なんとなんとdzl社5周年!そしてdzl社を見続けて約3年間!これからも見続けるぜ~~~!!!
ほんぺんすたーと
今日で、学校に通い続けて4日目。
最初は「1日だけでも行けたらいい」と思っていた。
それが今、4日も続いている。
…僕、少しは成長したのかな。まだ4日目だけど。
でも、気は抜けない。
重たい体をなんとか起こして、洗面所で顔を洗う。
そこから、僕の1日が始まる。
新しい制服を着て、リュックを背負う。
玄関先で聞こえる、いつもの言葉。
「いってらっしゃい」
その瞬間、胸の奥がきゅっと痛くなる。
——”ああ、今日もまた、いじめられるのかな”。
この言葉を聞くたびに、涙がこみ上げそうになる。
今でも、何度でも。
でも、泣かない。泣いちゃだめだ。僕は大丈夫。
そうやって、自分に言い聞かせる。
…そんな自分が、少し情けなくて、また涙が出そうになる。
『おはよ〜〜!』
音羽くんは、もう友達がいるのに、毎朝こうして僕に声をかけてくれる。
どうして僕なんかに…って、ずっと不思議だった。
『ねえ、音羽くん。』
「ん?」
声をかけられただけなのに、思わず緊張してしまう。
「よかったらさ……友達にならない?」
一瞬、沈黙。
でも次の瞬間、ふっと肩の力が抜けた。嬉しくて、胸の奥があたたかくなる。
中学に入って、初めてできた”友達”。
「え、やったぁ!僕もそれ言おうと思ってたんよね、実は!笑」
『まじで!?うれし!じゃあ、今日から僕たち友達ね〜〜!』
まるでずっと前からの親友みたいなノリで笑う音羽くん。
『さっそくだけどさ、今日放課後、一緒にゲームしない?』
放課後、誰かと過ごすなんて、これまでの僕にはなかったこと。
うん、って言ったあとの授業は、もうほとんど覚えてない。
だって、嬉しさで頭の中がいっぱいだったから。
あの日から、もう1年が経った。
最初のうちは、毎日が楽しくて仕方なかった。
放課後は音羽くんとゲームをしたり、駄菓子屋に寄り道したり。
くだらないことで笑い転げて、何度も怒られた。
『音羽って変なやつだな〜』って笑いながら、
『でも、俺はそういうとこ好きだけどな』って、音羽くんは言ってくれた。
そんな日々が、ずっと続くと思ってた。
でも——気づけば、あの笑顔が少しずつ、少しずつ薄れていった。
最初に違和感を覚えたのは、夏が終わった頃だった。
『今日、ちょっと用事あるから先帰るね。』
そう言って、音羽くんが一緒に帰らなくなった。
笑顔はまだあった。でも、少しだけ作り物みたいだった。
秋には、授業中もぼんやりしてることが増えて、
声をかけても「うん」か「大丈夫」だけ。
あの「おはよ〜〜!」という明るい挨拶も、だんだんと小さくなっていった。
冬になった頃には、笑わなくなっていた。
みんなの前では普通にしてるけど、僕の前では沈黙が増えた。
一緒にいても、どこか遠くを見ているような目をしていた。
「なんかあった?」って聞いても、
『別に。何もないよ』って、静かに返されるだけ。
本当は、何かあるってことくらい、わかってた。
でも、それ以上踏み込んでいいのか、わからなかった。
春が来るころには、音羽くんと過ごす時間もずいぶん少なくなっていた。
あんなに毎日一緒だったのに、今は、すれ違うだけの日もある。
——どうして、あんなに楽しそうだった君が、
こんなふうに変わってしまったんだろう。
僕には、なにもできなかったのかな。
このとき僕は何も気づいてあげられなかったことを今でも後悔している。
あれから、1年が経った。
あの日、音羽くんが「友達になろう」と言ってくれてから、毎日が変わった。
放課後に一緒にゲームをしたり、くだらないことで笑い合ったり、
これまで味わったことのない「ふつうの毎日」が、僕にも訪れた。
音羽くんといると、自分が普通の中学生になれた気がした。
あたたかくて、楽しくて、この時間が永遠に続くと思ってた。
でも、季節が進むにつれて、音羽くんは少しずつ変わっていった。
『ごめん、今日ちょっと……』
『最近、なんか疲れててさ』
最初はそんな言い訳が増えて、
次第に、笑う回数が減っていった。
気づいたときには、目を合わせてくれなくなってた。
誰かに何かを言われているのか、
家で何かあるのか、それとも、自分が原因なのか——
