TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで
シェアするシェアする
報告する

「あいつを、殺せ。」

―バァン!―

「あの人の名前、彩瀬 夏輝(あやせなつき)って言うんだって。君にも兄がいたとはなぁ。これで邪魔者が消えたね。」

「…え?」

―今から10年前―

「こうやって人を殺すんだよ、いいね?」

「うん! 」

ぼくの名前は彩瀬 輝 (あやせひかる) 。

現在四歳。

今、”殺し”っていうのを教えてもらってるところ。

「早速やってみようか。」

この男の人は無花沙 ナイコ(むかさないこ)。

ぼくを拾ってくれた、お父さんみたいな存在。

ナイコさんは『殺し屋』って言うのをやってるらしくて、運動神経、学力、視力、聴力がケタ違いのぼくを選んでくれた。

ぼくはナイコさんに連れられて、この建物の屋上までやってきた。

「あそこにスーツを着た男の人がいるだろう?」

「うん」

「この銃で当ててみてくれ。できるかな?」

ぼくは渡された銃を、街灯辺りにいる男の人に向けた。

スコープがついていない、こんなところからじゃ到底撃てるはずがない距離。

ぼくは狙いを定めて、その男の人の頭に狙いを定めた。

―ヒュン―

思っていた銃声じゃなかった。

かすかな音と共に出た銃弾は見事に男の人の頭にめり込み、倒れた。

「…やっぱり君はすごいね」

ぼくは笑った。

「…ニコッ 」

ぼくは嬉しくなってにこっと笑った。

すると、ナイコさんはぼくに目線を合わせて言った。

「そういえば、あの男の人、彩瀬 夏輝(あやせなつき)と言う名前だったみたいだよ。君にも兄弟がいたとはねぇ。」

「…え?」

ぼくは持っていた銃を落としてしまった。

ぼくのお兄ちゃん…?

頭が真っ白になった。

『ひかる!』

ぼくの名前を呼ぶ笑顔が素敵な青年。

お兄ちゃんだ。

でも、お兄ちゃんは「ごめんね」とだけ言って、消えていった。

「もう、いないんだ。」

ぼくの目は光を失っていて、笑いながら涙を流していた。

これが、僕の『無情の殺人鬼』となるきっかけだった。

この作品はいかがでしたか?

10

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