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蒼月
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グリルタ
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コメント
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みぅです🥀 第3話、読み終わりました…! いきなりサバイバル戦の予告、しかも♡♡♡以外は自由って、結構ハードな設定ですね。 でも「広い樹海」「遮蔽物の多い密林」って条件で「戦いやすい」と考えるクロードの冷静さ、暗殺者らしくて好きです。 それに、エレナ、シャーロット、シエルの3人がそれぞれ近づいてくる流れが自然で、この子たちとの関係性がこれからどう絡んでいくのか気になります。 セリスの冷たい視線もいいスパイスになってますね。 次話、楽しみにしてますね🌙
クロードが席に就いた教室は、重苦しい静寂と純血魔族たちの冷ややかな視線に包まれていた。ハーフの落第生が、あのヴィクター教官を瞬殺したという噂は瞬く間に駆け巡っていたが、周囲の眼にあるのは敬意ではなく「気味の悪い異端を見る目」だった。「――静かにしろ、脳筋ども」
壇上に立ったのは、新たな担当教官だった。黒い軍服に身を包み、鋭い眼光で生徒たちを見回す。
「本日より貴様らの担任となる。単刀直入に言う。数ヶ月後の『魔道王闘技会』――その学園代表枠を懸けた**一次予選(サバイバル戦)**を、明日よりこのクラス全員で執り行う」
教室が一瞬でざわめく。
教官は生徒たちの反応を鼻で笑い、黒板に巨大な魔界の広域マップを投影した。
「舞台は学園の裏手に広がる『絶望の樹海』。期間は三日間。クラス全員を叩き込み、互いの所有する『刻印』を奪い合ってもらう。最後まで生き残り、指定のキーを持ち帰った上位数名のみが本戦トーナメントへの切符を得る。殺し以外は原則自由だ。……以上」
容赦のない通達。だが、周囲の純血エリートたちが殺気立つ中で、クロードだけは静かに思考を巡らせていた。
(広い樹海、遮蔽物の多い密林、期間は三日間……。1対1のリングより、遥かに戦いやすい)
暗殺者にとって、身を隠せる環境と準備期間は何よりの武器だった。クロードが静かに外套のポケットにあるC4爆薬の残量とワイヤーの束を指先で確認していると、周囲の空気が急速に変化する。
「ねえ、君がさっき教官を沈めたっていう『ハーフのクロード』?」
弾むような声と共に、クロードの机を覗き込んできたのは、短い髪を揺らす少女――**エレナ・ボルト**だった。彼女の指先からは、微細な紫電がパチパチと弾けている。
「私、雷鳴魔法のエレナ! さっきの噂、本当ならヤバいね。詠唱なしで教官の膝を抜くとか、どんなスピード使ったの?」
「小細工だろ。気にするな」
クロードが短くあしらおうとすると、すぐ隣の席から豪快な笑い声が割り込んできた。
「ははっ! 小細工でも勝ちは勝ちじゃん! アタシはシャーロット・フラム! 爆破魔法なら誰にも負けないからさー、明日のサバイバル、派手に爆破し合おうよ!」
赤毛を一つに束ねたシャーロットが、自身の掌で小さな爆破を発生させてニヤリと笑う。
さらに、教室の最背面の影から、だぼついたパーカーのフードを被った少女が静かに歩み寄ってきた。ダウナーな雰囲気を纏った彼女――シエル・グレイスは、クロードの手元をじっと見つめてボソリと呟く。
「……あなたの周り、風の動きが不自然。魔法じゃない『空気の不協和音』がしてる……不思議」
雷鳴のエレナ、爆発のシャーロット、風のシエル。
図らずも、のちにクロードの暗殺戦術を完璧に補完することになる三人が、クロードのデスクを囲む格好となった。
「ちょっと、貴女たち。なんなのよ、そのハーフに群がって」
教室の反対側から、凍てつくような冷気を撒き散らしながら歩み寄ってきたのは、異母姉のセリスだった。彼女は高慢に腕を組み、クロードとサブヒロインたちを冷たく見下ろす。
「明日からのサバイバル戦……ハーフの小細工が広大な樹海でどこまで通じるか、見ものね。精々、私に狩られる前に誰かの噛ませ犬にならないことね、クロード」
「忠告どうも。だが、セリス」
クロードはセリスの威圧を一切気に留めず、淡々とカバンから予備の弾倉を取り出し、卓上に置いた。
「密林は、お前たちが大好きな『大雑把で派手な魔法』が一番届きにくい場所だ。……罠を踏まないよう、足元には気をつけて歩くんだな」
「〜っ! 言わせておけば……ッ!」
セリスの周囲で氷の結晶が激しく舞い散る。
雷鳴の眩い光、爆発の熱気、風の静寂、そして絶対零度の冷気。
個性豊かな属性と価値観が渦巻く教室の中で、クロードは一人、明日のサバイバル戦に向けた「狩りの準備」を冷徹に頭の中で組み立て始めていた。