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ー団蔵ー
中に入ると、俺たちに気づいていなかったのだろう先生達が目を見開いてこちらを見ている。
団蔵〜学園長まじで気づいたのかよ。だったらこいつの気配察知は凄すぎだろ‥‥。〜
学園長「顔をこちらに向けよ。」
隣に座る金吾を見ていると、学園長が口を開いた。
5年前にあまり聞くことのなかった命令を出すときの声の低さにに、俺たち全員は学園長と静かに見つめ合った。と言っても口布をしているから目元しか見れてないけど。
学園長「‥‥‥まさか、こんなことがあるとわの、」
学園長はフッと笑うと、土井先生と山田先生を見た。
学園長「こんなに立派になるとはな。良かったの。土井先生。山田先生。」
土井/山田「はい?」
学園長「大きくなったの。」
その言葉に俺達は驚きを隠せなかった。
庄左ヱ門「さすが学園長先生。正直なところ信じてもらうどころか、気づいてもらえないかもと思っていたのですが‥‥」
庄左ヱ門がそう言うと、学園長はむっとして言った。
学園長「わしはこの学園の学園長じゃぞ?たとえ成長しても生徒の顔くらい分かるわい!」
土井「っ〜学園長先生!この者たちは何者なんですか!」
きり丸「酷いっすよ土井先生〜。」
土井先生が学園長先生に突っ込んだところで、きり丸が立ち上がった。
土井「何だと?」
きり丸「生徒の顔くらい覚えておいてくださいよ〜。」
土井「私の生徒は一年は組の良い子達だけだ!」
きり丸「そんなことは分かってますよ~。確かに今は良い子じゃないかも知れないけど、気づいてくださいよ〜土井先生〜。」
きり丸がヘラヘラと笑いながら言った。
きり丸「一緒に寝たりしたじゃないですか~。」
乱太郎「きりちゃん、その言い方だと誤解が生じるよ。」
乱太郎がきり丸をジトッと見ると、土井先生はキョトンとしてきり丸を凝視した。
山田「土井先生?」
土井「きり丸?」
山田先生が土井先生を覗き込むと、土井先生が聞き取るのがやっとの声で呟いた。
土井「きり丸なのか?」
信じられないという顔できり丸を見た土井先生は、そのまま視線を俺たちに向けた。
土井「じゃぁ、まさか、」
庄左ヱ門「はい。ここにいる十一人は元一年は組です。」
山田「何ぃ!?」
先生方が信じられないといった目で俺たちを見ている。
兵太夫「学園でのんび~りしてたら何故か過去に戻っちゃいました!」
三治郎「ほんとびっくりしたよね~。」
庄左ヱ門「それで、学園長先生にお願いがあります。」
学園長「何じゃ?」
庄左ヱ門「5,6年生と勝負させてください。」
学園長「ほう、5,6年生に勝つ自信があると。いいだろう。許可する。」
庄左ヱ門「ありがとうございます。あと、もしも全員が勝ったら学園の警備を僕達にやらせてください。」
先生方『はぁ!?』
急な欲求に、先生方が俺たちを睨む。
学園長「良いだろう。」
土井「学園長先生!」
学園長「では、生徒を校庭に集めるとするかの。」
庄左ヱ門「その前に、」
立ち上がろうとした学園長を、庄左ヱ門が止める。
学園長「何じゃ?」
庄左ヱ門「僕達はこれから偽名で呼び合うので、間違っても名前で僕達のことを呼ばないでください。」
学園長「わかった。では先生方、準備を。」
先生方が準備に動いたことを確認し、俺達は校庭に向かった。