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勇者×魔王パロ
日常組様の動画「茶番しかない勇者の冒険」の続きみたいな感じです
この話には含まれませんが、後々BL要素が含まれますので苦手な方はご注意ください
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tr・・・『』
・ ・ ・
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とある勇者に魔王が討伐されたという噂が流れ、早数百年。しかし、彼はまだ魔王城から戻ってこない。そして魔王城に行った人はいるものの、その理由を知るものは誰もいない。そんな話を小さな子供の頃に聞いた俺は、『その真相を突き止めてやる!』と言い続けて必死に訓練してきた。
そして今、俺は魔王城の前にいる。
ずっと準備してきたんだからちゃんと真相を突き止めないと、と意気込んで扉に手を掛けた。
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いつもの様に愛猫ノアを撫でていると俺の領域に”何者か”が侵入してきたのを感じた。見てみると、頭に袋の様なものを被った青年が扉を開けようとしていた。
「またか…」
思わず口からため息混じりの声が出る。俺が先代の魔王を勇者として討伐して魔王になって以来、俺を心配してかこうして人間が度々訪ねてくる。いつもなら扉を固く閉じて、諦めて帰って貰うのだが今日は何故か開けてしまった。
数十年も人と会っていなかったから、孤独感に苛まれて気づかないうちに限界だった上での無意識的な行動かもしれない。久しぶりに人間と話したいし、などと自分に言い訳して、その青年をもてなす準備を始めた。
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てっきり大量の魔物が出てくるものと思っていたが、扉を開けるとそこにはだだっ広い廊下が広がっていた。どこかに罠があるはず、と警戒しながら進んでいくが何もなく、いかにもこの奥に魔王がいそうな大きな扉の前に着いた。
ゆっくりと扉を押し開ける。
扉の先の空間、その真ん中にある玉座に座っていた人物は、俺に気付くとにこりと笑いかけた。綺麗な白髪に翡翠の瞳。村の人達が言っていた”勇者”の特徴だった。しかし、彼の白髪から伸びるのは漆黒の角の様なもの。俺は、それを見てまだ彼が”人間”だと思えるほど馬鹿じゃない。
何故、などと考えていると彼が口を開いた。
「遅くない?」
『へ…?』
思わず間抜けな声が出てしまった。
「だから、遅いって。
俺、君が入り口にいるとこから見てたん
だけど入り口からここまでそんな距離ないでしょ」
俺は戸惑っていたが、彼は続けた。
「まぁ、別にそんなことはどうでもいいんだけど。
…君、勇者?」
『勇者っていうわけではないんですが…。昔、ある勇者が魔王を討伐して魔王城から戻ってこないっていう噂を聞いて真相を突き止めにきた感じです』
「そっか、それ、俺だね」
『そうなんですか…!何故この様に?』
「んー、俺もよくわかんないんだけど、すっごくレアな事で、俺には魔王の素質があったらしい。だから、倒した魔王の魔力を直に浴びたら吸収されちゃったみたいな?まぁ、過程がどうであれ、俺は今魔王になってる」
『戦うんですか?今までも数人ここに来たと思うんですけど』
今までここに行った人は俺の知り合いもいる。戻ってきたとはいえ、傷つけたなら…
少し敵意を込めて問う。
「戦うわけないじゃん。今は魔王でも性根は人間なんだから。今までは扉固く閉じてそこで帰って貰ってた」
『そうですか。なんで俺は?』
「気の迷い、かな?なんか寂しくなっちゃって。できれば一緒にいてほしいなーなんて」
こんな俺に一緒にいてほしい…か。初めて言われた。別に俺も村に戻ったところで仕事があるわけでもないし、半ば追い出される様にここにきたし…。昔の記憶がフラッシュバックする。
『ここにいてもいいですよ。貴方が望むなら』
魔王にとって数百年とはいえ元々人間だったんだからその間誰とも話さないというのはとてつもない孤独だろう。
「ありがとう。そういえば、君の名前は?」
彼は安心した様な笑みを浮かべて聞いた。
『トラゾーです』
「トラゾー、よろしくね。俺はクロノア』
『はい、よろしくお願いします、クロノアさん!』
俺の帰る場所はここなのかもしれない。どれだけ長くても永遠に生き続けるこの魔王の終わらない孤独を終わらせるために、俺は彼の隣を歩きたい、会ったばかりの相手に変かもしれないが、俺はそう思ってしまった。
コメント
1件
読み終えました!クロノアさんが「遅くない?」って軽く迎えるところ、想像と違って思わず笑っちゃいました😂 勇者だった人が魔王になって、しかも寂しくて扉を開けちゃう心情がすごく伝わってきて…。トラゾーくんが「ここが帰る場所かも」と思うラスト、じんわりきました。二人の距離がこれからどう変わっていくのか、続きが気になります!
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#らっだぁ
れーん🌸
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