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なつかぜ
219
狂人⭐︎
46
深夜、空を眺める。特に、何も無い。
…ただ、何もしないで。
時間だけが、過ぎる。
「…悠仁?」
呼ばれる声、反応する。
不思議そうに、
見詰めている脹相。
「ごめん、ぼーっとしてた。」
「何か、悩み事か?」
悠仁の事は、
全てしようとする。
「いや、何も考えてはないよ。」
「…そうか。」
「俺さ、脹相と居るとなんか落ち着くんだよね…」
自然と、言葉が出てくる。
「なんでだろう。一緒に居ると、凄い落ち着く。」
…羞恥は無い。
ただ、心を休ませられる人が。
居た事に、全てが行く。
「それは俺たちが、血の分けた兄弟だからだろう。」
変わらない返答。
…でも、それが良い。
「…そっか。」
「あぁ。」
悩まない、真っ直ぐな言葉。
どれ程、本気なのか。
…それだけで、伝わる。
「ごめん、脹相。一緒に居てくれてあんがと。」
ほんの少しだけ。
脹相との、距離が縮まる。
「謝る事は無い。兄として、当然の事だ。」
こいつなら、良いと。
…段々、そう感じた。
「悠仁、今日は寝られそうか?」
静かな夜に。
2人は並んで、座る。
「どうだろう…もう少し経たないと、分からないや。」
曖昧な答えを、出す。
「そうか、なら今夜はお兄ちゃんと喋るか?」
…それでも、
真剣に考えてくれる。
「…脹相が良いなら、そうしたい。」
少しの間が、出来る。
脹相は、頼られた事へ。
…驚いていた。
「…あぁ、何を話そうか。」
優しい声、この人が。
全てを、包み込んでくれる。
「偶には、脹相の話…聞かせてよ。」
明け方まで、時間がある。
…でも、寂しいと感じない。
寄り添ってくれる人が。
…今は、隣に居るから。
コメント
1件
悠仁と脹相の静かな夜のやりとり、すごく沁みました…🥺「謝る事は無い。兄として、当然の事だ」って脹相の言葉、重みが違う。悠仁が「俺さ、脹相と居るとなんか落ち着くんだよね」って素直に言える距離感、尊すぎる。明け方まで時間があるのに寂しくないって、もう完璧な信頼関係やん…!2人の空気感が優しくて、読んでるこっちまで落ち着くエピソードでした。続きも気になる🌸