いくら考えても、わからなかった。
そして春。
ある日突然、音羽くんは学校に来なくなった。
1日、2日、1週間……
誰も彼のことを口にしなくなった。
僕はLINEを送り続けた。
「またゲームしよう」
「話したいことあるんだ」
「心配してる」
既読はつかない。電話も出ない。
僕は彼の家の前まで行った。
インターホンを押しても、誰も出なかった。
それでも、どこかで信じてた。
きっと、戻ってきてくれる。
また、あのふざけた「おはよ〜〜!」が聞けるって。
でも、その日は来なかった。
6月のある朝、僕は担任に呼び出された。
少し青ざめた顔で、先生が言った。
「……音羽くんが、亡くなった」
最初、意味がわからなかった。
「自ら命を絶った」と聞いたとき、呼吸が止まった。
まるで、世界の音がすべて消えてしまったみたいだった。
通夜の夜、音羽くんの母親が泣きながら僕の手を握って言った。
「あなたと過ごした日々が、本当に救いだったって……そう、日記に書いてあったの」
「でも、それでもダメだった……私、母親なのに……」
僕は何も言えなかった。
涙が止まらなくて、ただ、頭を下げるしかなかった。
教室に戻っても、音羽くんの席はそのままだった。
誰も口に出さないけれど、全員がその存在を意識している。
その”空席”が、僕には重すぎた。
いまも、耳の奥に彼の声が残ってる。
「おはよ〜〜!」
あの日、初めてかけてくれた、明るすぎるくらいの声。
それが、最後まで僕を支えてくれた声でもある。
——ねえ、音羽くん。
なんで言ってくれなかったんだよ。
僕たち、友達だったじゃんか。
僕はずっと、君のことを忘れない。
たとえ、誰も覚えていなくても。
僕は、約束する。
君の“今日”の続きを、ちゃんと生きていくよ。
~音羽くんが(qn)が遺していったもの~
音羽へ
ごめん。
こんな形でいなくなるのは、本当に、卑怯だと思ってる。
でも、もう無理だったんだ。
毎日、生きるのがしんどかった。
何がつらいか、って聞かれても、うまく言えない。
でも、朝が来るたびに「また1日が始まる」と思うだけで、呼吸が苦しくなってた。
学校の中で、僕は”明るい子”でいなきゃいけなかった。
笑って、元気そうにして、「大丈夫」って顔をして。
でも、本当の僕はずっと泣きそうだった。
君と出会って、少し救われた。
初めて「自分でいていい」って思えた。
本当にありがとう。
だから、もっと早く話せばよかったって、ずっと後悔してる。
「つらい」って言えばよかった。
「助けて」って、言えばよかった。
でも、怖かったんだ。
言ったら、壊れてしまう気がした。
せっかく手に入れたものが、なくなってしまう気がして。
僕のこと、嫌いになってもいい。
でも、どうか、君は生きていてほしい。
君は優しくて、まっすぐで、僕の自慢の友達だった。
僕の分まで、とは言わない。
でも、君の今日を、大事にしてほしい。
またいつか、どこかで。
音羽
日記
音羽と話すと、少しだけ楽になる。
ちゃんと僕のことを見てくれてるって思う。
でも、こんな僕の姿を見せたら、どう思うんだろう。
壊れてるって思われたら、終わりだ。
今日も笑ってごまかした。
教室の中で、誰の声も耳に入ってこない。
世界が灰色に見える。
でも、音羽の声だけは、ちゃんと届く。
その声が、今の僕をギリギリ繋いでる。
なんで泣いてるのかわからないのに、涙が止まらない。
僕の中にあった「生きたい」が、だんだん小さくなってる気がする。
でも、音羽との日々を思い出すと、少しだけ息ができる。
本当はもっと、話したかった。
最後に「ありがとう」って、ちゃんと伝えたかった。
これが、最後のページ。
僕が生きた証は、たぶん、このノートと、音羽との時間だけ。
それでいい。
ありがとう。君が友達で、よかった。
完
おぉん…
話急展開過ぎてておもんなさすぎるぃぃぃいいいいい(?)
テストもだるうううううううううぃいいい!!!
ではまた!おつら!✌!
コメント
22件
らぴすさんの作品でいつも元気貰ってます! なんか、感動しました🥹 テストだっるぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅいですけど、 頑張りましょう!!
めっっっっっっっっちゃ泣ける()