以前まで唇と唇でのキスは恥ずかしくてあまりしなかったのに今日はそれが嘘のようにしている。
というより、深い方のも流れでしてしまった。
案外自分はキスするのが好きだと自覚はしていたものの今日更に自覚することになるとは。
「次俺がイくまでしたら終わりにしていい?」
「ん、うん」
「激しめでもいい?」
「なっ……まぁ、いいよ」
「あれ、案外あっさりと」
「……だって我慢して、俺に気つかってゆっくりやってくれたんでしょ」
「ううん。テツのこと可愛がりたくてゆっくりやった」
「………」
「ふふ、本当に可愛い」
「いいからもう」
ピストンを開始すれば彼は背中を反らして喘ぐ。内腿を撫でつけて足を開かせる。もっと奥まで触れられるように。
「ッひ、ううぅッ…待っ、て」
「ん?」
「きもちよすぎる、からあ」
ゆっくりゆっくり溶かしてきた成果か、単調な動きでも強く快感を拾うらしく、彼は体を捩って快感を逃がそうと必死だ。
「もっと気持ち良くなろ」
「ッああ、や、ッああ」
動きを早めて奥を連続して突くと腰が大きく跳ねる。逃げないようにと掴んだ。
声から反応から本人は一切煽っているつもりがないのが悩ましい。
「ッひ、いッ…あッあんッ」
だんだんと射精欲が高まっていくのを感じてスピードを早めていけば彼は悲鳴に近い嬌声を上げる。
「イってる、イッてるからぁ…!!!」
仰け反りながら先端からとろとろと蜜を流す彼。
ガクガク痙攣する腰を掴む手に力が入る。
最初、恥ずかしがって顔を隠していたのにその面影が全く見えなくなるほど痴態を明け晒している事を彼は自覚しているんだろうか。
「ふーっ、ふーっ…んんッあ」
宇佐美の頭を掻き抱くようにして佐伯はしがみついてきた。
それに応えるようにして彼の体に腕をまわす。
荒く呼吸する度、胸が大きく上下するのが視界の端に映った。
「もう少し、耐えてね」
「はぅッ…あッあッあッ…!!!」
キュートアグレッションがはたらいて虐めるようにして前立腺を押しつぶすように突く。
迫りくる快楽に顔を歪ませる彼が壊してしまいたいくらいに愛くるしく見える。
____脱力。
ぼろぼろと涙を零す彼にキスして、ぎゅっと抱き込む。
「はぁ……はぁ……」
気怠い体をそのままに彼に覆い被されば息切れが聞こえた。
ごめんね、無理させたよね。心の中で呟きながら子どもにするように背中を優しくさする。
頭が働かない。
「……ねむい」
「……ねるのまずいよ」
彼の言葉に返事しながら自分も相当な眠気に襲われていることに気がつく。
怠さと快感を引きずりながら意識を手放した。