*knsmです。
*ほのぼの。
*恋人同士。同棲設定。
*R15ぐらい。
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お昼すぎの、所謂おやつの時間に分類されるこの時間帯。
作業の合間に一服しようと思い、めんどくさいながらも重たい腰を上げてコーヒーを淹れた。
猫舌なもんだから、ふーふーっと表面に息を吹きかけて冷ましてから飲もうとしたのだが……
sm「ん”、んっ…あっつ」
表面の冷えたところじゃなくて、熱の篭った中心の方のコーヒーが飲み方が悪くて舌先に直撃。
その衝撃で口を離すも、熱に触れた舌先はヒリヒリと痛みを放っている。
kn「…大丈夫?火傷した?」
慌てふためく様子を見て、異変に気が付いたきんときがこちらへ近づき、おろおろと心配そうにそう尋ねてくる。
sm「舌がヒリヒリする…」
そう言い返せば、「一応、見せて」と言われたので、べっ、と舌先を少し出す。舌先が外気に触れることで余計に痛みが増す。
kn「んー、ちょっと赤くなっているかも。」
その言葉に火傷したんだな、としみじみと実感する。
sm「そこに水ある?」
火傷には冷やすのが良いって経験を通して学んでいたから、舌でも同じ要領で試してみようとした。多分、痛いと思うけど。
kn「あるよ…」
ローテーブルの上にあった飲みかけのペットボトルを取るようにお願いする。
そのペットボトルは常温の空間に置かれていたことにより、水滴を身に纏い、おめかしをしていた。
歯切れ悪そうに答えて、手に持ったペットボトルをじーっと見つめる。
sm「きんとき?…ちょうだい?」
それを手に取り、渡す素振りを見せず、まじまじと眺めているきんときに疑問に思う。
そしてその言葉を合図に彼はペットボトルの蓋を外しておもむろに水を飲み出した。
sm「え?…え?ちょっ」
この状況が理解出来ず、困惑を隠せない声色を漏らしていると、刹那、顎をぐいっ、と親指で持ち上げて、顔を上に向けさせると、次に理解出来ず、ぽかんと、阿呆みたいに開けていた口を塞がれた。
sm「ん”〜っ…んんっ…」
所謂、口移し。彼の体温のせいで、生暖かくなった水が受け渡されて喉に流れていく。口を開けたまま喉を鳴らして、ごくごく、と与えられた水をただ飲み込む。
こんなにも恥ずかしいことをしていると思うと頬や耳に熱が帯びてくるのが分かった。
kn「ん…ちゅっ、ふっ…」
sm「ん”〜ん…ちゅっ…んんっ」
与えられた水をやっとの思いで飲み干したかと思えば、次は舌を絡ませてくる。
舌先、火傷して痛いって言ったのに。
そんなことをお構い無しに、おのがままに、自分のしたいように行動するきんとき。
ヒリヒリする舌先をねちっこく、きんときのと絡ませて唾液を交換し合う。 歯列をなぞったり、引っ込む舌を絡ませるために強引に咥内に侵入したり。
段々と酸欠になって苦しくなってきたところで唇が離れる。
てらてらと銀の糸が二人の間で繋がって、時折反射し、光りを放つ。
sm「……ばか…」
息は上がって、頬や耳朶までもが真っ赤に赤面、紅潮して、目元は涙で潤んでいる。口元は唾液や水でベタベタ。
こんな状態にさせた張本人こときんときを睨んでバカ、と一言吐き捨てる。
kn「満更でもないくせに」
こんな表情なもんだから、説得力に欠ける。ニヤリ、と口角を嫌なほど吊り上げて悪い笑をこぼす彼にはこの言葉は届くことはない。
そうしてまたキスの雨が降ってくる。少し背伸びして首に腕を巻き付けて、幸せを享受する。
相変わらず舌は痛いままだけど。
コメント
2件
クソ好きです。続き待ってます。