テラーノベル
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shk side
太陽の光を目一杯取り込んだ、明るい廊下を7110さん(?)に付いて歩く
マフィアのアジトにしては小洒落た、明るい雰囲気に少し戸惑う
clownのサーカステントの裏側のような仄暗い雰囲気とは大違いだ。
ふと視線を、前を歩く背広姿の男に向ける
その時、何故か彼の後ろ姿に懐かしさを覚えた
shk「……?」
俺は歩みを止め、先程胸に浮かんだ疑問を彼に投げかけた
shk「……あの」
mb「はい。どうなさいましたか?」
彼が此方を振り返る
その時、俺が止まったことに気付き、彼も立ち止まってくれた
shk「…俺達って何処かで会ったことありましたっけ……?」
mb「……」
彼は思案を巡らせるように、手に顎を当て俯く
束の間、廊下に静寂が訪れる
暫くすると、彼が顔を上げ、口を開いた
mb「……いいえ?人違いではないでしょうか。
私と翠さんがお会いしたのは、今日が初めてかと思います」
何処かですれ違ったことはあるかもしれませんが……と彼はそう付け加えた
mb「どうかなさいましたか?」
shk「い、いえ!何でもありません!
すみません、変なこと聞いちゃって」
俺は熱くなる頬を隠すように、慌てて謝った
すると、彼は驚いた顔をした後、ふっと笑みを浮かべた
mb「いいえ、お構い無く。
ダイニングはこのまま突き当たりの右手側ですので」
shk「は、はい!ありがとうございました!」
mb「では、私はここで。失礼します」
そう言い残すと、彼は颯爽と立ち去っていった
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ダイニングに辿り着くと、食卓には美味しそうな料理が所狭しと並べられ、食欲を駆り立てられる匂いを漂わせていた
しかし、何処に座ったら良いのか分からず、部屋の隅に突っ立ってきんとき達の到着を待つことにした
暫くすると、「お腹空いた~」と言いながら、Nakamuが部屋に入ってきた
nk「あれ、シャケ。まだ食べてなかったの?
てか座りなよ」
そう言い、Nakamuは左隣の席を引いた
shk「あ、あぁ。ありがとう」
俺は彼の言葉に甘え、おずおずと椅子に座る
nk「食べる?」
Nakamuが大皿に盛られた料理を取り分けながら、俺に尋ねた
shk「いや、きんときが来るまで待っておく」
nk「そう……、じゃ、俺も待っとこ」
そう言い、彼はお皿に盛る手を止めた
部屋がシン……と静まり返る
気まずい。
残念ながら、昨日今日出会ったばかりの人と馴れ馴れしく話せる程の度胸とコミュニケーション能力は持ち合わせていない。
shk「スゥー…………良い天気……です…ね…」
nk「ん?そうだね」
shk「……」
nk「……」
いや、気まずいって。
早く誰か来てくれ……。
兎に角、何か話題を……
shk「……あの、Nakamuさんって、何でNakamuなんですか?」
あー、もう何言ってんだ俺!
NakamuさんはNakamuさんだろッ!
彼の方をチラリと見やると、彼はポカンとしていた
まぁ、当然の反応か。
しかし、彼は戸惑いながらも此方の質問に答えてくれた
nk「あー、《Nakamu》はシャケの《シャークん》と同じように、名前から取ってる……らしい」
shk「名前?」
nk「うん」
名前……ね。
shk「じゃあ、Nakamuさんの名前って……」
俺がそう言うと、彼は困ったように眉尻を下げた
nk「いや……俺さ、分かんないんだよね。俺のほんとの名前」
shk「え?」
nk「あぁほら、所謂 戦争孤児って奴でさ……」
shk「あっ……!
そう……だったんだな。
すまん、嫌なこと思い出させてしまって」
そう言うと、彼は手をパタパタと顔の前で振った
nk「全然!ガキん時の事だから、そんなに覚えてないし」
彼はニコッと笑った
nk「それにさ、Nakamuさんじゃなくて、Nakamuって呼んで?
