「大切な人のためなら、いくらでも書くよ。」
私はそう言うと、原稿の続きを書き始めた。
友達の家に行き、友達に勉強を教えながら私は原稿を書いていた。
私は、絶対に忘れないだろうあの事を・・・・・
小学5年生の頃、私は完成した原稿を事務所に届けに行こうと家に荷物を置き事務所に持っていくリュックを持って事務所に向かった。
事務所に着くと、入り口の前に誰か立ってウロウロしてるのが見えた。
私はリュックから眼鏡ケースを出しケースから眼鏡を取り出し、かけて再び見るとそこには背が高く眼鏡をかけた人が立っていた。
私は気になって、入り口まで行き「どうしたんですか?」と聞くとその人は「あっ、あの中に入っても良いですか?」と聞いてきた。
私は「どうぞ」と言った。行く場所はどうやら私と一緒の場所に行くらしいから私は一緒に行き事務所の中を少し案内した。
その人名前は、悠くんと言った。
悠くんも私と同じで、同人誌の小説を書くのが仕事らしい、でも少し持病をもっておりあんまり動けなかったり事務所に来ない日があった。
それでも、私は悠くんとすぐに仲良くなった。趣味も好きな物をほとんど同じで時々お互いの原稿を読み合ったり、ネタを出し合っていた。
私は悠くんといる時間が本当に大好きだった。
事務所にいる人にイタズラをしたり、事務所を荒らしたりでいつも事務所は嵐のように賑やかだったがその度に私と悠くんは事務所の人に怒らていた。私たちは顔を見合ってクスクス笑ったりしていた姿を見て、編集長は「あなた達本当に仲が良いわね〜、もう本当の兄弟みたいだわ。」と何回も言っていた。
少し風が強めに吹く頃、私はいつものように家に荷物を置き、原稿をリュックに入れ事務所に向かった。
事務所に着いて、ドアを開けると編集長が走って私の元へやってきた。
私は「どうしたんですか?そんなに慌てて」と、編集長にそう言った。
編集長は、こう言った。「ちーちゃん!!悠くんが病院に運ばれたの!!急に飛び出してきた車に跳ねられたらしくて!!〇〇病院に居るわ!行ってあげな。」
私は、呆然としてその場に数秒間突っ立っていた。頭の中は混乱状態で事務所の人の声は全然聞こえなかった。混乱状態からやっと抜け出すと私は自分の机に原稿をバサッと勢いおく置き急いで事務所の入り口に向かい病院へ向かった。
病院の病室に着くと、悠くんはベッドに横になっていた。意識は少しあるようだがまだ完全にある訳ではないらしい。私は悠くんのそばにある何かを見つけ近くに行った。その正体は・・・手紙だった。
私は誰から届いたのかなと思って後ろを見てみると差出人は書いてなかったが、宛先人が私の名前だった。
私は、その手紙を封筒から出して読んだ。
すると、、、、手紙に水滴が落ちて滲んでいた。
それは私が目から涙を流していたからだ。
手紙には、私への感謝の言葉でいっぱいだった。
私は、、、、近くにあった椅子に座り悠くんの顔をずっとみていた。
私は、なんで身近にいた大切な人を守れなかったんだろう私はなんて馬鹿なんだと自分を責めてばかりだった。
すると編集長から電話がかかってきた。
「はい、編集長何ですか?」
「ちーちゃん、、、、自分を責めちゃダメだよ。
悠くんはきっとそれを望まないよ。悠くんの手紙をちゃんと読んだ?悠くんはちーちゃんが事務所に来るまでずっと手紙を書いてたんだよ。なんで書いてるの?って聞いたら日頃の感謝をね。って」
編集長は、まるで私が思っていた事を知ってるかのように言って、悠くんが事務所で何をしてたのかを話してくれた。
私は、1回止まった涙がまた溢れ出し悠くんの目の前で泣きじゃっくた。
悠くんの書いた手紙をもう一度見て、私は悠くんに言った。
「こちらこそ、私と仲良くしてくれてありがとうね。悠くん、、、、私は悠くんが書く小説大好きだったよ、いつも面白くて私の宝物だった。本当にありがとう。」
私は悠くんにそう言った。
数日後、悠くんはなくなってしまった。
私は、編集長からその事を聞いた瞬間泣き出しみんなから「辛かったね」、「大丈夫だよ。悠くんはきっとちーちゃんを見守ってくれるから」など私を慰めてくれた。
「なんで泣いてるの?大丈夫?」友達にそう言われて私は、ハッとした。
「あっ、あぁ大丈夫だよ。」
「そう?なんかあったら言ってね。」私は友達にうんと言うと友達に勉強を教えた。
そして小学校の卒業式当日
私の家庭は、少し事情があり代わりに編集長が卒業式に参加してくれた。
「卒業証書授与、6年2組 荒木由香」
次々と呼びれて私の番になり壇上に上がった。
そして、卒業証書をもらい壇上から降りた。
卒業証書授与式が無事終わり、卒業生は外に出て保護者と一緒に在校生と学校の先生の
間を通っていって卒業式は終わった。
みんなと写真を、撮っているとすれ違った人に
「頑張ったな、お疲れ様。」と言われた。みんな不思議な感じになっていたが、私だけはどこか懐かしい感じがした。
コメント
2件
そう?
めちゃいい話……