もう俺ら仲間なんだし」
俺もこの名前気に入ってるからさ、と彼はそう続けた
shk「……そう、だな。よろしく、Nakamu」
俺は手を差し伸べ、彼に握手を求める
nk「うん。よろしく、シャケ」
彼も手を差し出し、しっかりと俺の手を握り返し、笑みを浮かべる
ていうか……
shk「じゃあ、何で俺はシャークんなんだ?」
nk「え?」
その時、ダイニングの扉が開き、きんときとスマイルが入ってきた
sm「あれ?まだ食べてなかったんだ」
nk「うん。2人が来るまで待ってようって、シャケが」
sm「そうか。ありがとな、シャークん」
shk「いえ……」
2人は席に着くと、それぞれのお皿に食事を取り分け始めた
Nakamuは、2人が取り分けたのを見計らってから、食事に手をつけ始めた
shk「いただきます」
俺も3人に倣って食事を始める
此処の料理人は相当腕が立つらしい。
どの料理も、目を見張るほど美味である。
ふと、俺は食事を進める手を止めた
3人が、俺を物珍しそうに見ていたからだ
shk「何か?」
nk「え……、あ……いや……」
3人は、何故か目線を泳がせる
shk「?」
sm「なぁ、”いただきます”って何だ?」
nk「あっ、ちょスマイル」
shk「へっ?何って……挨拶だろ。
命を頂いていることに対する、感謝を表すための」
俺がそう言うと、3人はぱっと顔を見合わせる
すると、Nakanuがこちらを向き、おずおずと尋ねてくる
nk「えっと……シャケって、イタリア出身…だよね?」
shk「えっ?……あぁ、そうだけど……?」
nk「この国から、一度も出たことない…よね?」
shk「まぁ、」
nk「そう……だよね」
shk「どうかしたのか?」
nk「ううん、何でもない。
ほら、早く食べて!Broockが待ってる」
shk「あ、あぁ……」
俺、何か変なこと言ったか?
今何かはぐらかされた気がするけど……。
まぁ、いいか。
俺の組織に関することでは無いだろうし。
俺はそう思い直し、お皿に残っている料理を残さず平らげ、訓練場に向かった
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br「あー!やぁっと来たー!」
おーい!こっちこっち!…と、長身の男がこちらに向かって手を振ってくる
訓練場はコロッセオのような会場で、障害物が点在している、なかなか充実した施設だ
br「はーい!坊や、ちゃんと来れて偉いね♪」
俺が辿り着くや否や、此奴は俺の頭を撫でてこようとしてくる
俺はすぐさまその手を払い除け、キッと此奴を睨む
shk「ッチ…触んじゃねぇ。あと、子供扱いすんな」
br「あはっ!こっわ〜」
わざとらしく怖がる素振りをする此奴に、俺の苛立ちはどんどん増していく
クソッ!バカにしやがって!
今に目にものを見せてやる。
shk「いいから、早くやろうぜ」
俺は手近にあった剣を手に取り、切っ先を彼奴の喉元に向ける
shk「一瞬で終わらせてやる」
br「あはっ!いいねぇ、若いねぇ♪」
shk「ッチ舐めてんじゃねぇ!」
俺はバッと剣を振り被り、全力で振り下ろす
が、そこに彼奴の姿はなかった
shk「ッ!どこに…」
慌てて辺りを見渡すが、何処にも彼奴の姿がない
剣を握りしめ、周囲を警戒すると
shk「……ッ!かはッ」
突然ドンッと腹部に襲った鈍い痛みに、思わず膝から崩れ落ちる
カランカランと、剣が音を立てて俺の手から滑り落ちる
shk「ゴホッ…何が、起きて……」
br「あはっ!君、おっそいね〜♪」
shk「はっ……?」
br「こんなんじゃ、直ぐやられちゃうよ〜
いや、もうヤラれてるのか。AHAHAHAHA!」
何だ?今、何が起きたんだ…?
俺が周囲を警戒していた時は、此奴の姿は一瞬たりとも見えなかった。
俺は目が良いから、見逃すはずがない。
じゃあ、何で……?
まさか……。
俺の目が反応できるよりも更に速く動いていたっていうのか……?
この図体がデカい男が…?
そんなこと、可能なのか?
知りたい。
この男の強さの理由は何なのかを。
俺はまだ痛む腹部を抑えながら、居住まいを正し、額に地面を擦り付けた
br「うぇ?何やってんの?」
shk「先程は、申し訳ございません。
俺に、貴方の剣技を教えて下さい!」
br「へっ?」
知って、組織に持ち帰るんだ。
R.Oに関する情報は1つ残らず持ち帰る。
そして、”あの人”にまた褒めてもらうんだ…!
その為には、土下座だって性欲処理だって何だってやってやる。
俺はボスの”愛玩具”なのだから。
コメント
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えぇぇ!!!久しぶりの更新ほんとに嬉しいです😭😭読み返すぐらいこの作品大好きなのでほんとに手震えてます😭💓紫苑さんのペースで大丈夫なので更新頑張ってください🫶🏻️︎

まだ、楽しみに読んでくれてる人っているのかな……、